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アプリ開発

アプリ開発コストの内訳と相場を解説|開発費用を抑える具体的な方法も紹介

更新日: 2025年9月30日

03-72_アプリ開発コストの内訳と相場を解説|開発費用を抑える具体的な方法も紹介
アプリの開発コストは、開発手法や開発内容によって大きく変動します。また、開発後のOSアップデートへの対応や新機能のリリースなどの運用コストが発生するのもアプリ開発の特徴です。

今回は、アプリ開発コストの内訳や開発手法ごとの相場、コスト削減に効果的な具体的な方法についてわかりやすく解説します。これからアプリ開発を始めようとしている企業担当者は、ぜひ参考にしてください。

アプリ開発コストを決める要因

アプリ開発の費用は、さまざまな要因によって大きく変動します。特に、開発期間・人件費・諸経費の内訳が全体の開発コストに直結します。

開発期間

アプリ開発にかかる期間は、コストに直結する重要な要素です。開発期間が長いほど、開発費は増加します。

開発期間中はメンバーが継続して稼働するため、延長すれば追加コストが発生します。正確な見積もりには、現実的なスケジュール算出が欠かせません。

人件費

作業員の人件費は、アプリ開発コストに大きく影響します。一般的に、フルタイムの開発者1人を1ヶ月間雇う場合、50万〜100万円程度の費用がかかります

また、プロジェクトマネージャーは1ヶ月100〜150万円デザイナーは1ヶ月60〜90万円程度が目安とされています。

特に専門的なスキルを持つエンジニア・デザイナー・ディレクターなどの人材を多く必要とするプロジェクトでは、1人あたりの月額報酬がさらに高額になります。開発コストを最適化するために、作業員の適切な配置が必要です。

諸経費

アプリ開発では、人件費のほかにもさまざまな諸経費が発生します。たとえば、開発環境の整備に必要なソフトウェアライセンス料やクラウド利用料、テスト端末の購入費用などがこれに含まれます。諸経費は、全体の開発コストの数%から20%程度を占めるといわれています。

アプリ開発コストの相場

アプリの開発コストは、開発手法によって大きく異なります。開発手法ごとの相場を把握し、自社の予算や開発内容に適した開発方法を選ぶことが大切です。

スクラッチ開発の場合

スクラッチ開発は、アプリをゼロからオリジナルで構築する開発手法です。最も開発自由度が高い反面、コストは高騰しやすいという特性があります。

目安としては、簡易的なアプリで数百万円程度、機能が複雑な業務用アプリやECアプリでは1,000万円を超える場合もあります。要件定義やシステム設計に工数がかかるため、開発期間も長期化しやすいでしょう。

クラウド開発・パッケージ開発の場合

クラウド上での開発やパッケージを利用した開発は、既存のテンプレートやシステムを活用するため、コストと期間を抑えられます。相場は数万円〜数百万円程度で、比較的短期間でリリースできるのもメリットです。

アプリに必要な汎用的な機能をそのまま利用できますが、カスタマイズ性には限界があります。機能が簡潔な社内用のアプリや、予算の少ない中小企業の開発に適した開発手法です。

ノーコード開発の場合

ノーコードはプログラミングやコーディングが不要で開発できる手法で、開発コストを大幅に抑えられるのが特徴です。相場は数万円〜100万円程度と安価で、スピーディかつ低コストでアプリを立ち上げたいケースに向いています。

テンプレートをベースに開発するため、デザインやUIに制限はありますが、簡単な業務アプリの作成や個人利用には十分といえます。

ハイブリッド型開発の場合

ハイブリッド型開発は、スクラッチ開発とノーコード開発を組み合わせた開発手法です。必要な部分のみコーディングや詳細設計を行うため開発効率が高く、開発コストを200万円程度に抑えられます。

開発自由度やアプリのパフォーマンスはスクラッチ開発に比べてやや劣りますが、効率よくアプリ開発を行いたいシーンには最適です。

アプリ開発費用の他に維持費と運用コストも発生する

アプリは開発・導入だけで完了ではなく、その後の運用や継続的な改善のために保守・運用コストが発生します。

サーバー保守費用

アプリのデータを保存・処理するサーバーには、月額で保守費用がかかるのが一般的です。費用相場は、サーバーの規模・トラフィック量・セキュリティ対策のレベルなどによって変動します。クラウド利用なら1ヶ月あたり3〜5万円程度が相場で、オンプレミス環境では1ヶ月あたり10万円以上になることもあります。

OSアップデート・バージョン対応費用

iOSやAndroidのOSが更新されると、既存アプリが正常に動作しない場合があります。OSの更新に応じて、アプリの仕様も更新する必要があります。

大規模なアップデートは年に数回程度発生し、1回の対応につき数万円〜10万円程度のコストがかかることがあります。アップデート対応の放置による不具合やユーザー離れを防ぐためにも、定期的な対応が重要です。

バグ修正・機能改善費用

アプリを運用する中で発見される不具合やユーザーの要望に応じた機能改善にも、費用が発生します。軽微なバグ修正は低コストで完了しますが、新たな機能の追加や大規模なUI変更では数十万円〜数百万円単位に費用が膨らむケースもあります。

