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MVP開発

リーンスタートアップとは?進め方や手法、メリットについて解説

更新日: 2024年8月20日

リーンスタートアップとは?進め方や手法、メリットについて解説

リーンスタートアップは、新規事業立ち上げの際によく採用されるマネジメント手法の1つです。顧客のニーズに沿ったプロダクトを効率よく開発するために、リーンスタートアップを検討している人は多いでしょう。本記事では、リーンスタートアップの概要やメリットについて解説します。リーンスタートアップのデメリットや相性のよい手法についても解説するので、参考にしてください。

 

リーンスタートアップとは?

リーンスタートアップは、新規事業立ち上げに適した手法です。ここでは、リーンスタートアップの詳細を解説します。

マネジメント手法の1つ

リーンスタートアップは、最低限の機能で構成されたプロダクトを迅速にリリースし、顧客の反応や意見をもとにして改善を繰り返すマネジメント手法のことです。

新規事業を立ち上げる際には、経験やノウハウがなく、市場に合わないプロダクトを作りがちです。しかし、リーンスタートアップなら、コストを抑えつつ、市場に合うプロダクトを完成させられる可能性が高まります。

世界中で注目されている

リーンスタートアップを提唱したのは、アメリカの起業家であるエリック・リース氏です。リーンスタートアップはビジネスシーンで注目を浴び、世界中の企業や個人が広く実践するようになりました。

リーンスタートアップの進め方

リーンスタートアップの進め方を解説します。開発のコストや手間を抑えるためには、MVPの要件と規模を適切に設定することが重要です。

1.仮説

プロダクトの顧客(ターゲット)を選定し、顧客のニーズについて仮説を構築します。仮説の構築に主に用いられるフレームワークは、リーンキャンバスとMVPキャンバスです。2つのフレームワークを併用し、プロダクト開発を効率よく進めましょう。リーンキャンバスとMVPキャンバスの詳細は、以下のとおりです。

リーンキャンバスとは

リーンキャンバスはフレームワークの1種で、プロダクトの開発全体に関して必要な情報を整理する際に使われます。具体的には、作るプロダクトの方向性や、解決したい顧客の課題、収益の流れなどがリーンキャンバスにて検討されます。

MVPキャンパスとは

MVP(Minimum Viable Product)キャンバスは、MVPの要件を明確にするフレームワークです。MVPは、最小限の機能を備えたプロダクトです。MVPキャンバスを使用すると「このMVPでプロダクト開発に必要な情報を得られるか」を慎重に検証できます。

2.構築

仮説検証を目的としてMVPを構築します。最低限の機能を備えたMVPを作る目的は、開発リスクを最小化することです。仮説が顧客のニーズと異なっている可能性を考慮すると、最初からすべての機能を備えたプロダクト開発はリスクが大きいといえます。

3.実験・計測

開発したMVPを市場にリリースし、市場の反応をチェックします。インタビューやアンケートなどを用いると、手際よく顧客の意見を集められます。

MVPで市場の反応を確かめる際には、本番レベルの開発やキャンペーンを実施するべきではありません。MVPをリリースする目的は、あくまでも反応をチェックすることです。コストを抑えて改善すべき点を確認するためには、小規模な実験・計測が適しています。

4.学習

実験・計測の段階で得られたデータを参考に、よりよいビジネスモデルの確立を目指します。顧客のニーズと仮説を照らし合わせて、原因究明や課題の解決をしていきましょう。判明した課題に基づき、キャンペーン手法やマネジメント手法などの改良を高速で繰り返します。

5.意思決定

学習の結果を参考に、今後のプロダクト開発の方針を決めましょう。プロダクトの改善が見込めない場合は、なるべく早い段階で構築からやり直すことを決めるべきです。顧客のニーズや市場の反応を確認しつつ、最適解を探しましょう。

リーンスタートアップとMVPのメリット

リーンスタートアップのメリットを解説します。MVPの活用により、顧客のニーズに沿うプロダクトを効率よく開発しましょう。

市場に素早く提供できる

MVPを短期間で開発するリーンスタートアップでは、市場に素早くプロダクトをリリースできます。そのうえ、顧客からのフィードバックをもとに機能の追加や改善を目指すと、最終的に顧客ニーズに沿うプロダクトが完成するまでの時間も短縮可能です。

