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システム開発

システム開発に使われる言語は?16種類のプログラミング言語を解説

更新日: 2025年6月12日


システム開発に使われるプログラミング言語は多岐にわたります。何を開発するのかによって、適した言語が変わります。この記事では、システム開発に使われるプログラミング言語を16種類紹介します。それぞれの特徴を解説するので、目的にあった言語を判断する際の参考にしてください。

プログラミングとは

プログラミングは、設計書通りにシステムを作動させるために、ソースコードを書く作業です。プログラミングとプログラム、システム開発とソフトウェア開発の違いを解説します。

プログラミングは開発工程を意味する

プログラミングは、上流工程で作成された設計書をもとに、プログラミング言語を使って具体的なソースコードを書く作業を指します。「開発工程」や「下流工程」とも呼ばれ、決定された仕様をもとに、画面処理やバッチ処理を実装する役割を担います。

プログラムとの違い

「プログラム」は、何かを実行するための手順やその手順を記したものを指し、意味としては、予定や計画に近いものです。一方で「プログラミング」は、プログラムを作成する行為です。コンピューターに意図した動作をさせるために、命令の順序を組み立てて書く作業で「プログラミング言語」が使われています。

システム開発とソフトウェア開発の違いは?

「ソフトウェア開発」はシステム開発と似た意味で使われますが、厳密には異なる概念です。システム開発は広義であり、プログラム(ソフト)の作成にとどまらず、パソコンやスマートフォンなどのハードウェアの開発も含まれます。

プログラミング言語とは

プログラミング言語は、人間がコンピューターを操作するための専用言語です。1950年代に誕生して以来、現在、1,000を超える種類が存在しています。

プログラミング言語を使ってできること

プログラミング言語で、具体的にできることを解説します。

アプリケーションの開発

プログラミング言語は、スマートフォンやコンピューター向けのアプリケーション開発に広く利用されています。さまざまな種類のアプリケーションがあり、それぞれの内容に応じて適したプログラミング言語が選ばれます。

Webサイトの構築

ほとんどのWebサイトは、HTML・CSSというプログラミング言語でデザインされており、文字の大きさやフォント、画像の配置などが決められています。情報提供だけでなく、問い合わせやオンラインショッピングも可能です。

電子機器の動作制御

プログラミング言語は、家電や自動車などの電子機器の動作制御に広く利用されています。炊飯器や洗濯機などのタイマー機能が例として挙げられます。スマートフォンの位置情報を活用して自動的に家電を制御する「IoT(モノのインターネット)」技術も進展しており、今後さらに注目されるでしょう。

機械学習プログラムの開発

プログラミング言語は、AIや機械学習の開発に重要な役割を果たしています。日常生活においても、プログラミング言語が普及しつつあります。今後は、新しいAIや機械学習のプログラム開発と精度向上が、人々の生活をさらに豊かにするための鍵となるでしょう。

プログラミング言語は16種類

システムやソフトウェア開発に用いられる言語は複数あります。ここでは16種類の言語について、カテゴリごとに特徴を解説します。

Webブラウザで動くフロントエンド・マークアップ系

Webブラウザで動く言語はHTML・CSS・JavaScriptがおもに用いられます。これらはフロントエンドやマークアップ言語とも呼ばれます。

HTML・CSS

HTMLとCSSは、ほとんどのWebサイトで広く使用されているプログラミング言語です。HTMLはWebページの構造とコンテンツを定義します。「<>」で囲まれたタグを使用して意味を与えます。一方でCSSはデザインやスタイルを指定します。2つの言語は、共に使用されることが一般的です。

JavaScript

JavaScriptは、Webサイトに動的な要素を追加できるプログラミング言語です。特にアニメーションなどの効果実現、ポップアップウィンドウのような広告画面の自動起動などに利用されています。Web開発のコンテキストでは、HTMLやCSSと共に学ぶことが推奨されています。

バックエンド・Webアプリ開発向け

バックエンドやWebアプリ開発向け言語は、おもにPHPやRuby、C#、Java、Pythonなどがあります。ここでは、それらの言語に加え、GoやKotlinについても解説します。

PHP

PHPは、1996年頃に導入され、HTML・CSSと共にWebサイトの開発に使用されるプログラミング言語です。HTMLやCSSとは異なり、ユーザーの操作に応じてコンテンツを動的に変更できる特性があります。

Ruby

Rubyは日本発祥のプログラミング言語です。コードが簡潔で、開発者が日本人であるため日本語話者にとって理解しやすい言語です。情報を習得しやすく、学習の難易度も低めです。

C#

C#は、MicrosoftがC++をベースにして改良し、2000年に導入したプログラミング言語です。Microsoftの公式サイトで広く使用されており、特に「Unity」というゲーム開発エンジンを使うことで、手軽にゲーム開発が可能です。
C#はゲーム以外にも、システムや組み込み系などの基幹システムにも用いられます。

