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アジャイル開発

アジャイル開発におけるプラクティス|進め方やメリットも解説

更新日: 2024年9月30日

アジャイル開発を実現するためにも、プラクティスの導入は欠かせません。プロジェクトの性格や特徴によって、導入するプラクティスを検討しましょう。本記事では、代表的なプラクティスの種類や進め方、導入方法を解説します。導入することによるメリットも紹介するため、ぜひ参考にしてください。

アジャイル開発におけるプラクティスとは

アジャイル開発におけるプラクティスとは、アジャイル開発実現のために必要な取り組みや手段のことを指します。開発前のチーム作りや方向性決めなど、初期フェーズで必要となる手段です。

アジャイル開発は、プロダクト開発を行う際の理念やモデルです。細かなルールやレギュレーションがないため、アジャイル開発のプロセスに従っても従わなくても問題ないとされています。

プラクティスは理念的・形式的なアジャイル開発を、具体的かつ実践的にするための手段として用いられています。すべてのプロジェクトに当てはまるものではないため、プロジェクトやチームにマッチしたプラクティスを活用しましょう。

アジャイル開発における主なプラクティス

アジャイル開発で用いられる主なプラクティスを3つ紹介します。チームビルディングの三種の神器とも呼ばれる、それぞれの特徴も解説します。

インセプションデッキ

ThoughtWorks社のRobin Gibson氏が考案したインセプションデッキは、「アジャイルサムライ」の著者Jonathan Rasmusson氏によって知られることになりました。

プロジェクト全体の明確化を図る目的のプラクティスとして、アジャイル開発以外のプロジェクトでも活用されています。

あらかじめ設定されている計10個の質問に回答し、チームで話し合いを進め、質問ごとに生じる疑問を深堀りすることによって、プロジェクトの目的や方針を明確にしていきます。

ドラッカー風エクササイズ

Jonathan Rasmusson氏が広めたドラッカー風エクササイズとは、円滑なチームビルディングを行うことが目的のプラクティスです。

プロジェクトの立ち上げや新規メンバー加入時に、質問にメンバーそれぞれが回答します。チームメンバーがお互いの得手不得手を理解し、チーム内での役割を明確にすることが可能です。

長期的なプロジェクトの場合でも、定期的に実施することにより、自己評価と他社評価のギャップが少ない、最適なチーム編成の見直しに役立ちます。

星取表

星取表は、別名「スキルマップ」とも呼ばれているプラクティスです。チームメンバーが持つスキルを可視化して、補強するべきスキルを見直すことで行動指針が立てられるようになります。プロジェクトにおける課題の有無やスキルバランスに偏りがないか、確認できることもメリットの1つです。

メンバー全員のスキルを直感的に共有できるため、トラブル発生時も誰に相談するのかが一目でわかりやすく、プロジェクトの効率化を図れるようになっています。

アジャイル開発におけるプラクティスの進め方

アジャイル開発におけるプラクティスは、どのように進めるとよいのでしょうか。一般的な進め方を解説していきます。

作成する製品を決める

開発途中でぶれないように、何を作成するのかを決定しましょう。開発途中で変更や追加が加わるアジャイル開発では、ゴールが定まっていないと計画とは異なる方向へ開発が進んでしまいます。

ある程度作成するプロダクトが決まっている場合は、インセプションデッキを採用して進めていくのがおすすめです。ほとんど決まっていない場合は、不確定要素をできるだけ減らせるように努めるとよいでしょう。

製品に応じたチームを構成する

何を作成するか定められたら、チームと工程を決めていきます。チームビルディングは、ドラッカー風エクササイズと星取表を組み合わせるのがおすすめです。

用いる手法によって決め方が異なりますが、「スクラム」の場合は、スクラムのフレームワークに沿って決定していくとよいでしょう。他の手法であれば、手法に合わせて決定していく必要があります。

