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システム開発の見積もりを確認するポイント|算出方法や項目も解説

更新日: 2024年10月21日

システム開発の見積もりを確認するポイント|算出方法や項目も解説

システム開発の外注先を検討する際、見積もりを取って他社と比較したいけれど、どのように確認したらよいのか分からない場合も多いでしょう。システム開発における見積もりは複雑になりがちです。本記事では、開発会社から見積もりを取った際に確認するべきポイントや算出方法、費用項目について解説しています。外注先を検討する際の参考にしてください。

システム開発における見積もり

システム開発の依頼を検討している開発会社から、見積もりを取っておきましょう。複数の開発会社の費用や期間の目安をもとに、自社の希望に合っているかを比較できます。

システム開発においては、さまざまな開発方法や作業工程を用いるため、見積もりの項目が多く複雑なのが特徴です。

見積もりの項目や算出方法は、外注先や提供する資料・情報によって異なります。最適な外注先を見極めるためにも、システム開発における見積もりの基本的な知識を持っておくことが重要です。

併せて読みたい:システム開発を依頼するには|方法・流れ・費用相場・依頼先の選び方を解説

システム開発の見積もりの算出方法

システム開発における見積もりの算出方法はさまざまです。算出方法ごとの特徴を解説します。

類推法

過去に行ったシステム開発のなかから、似ている事例を参考にして見積もりを算出する方法です。依頼内容に類似したシステムの開発経験があれば、類推法を活用して見積もりを作成できます。

過去の事例と比較しながら算出するため、他の算出方法と比べてもスピーディです。予想工数や費用にずれが生じにくいのも特徴だといえます。

プログラムステップ法

システム開発にかかるコーディング量を「ステップ」という単位に分類し、「ステップ×所要時間=工数」として見積もりを算出する方法です。これまでに開発経験のあるシステムであれば、プログラムコードが存在しているため、プログラムステップ法を用いて算出できます。ステップ数をできるだけ具体的にして計算することで、精度の高い見積もりとなります。プログラムコードが存在していることが前提となっており、新規開発には向いていません。

ボトムアップ法

完成後のシステムと構成要素を想定して算出する方法です。工数が想定しやすい小~中規模の開発での見積もり作成に向いています。

作業工数を1つひとつ確認して見積もりを算出するため、工数の抜け漏れが発生しにくいです。工数を細分化できる場合においては、精度が高い算出方法だといえます。

パラメトリック法

特定の数式モデルを使用し、各作業にそれぞれ点数をつけて算出し、見積もりを作成する方法です。見積もりの精度を上げるためには、サンプルとなる数式モデルの数を豊富に取りそろえておく必要があります。

機械的かつ数字的な算出方法であるため、見積もり担当者の経験や知識に左右されない公平さが特徴の算出方法です。

標準タスク法

各作業を細分化して一覧表に起こした計画書(WBS)をもとにして、見積もりを算出する方法です。過去の事例から細分化した各作業の規模や複雑さを考慮して、全体の工数を想定します。各作業をできるだけ細分化することで作業を明確にできるため、抜け漏れを防ぎ、進捗管理もしやすくなるという特徴があります。

ファンクションポイント法

システムの機能を外部入力・外部出力・外部参照・外部インターフェイス・内部論理ファイルの5つに分類し、機能の規模と過去の事例で定量的に算出する方法です。

見積もりの根拠が明確でわかりやすく、プロジェクトの初期段階でプログラミング言語に依存せず算出できるため、問題の早期発見や改善が可能です。一方で、見積もり作成者の主観が入る可能性がある点が課題といえます。

プライスツーウィン法

顧客が設定した予算に合わせて見積もりを算出する方法です。提示した予算の範囲内で見積もりを作成するため、予算が超過の心配はありません。

ただし、重大な機能漏れやトラブルなどが発生した際は、二次開発・三次開発をしなければならないケースもあります。予算よりも多くの費用を費やさなければならないこともあるため、注意が必要です。

開発の見積もりにおける前提条件

システム開発会社と依頼主の間で、前提条件に関する認識を統一しておくことが、契約後のトラブルを防止するうえで重要です。事前にしっかり確認しておきましょう。

あらかじめ決めておくとよい前提条件として、以下の内容が挙げられます。

●見積もりの対象範囲:どの範囲までが開発の対象となるのか
●見積もりの対象外範囲:やらなくてもよい作業は何か
●使用する技術:開発言語やクラウド、フレームワークなど
●開発手法:システム開発に用いる手法や進め方
●プロジェクト期間:システム開発にかかる期間
●要件:想定可能な範囲に対する検討中のプラン
●運営方法:進捗管理や推進などの役割分担
●開発・ネットワーク環境:開発環境やネットワーク環境の活用法
●実施するテスト:必要なテスト内容やテストパターンの指定
●納品する成果物:成果物とその粒度