Java

Javaは多岐にわたる用途に適したプログラミング言語であり、使用環境に左右されません。Androidアプリの開発において、特に強力な支持を受けています。大企業の大規模なシステム開発で高いシェアを持ち、今後の成長が期待されています。

Python

Pythonは、1991年にオランダで開発されたプログラミング言語で、InstagramやYouTubeなどのWebアプリケーションで広く使用されています。データ分析やAI分野での利用が注目され、その柔軟性と将来性からプログラミング初学者にも推奨されています。
また、Pythonはデータ分析やAI・科学技術など、さまざまな分野で用いられます。

Go

Googleが2009年にリリースしたプログラミング言語Goは、シンプルなコードと高いセキュリティ性が特徴です。また、ドローンを制御するシステムを簡単に開発できる「GoBot」フレームワークが提供されており、特に注目されています。JavaやCを経験したことがある人にとっては、学習コストも比較的低いとされています。

Kotlin

Kotlinは、JetBrainsによって開発された、Androidアプリ開発の公式言語です。2012年に初公開されてからは、海外ではUberやEvernote、Netflixなどの企業がKotlinを使用したバックエンドを開発しています。日本の企業でも同様にKotlinの活用が進んでいます。
なお、Kotlinは後述するモバイルであるAndroidアプリにも活用されます。

モバイルアプリ開発向け

モバイルアプリの開発には、OSによって用いられる言語が異なります。ここではiOSとAndroidアプリの開発における言語を解説します。

Swift

Swiftは、Appleが開発した最新のプログラミング言語で、iOSアプリ開発に特に適しています。この言語は、iPhoneやiPad、Mac向けのアプリ開発に使用されています。

Objective-C

Objective-Cは、1983年にC言語をベースにして開発されたプログラミング言語です。iOSアプリの開発やメンテナンスに広く利用されています。初心者にとっては、高い学習難易度を伴います。C言語をすでに理解している人にとっては、Objective-Cの学習は難しく感じることはありません。

データ分析・AI・科学技術向け

データ分析・AI・科学技術向けにはPythonやR、Juliaが用いられます。

R

Rは、統計学者によって開発されたプログラミング言語で、現在ではAIや機械学習に広く活用されています。統計解析に特化しており、ビッグデータの解析に特に適しています。複雑ではないものの、統計解析のスキルが必要なため、学習のハードルは高いと言えます。

Julia

Juliaは、2012年に公開されたプログラミング言語で、高度な数値解析や技術計算に特化しています。他の言語の良い要素を取り入れつつ、処理速度や便利さを大幅に向上させたJuliaは、汎用性を兼ね備えています。

システム・組み込み系

組み込み系はおもにPython・Java・C言語が用いられます。

C

C言語は1970年代に誕生した、多くのプログラミング言語が派生するほどの歴史を持つ古参のプログラミング言語です。現在でも、おもに基幹システムや組み込みシステムの開発に広く利用されています。冷蔵庫やテレビ、洗濯機など多くの家電にC言語で書かれたプログラムが組み込まれています。

Visual Basic(Visual Basic.NET)

Visual Basicは、Microsoftによって開発されたプログラミング言語です。おもにWindows向けのアプリケーション開発に使用されています。

COBOL

COBOLは1959年に国際標準化されたアメリカ生まれのプログラミング言語で、特に計算処理において強みを発揮します。世界中のATMトランザクションの大部分や商用トランザクションの8割がCOBOLで行われており、その信頼性が実証されています。

適した言語を使うには?

何を開発したいのかによって、適したプログラミング言語が異なります。ここではシステム開発とアプリケーション開発とに分けて解説します。どの言語を使えば良いかわからない人は専門家を頼ることも重要です。

業務システム開発に使う言語

汎用系業務システムは、行政機関や金融機関で使われる主要な基幹システムであり、おもにNEC、IBM、富士通などが提供する専用コンピューターで動作します。一般的にCOBOLで開発されており、JavaやC++などの言語も一部で使われています。

アプリケーションの開発に使う言語

Webアプリケーションの開発には、次の言語が用いられます。クライアントサイド開発にはHTML、CSS、JavaScriptが一般的に使用され、サーバーサイドではJava、PHP、Ruby、Pythonなどのプログラミング言語がよく利用されます。

まとめ

数多くのプログラミング言語のなかから、システム開発に用いられることの多い16種類の言語に絞って解説しました。構築したいシステムによって適した言語は異なるため、解説した内容をもとに判断してください。

適した言語を把握できても、社内にその言語に長けた従業員がおらず、開発スケジュールが厳しくなるケースもあるでしょう。Sun Asteriskはプロジェクトによりどんな言語でも対応可能であるため、ぜひご検討ください。

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