課題にマッチしたプラクティスを選ぶ

作成する製品とチームが決定したら、見つけた課題の状況にマッチしたプラクティスを採用します。制作・チームビルディング・マーケティング・工程など、さまざまな課題解決に向けたプラクティスが存在しているため、最適なものを選びましょう。

アジャイル開発におけるプラクティスの導入方法

採用するプラクティスが決定したら、導入方法を確認しておきましょう。インセプションデッキ、ドラッカー風エクササイズ、星取表の導入方法を解説します。

インセプションデッキの場合

インセプションデッキの場合、チームで合計10個の質問に答えていきます。回答の際に生じる「Why(なぜ)」を深堀することが重要で、プロジェクトのゴールと方向性を明確にする際に役立つとされています。

設定されている質問の内容は以下のとおりです。

・我々はなぜここにいるのか
・エレベーターピッチ
・パッケージデザイン
・やらないことリスト
・「ご近所さん」を探せ
・解決案を描く
・夜も眠れなくなるような問題
・期間を見定める
・何を諦めるのかを明確にする
・何がどれだけ必要か

ドラッカー風エクササイズの場合

ドラッカー風エクササイズの場合、メンバー1人ひとりが合計4つの質問に回答します。回答はそれぞれ共有します。自己評価と他社評価の差を減らすことにより、メンバーの立ち位置や役割を明確にできるという目的があります。メンバーそれぞれの得意分野を活かすことにも役立つでしょう。

ドラッカー風エクササイズでは以下の質問に回答していきます。

・何が得意なのか
・どのように仕事をするのか
・自分にとって大切な価値は何か
・このプロジェクトで自分に期待されていることは何か

星取表の場合

各メンバーが所有しているスキルを直感的に共有できるよう、表を作成します。項目はプロジェクトの円滑な運営に必要なだけ記入しておきましょう。使用する記号はメンバーが共通して理解できるのであれば、何を用いても問題ありません。技術面に関するチームの効率化を図るうえで役立ちます。新たにチームメンバーを採用する際にも、便利なプラクティスだといえます。

アジャイル開発におけるプラクティス導入のメリット

アジャイル開発におけるプラクティスを導入すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。主な3つのメリットを紹介していきます。

デイリースクラムを改善できる

デイリースクラムの改善に役立てられるのがメリットとして挙げられます。チームメンバーそれぞれに自律性・自主性を持たせることにも役立つでしょう。

開発における役割を振り分けたり、当番制にしたりすることで日々の活動に積極的になり、自律性・自主性につながることが期待できます。

タスクを細分化できる

タスクを細分化することにより、開発の進行状況を管理しやすくなるというメリットがあります。負担が大きい、または日をまたぐようなタスクがあれば、細分化できるかどうかを検討しやすくなるでしょう。負担が大きい場合は、半日以下のタスクとなるように設定するのがおすすめです。

チームの一体感が出やすくなる

作業状況をチームで共有できるため、チーム全体に一体感が生まれやすくなるというメリットが挙げられます。カンバンというプラクティスでは、TODO/DOING/DONEという分類に、作業内容が書かれたカードを移動することで作業状況を管理します。チーム全体で進捗状況を確認できるため、円滑なチーム運営ができるようになるでしょう。

まとめ

アジャイル開発におけるプラクティスは、アジャイル開発を成功に導くためにも欠かせない存在です。プロジェクトの方向性決めやチームビルディングを行ううえで、重要な手段となります。プロジェクトの性格やチーム特徴に合わせたプラクティスを導入し、活用しましょう。

株式会社Sun Asteriskは、DXコンサルに加えて、設計から本格的な開発まで一気通貫でサポートできるケイパビリティの広さを強みとしています。日本とベトナムを中心に世界各国に多くのエンジニアが在籍しており、圧倒的に柔軟な開発リソースがあります。アジャイル開発でお悩みがある場合は、ぜひお気軽にご相談ください。

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