併せて読みたい:システム開発の流れ・プロセスの種類|成功のためのポイントなども解説

システム開発の見積もりの内訳

システム開発の見積もりに記載されている主な内訳について紹介します。

要件定義費用

システムの方針や仕様を決めるタイミングで必要な費用であり、システム開発において最も重要です。一般的に「費用単価が高い」とされる項目で、削ることが難しいとされています。

依頼主の要望をまとめたうえで、何を開発するのかを具体的に取り決めます。必要な機能や不必要な機能、性能などを明確にするための費用です。

設計費用

要件定義で明確になった内容に基づき、設計環境を整えるための費用です。基本設計に加え、サーバーをはじめとするインフラ整備、専門言語の検討を行います。

効率化を図ったり、エラーを減らしたりするためにも、適切な設計が求められます。後からメンテナンス費用が発生しないためにも、必要な費用だといえます。

UIデザイン費用

UI(ユーザーインターフェーズ)とは、ユーザー側から見えるシステム画面を指します。UIのデザイン制作にかかる費用も見積もりに含まれます。

ロゴやアイコン、ワイヤーフレームなど、カスタマイズしたいときのみ必要です。システム開発会社が保有しているテンプレートを使用する場合、UIデザイン費用はかかりません。

開発費用

システム開発においてメインで必要となる費用です。システムを構築するうえで必要なプログラミング、コーディングにかかる費用となります。開発費用の大半は、プログラマーやエンジニアの人件費や技術費です。外部リソースを利用する際の費用として計上されるケースもあります。

進行管理費用

システム開発における進捗管理や、全体統括を行ううえで必要な費用です。開発会社によっては、ディレクション費用やプロジェクト管理費と呼ばれる場合もあります。大規模なプロジェクトの際に必要となる費用であり、加わるメンバーの人数によって費用が変動します。

購入費用

システムを開発する際に必要なプロダクトを購入するための費用です。サーバー・ネットワーク機器といったハードウェアや、開発ツール・データベースシステムといった、ソフトウェアの購入費用に充てられます。購入するだけでなく、プロダクトの設置・設定にかかる費用となることもあります。

導入費用

システムが完成した後、システムを正常に利用するための初期設定にかかる費用です。他のシステムを利用している場合は、連携や移行作業に携わる人材の人件費となります。レンタルサーバーやクラウドなど、導入方法はさまざまです。開発したシステムを問題なく利用するために必要な費用となります。

導入支援費用

システムを導入した後のサポートにかかる費用です。導入支援ではシステム利用に関するマニュアルの作成、操作方法の説明会の開催などはスムーズに運用するうえで欠かせません。旧システムから移行をする場合は費用がかかる傾向にあります。支援内容によっても費用は変動するため、あらかじめ確認しておきましょう。

交通費

システム開発を進める際の打ち合わせにかかる旅費・交通費です。打ち合わせの頻度や、依頼する開発会社との距離によって費用は変わります。遠方であれば宿泊費や食費もかかるため、留意しておく必要があります。どの程度打ち合わせを行うのか、回数や場所、方法を決めておくことで、より具体的な見積もりになるでしょう。

保守費用

システム開発が完了した後でかかる費用です。定期メンテナンスや不具合の修正、アップデートを行う際に必要となります。操作方法がわからなくなった際のアフターフォローも含まれるため、自社内でのトラブル解決が難しい場合は見積もりに含めておくと安心です。

システム開発の見積もりで確認するポイント

システム開発の見積もりを取った際に、確認しておくとよいポイントを解説します。

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前提条件の内容を確認

前提条件が満たされており、認識にズレが生じていないかを確認することが大切です。見積もりを作成した段階で前提条件を擦り合わせておくことで、契約後のトラブルを回避できます。

前提条件が明確化されていない場合は、見積もり全体の正確性も欠けてしまうケースもあります。見積もり項目とは異なる箇所に記載されている場合もあるため、見落とさないように注意しましょう

数字に対する根拠を確認

各項目に記載されている費用の根拠が、明確に記載されているかを確認することも重要です。詳細に関する記載が抽象的でぼかしてある状態だと、契約後にトラブルへ発展してしまうケースがあります。根拠を明確にし、妥当性を持たせるためにも、費用に疑問に感じることがあれば開発会社に問い合わせてください。

リスクを想定しているか確認

システム開発中に起こり得るリスクも考慮して、見積もりが出されているかを確認しておきましょう。修正や再開発などのリスクが発生した際、追加で費用が必要になることがほとんどです。予期せぬトラブルに対して備えられるように、しっかりチェックしましょう。

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まとめ

システム開発における見積もりは、項目が多く複雑になりがちです。開発会社ごとに見積もりの項目や算出方法は異なります。契約後のトラブルに発展しないためにも、見積もりに関する基本的な知識を身につけておくことが重要です。自社に合った外注先を選びましょう。

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