リリース後もユーザー満足度を高めるためには、継続的な改善対応が欠かせません。あらかじめ修正や機能改善の予算も確保しておきましょう。

運用サポート費用

ユーザーからの問い合わせ対応やトラブル対応などのカスタマーサポートにかかる費用も、あらかじめ捻出しなければなりません。費用は自社内で対応するか外部に委託するかで異なりますが、安定したサポート体制を築くためにも、一定の費用が必要です。

アプリ開発のコストを抑える方法

アプリ開発には多大なコストがかかりますが、工夫次第で費用を相場よりも安く抑えることが可能です。

要件定義を明確に行う

開発コストを削減するためには、開発目的や実装する機能などを定める要件定義の明確化が必要不可欠です。機能や仕様が曖昧なまま開発を進めると、手戻りや追加作業が増えてしまい、結果としてコストの肥大化につながります。

開発計画の初期段階で開発内容や優先順位を明確にし、クライアントとも認識を正確にすり合わせましょう。

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クラウド環境で開発する

従来のオンプレミス環境では、物理サーバーの設置や保守に多額のコストがかかります。クラウド開発を活用すれば、初期費用を抑えることができ、必要に応じてリソースの拡張や収縮も可能です。維持管理の工数もかかりにくいため、保守・運用のコストの削減にもつながります。

レベニューシェアの導入を検討する

レベニューシェアは、開発費の一部を売上に応じて支払う成果報酬の契約形態です。長期的には収益の一部を発注先の企業と分配することになりますが、一般的な契約形態に比べて初期費用を抑えられます。

開発初期段階での予算が少ない場合やスタートアップ企業におけるアプリ開発においては、レベニューシェアの導入も有効なコストカット手段の1つとなるでしょう。

開発を個人やフリーランスに依頼する

開発を企業ではなく個人単位やフリーランスに依頼することで、コストを大幅に削減できます。特に小規模なアプリ開発や短期間のプロジェクトでは、人件費の削減が全体の開発コストの削減に大きく影響するでしょう。

ただし、個人の技術力や作業管理体制にはばらつきが生まれやすいため、発注前の実績やスキルの確認は必須です。

工程ごとに契約形態を分ける

アプリ開発は、要件定義・アプリ設計・実装・テストの複数の工程で構成されています。全てを一括で発注すると中間コストが膨らみやすいため、各工程ごとに契約を分けて依頼する方法も有効です。

たとえば、要件定義は社内で行い、開発からテストまでの工程を外部に委託するなど、社内のリソースを最適に活用することで無駄なコストの削減につながります。

相見積もりを取って委託先を選定する

アプリ開発を外部に依頼する際は、複数の開発会社から相見積もりを取った上で依頼先を決定しましょう。見積もりを確認するときは、全体のコストだけでなく、各項目の費用の詳細・納期・開発の管理体制などもチェックすることが重要です。

同じ開発コストでも企業によって開発品質が異なるため、過去の開発実績なども加味しながら最適な依頼先を見定めてください。

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政府の補助金制度を活用する

中小企業やスタートアップ企業は、IT導入補助金をはじめとした公的な支援制度を活用することも可能です。代表的なものに、補助率1/2〜2/3の「IT導入補助金」や、「ものづくり補助金」があります。

対象となる開発要件には条件がありますが、うまく活用すれば開発コストの大部分をまかなうこともできるかもしれません。制度の利用を希望する場合は、事前に申請条件を確認しておくと安心です。

まとめ

アプリの開発コストは、開発内容やそれにともなう開発期間・人件費によって決定します。また、開発後も保守・運用にかかる費用が発生するため、プロジェクト全体の費用を把握しておくことが重要です。

株式会社Sun Asteriskの以下のガイドでは、システム開発の見積もりの基本構造や比較のポイントをわかりやすく解説しています。アプリ開発コストを正しく把握したい方は、相見積もりの前に見積書を読み解くポイントを知りたい人は、ぜひご利用ください。

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よくある質問

Q アプリ開発の費用はどのくらいかかりますか?
A 開発手法や機能規模によって大きく異なります。
・スクラッチ開発:数百万円〜1,000万円以上
・クラウド/パッケージ開発:数万円〜数百万円
・ノーコード開発:数万円〜100万円程度
・ハイブリッド型開発:約200万円〜
自社の目的・予算・必要な機能に応じて最適な手法を選ぶことが重要です。
Q 開発費以外にどんなコストが発生しますか?
A アプリ開発後も運用・保守に費用がかかります。
・サーバーやクラウドの保守費用
・OSアップデートやバージョン対応
・バグ修正や機能改善
・ユーザーサポート
これらを見込んだ予算計画を立てることが大切です。
Q アプリ開発コストを抑える方法はありますか?
A 以下の工夫でコスト削減が可能です。
・要件定義を明確にし、手戻りを防ぐ
・クラウド環境やノーコードを活用する
・工程ごとに契約形態を分ける
・相見積もりを取り、委託先を適切に選ぶ
・補助金制度を活用する
Sun Asterisk では要件整理から最適な開発体制の提案まで支援しています。
Q Sun Asteriskはアプリ開発の要件定義から運用まで一気通貫で対応可能ですか?
A 可能です。Sun Asteriskは1000件以上の開発実績と1500名規模のエンジニア・デザイナーチームを有し、要件定義・UI/UX設計・開発・テスト・運用保守までワンストップで支援しているからです。スタートアップから大企業まで、各社の課題やフェーズに合わせて柔軟な体制を組成できます。お気軽にお問い合わせください。

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