市場で優位に立ちやすい

同業他社よりもいち早くプロダクトを市場に出せると、自社やプロダクトの認知度や価値が高まります。機能の追加や修正に迅速に対応できるため、市場の変化が早い業界でも競争優位性を維持しやすくなるでしょう。さらに、早期にプロダクトを市場に出せると、より早く収益化できる可能性があります。

顧客ニーズに沿いやすい

市場に素早くプロダクトを提供できる性質上、リーンスタートアップでは顧客のフィードバックをいち早く確認できます。顧客のニーズが分かれば適切な改善や修正を実施しやすいため、優れたプロダクトを市場に提供しやすくなります。顧客のニーズに沿ったプロダクトを提供できれば、顧客満足度が向上し、企業に寄せられる信頼も高まるでしょう。

コストや時間を節約できる

最初から完全なプロダクトを目指して開発をすると、時間やコストがかかりがちです。しかし、MVPならば、開発にかかるコストと時間を最低限に抑えられます。

また、MVPをリリースして実際の顧客の反応を観察すると、強化すべき部分と改善が必要な部分を具体的に特定可能です。結果として、顧客のニーズから逸脱せずに、低コストかつ短時間で目的に合ったプロダクトを開発できると考えられます。

リーンスタートアップとMVPのデメリット

リーンスタートアップのデメリットを解説します。状況が芳しくなければ、MVPの再構築を検討し、必要に応じて撤退も視野に入れましょう。

適していない業界もある

リーンスタートアップの特徴は、MVPを活用して検証と改善を繰り返すことです。MVPは最低限のコストで制作するものですが、業界やプロダクトによっては、MVPでも制作コストが高額になる場合があるため注意してください。

目的がぶれる可能性がある

ニーズの変化が激しい業界やプロダクトの場合、素早い開発体制が強みのリーンスタートアップでも、変化に追いつけない可能性があります。

また、顧客のフィードバックに基づいて開発を進める過程で、当初の事業目的から逸脱するリスクも懸念されます。特に、目的を達成するための手段であるMVPについては、MVPを繰り返すという目的に変わらないように注意してください。

SNSで悪評が広まりかねない

MVPは必要最低限の機能で構成されているため、検証中に悪評が広がる場合があります。特に、SNSでプロダクトに関する悪評が急激に拡散されると、プロダクトばかりか企業の評判にも影響が出る可能性があるため、注意が必要です。

悪い印象がついてしまうと、後によいものを提供しても挽回できない恐れがあります。MVPキャンバスで仮説を立てて検証し、初期段階で致命的な悪評をつけられるリスクを避けましょう。

不確定な要素が多い

リーンスタートアップやMVPは、不確定な要素が多いという課題があります。早期に市場参入を果たしても、MVPが顧客に受け入れられるとは限りません。顧客のフィードバックを得ても、軌道修正自体が難しかったり、改善の目途が立たなかったりして、事業目的を見失うケースもあるでしょう。開発が行き詰まった際は、早い段階でMVPの再構築からやり直し、必要に応じて撤退も視野に入れる必要があります。

リーンスタートアップと相性のよい手法

リーンスタートアップと相性のよい手法として、アジャイル開発とデザイン思考を解説します。

アジャイル開発

アジャイル開発は、小規模な機能単位で開発工程を繰り返す手法です。本来、アジャイルには「機敏」「素早い」などの意味合いがあります。コスト削減と顧客ニーズへの適応を重視する点で、アジャイル開発はリーンスタートアップと親和性が高く、効率的なプロダクト開発を可能にします。

デザイン思考

デザイン思考とは、デザイナーがデザインする際のプロセスを体系化した思考方法です。デザイン思考では、まずプロトタイプを作成し、「観察・共感・定義・概念化・試作・テスト」による小規模なサイクルを繰り返しながら、低コストで迅速にアイデアを形にします。

費用対効果の高いアプローチを重視し、反復的に改善を行う点は、リーンスタートアップもデザイン思考も同じです。リーンスタートアップとデザイン思考を併用すると、より顧客のニーズに合ったプロダクト開発が期待できます。

まとめ

リーンスタートアップを採用すると、コストと手間を抑えつつ、顧客のニーズに合うプロダクトを制作できる可能性があります。アジャイル開発とデザイン思考を組み合わせると、より効率的なプロダクト開発の実現につながります。

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