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システム開発

システム開発とソフトウェア開発の違いとは?定義や種類、具体例を徹底解説

更新日: 2025年6月17日


システム開発とソフトウェア開発は、どちらもIT業界における重要な開発分野ですが「同じようで実は違うもの」です。両者は、目的やスコープに違いがあり、定義や種類を正しく理解することが、外注やプロジェクトの成功につながります。この記事では、システム開発とソフトウェア開発の違いを軸に、それぞれの特徴や具体的な事例をわかりやすく解説していきます。

システム開発とは

システム開発とは、業務やサービスのなかで必要な機能や情報処理を実現するために、複数のソフトウェアや仕組みを組み合わせて構築することです。企業や組織が効率的に業務を行ううえで欠かせない存在であり、IT化が進む現在ではその重要性がますます高まっています。ここでは、システム開発の定義や目的、その種類といった基本について解説します。

システム開発の定義と目的

システム開発とは、特定業務の課題を解決するために、複数のソフトウェアや機能を組み合わせて、全体の仕組みを構築することです。単なるアプリやプログラムの開発にとどまらず、要件定義から設計、テスト、運用まで一貫したプロセスを含みます。目的は業務の効率化や情報の一元管理、生産性の向上などが中心です。企業や自治体の現場では、日々の業務を支える中核として機能するため、信頼性と運用性の高い設計が求められます。そのため、関係者や活用する現場のことも考えて、全体として無理のない仕組みを設計することが重要です。

業務システム・基幹システムなどの種類と特徴

システム開発にはいくつかの種類があり、代表的なものに基幹システムと業務システムがあります。基幹システムとは、会計や販売管理、生産管理など、企業活動の中核を担う仕組みのことです。業務システムは、営業支援や顧客管理など、部門ごとの業務を効率化するために使われます。
他にも、情報共有に特化したグループウェアや社内SNSといったシステムも存在します。どのシステムも目的に応じて役割が異なり、設計の考え方も変わってきます。システムの種類によって、導入後の使い勝手や管理のしやすさにも差が出るため、それぞれの特性を理解して選ぶことが大切です。

具体的なシステム開発の例

システム開発は、現場の業務ごとに異なる課題やニーズに応じて作られます。たとえば、製造業では生産スケジュールの自動調整や工程管理を行う「生産管理システム」が広く活用されています。販売業では、在庫や売上をリアルタイムで把握できる「在庫管理システム」や「販売管理システム」などが主な開発例です。
さらに、日常生活ではネットショップの注文画面や、スマートフォンで利用する銀行アプリ、飲食店のモバイルオーダーもそのひとつです。システム開発は、私たちの暮らしの中に溶け込んでおり、人々の生活に欠かせない存在といえるでしょう。

ソフトウェア開発とは

ソフトウェア開発とは、特定の目的を持ったプログラムを作る作業全般を指します。私たちの身近にあるスマートフォンアプリや業務ツール、Webサービスなども、全て開発によって生まれています。

用途も範囲も広く、一見するとシステム開発と混同されがちですが、実際には目的や扱う対象に違いがあります。ここでは、ソフトウェア開発の基本的な考え方や範囲について解説します。

ソフトウェア開発の定義と対象範囲

ソフトウェア開発とは、コンピュータ上で動作するプログラムを設計・作成し、目的の処理を実現するプロセスのことです。基本的には、特定の機能を持つアプリケーションやツールを構築する作業を指し、システム全体ではなく一部の開発が中心になります。
対象は、業務用アプリやWebサービス、ゲーム、OS、組み込みソフトなど多岐にわたります。一般的に、要件定義から設計、コーディング、テストまでが主な工程で、運用やインフラ面までは含まれないケースがほとんどです。用途や開発規模に応じて、手法や体制も変わります。

アプリケーション開発との違い

アプリケーション開発は、ソフトウェア開発のなかでも「アプリ」に限定された開発を指します。

ソフトウェア開発がOSやミドルウェア、データベース、ライブラリなども含む広い概念であるのに対し、アプリ開発は、あくまで業務システムやWebサービス、スマートフォンアプリなど、ユーザーが直接操作する機能の実装に特化したものです。
実際に企業が行うのはアプリ開発が多く、OSなどの基盤ソフトはメーカーなど限られた一部でしか手がけません。そのため、両者は混同されがちですが、対象の範囲や役割に明確な違いがあります。

ソフトウェア開発の種類

ソフトウェア開発には、開発対象や用途によっていくつかの分野があります。たとえば、業務ツールやSNS、ECサイトなどを作る「Webアプリ開発」は、画面設計から機能実装までを一貫して行います。スマートフォン向けの「モバイルアプリ開発」は、iOSやAndroidに対応した設計です。
また、冷蔵庫や車などに組み込まれる「組み込み系ソフトウェア」の開発もあります。さらに、業務システムや基幹系のアプリを開発する「業務ソフトウェア開発」も定番の領域です。それぞれ開発に使う言語や設計の考え方が違うため、作りたいものに応じて専門的な知識や準備が求められます。

システム開発とソフトウェア開発の違いと使い分け

システム開発とソフトウェア開発は、似たような言葉に見えても、目的や対象範囲が異なります。全体を構築するのか、特定機能を作るのかといった違いを正しく理解し、目的に応じて使い分けることが重要です。ここでは、両者の比較や選び方のポイントを解説します。

目的・対象・範囲の違いを比較

システム開発は、ソフトウェアに限らず、ハードウェアやネットワーク、データベースなども含めた全体の仕組みを構築する開発です。一方、ソフトウェア開発は、特定の機能や処理を持つプログラム設計や実装が中心で、範囲はより限定的です。
工程面でも、システム開発では要件定義から設計、運用・保守まで幅広く全体を管理する力が求められます。ソフトウェア開発は、頻繁な仕様変更にも対応できる柔軟さや、言語・ツールの技術力が必要です。開発対象やゴールの違いによって、進め方や必要なスキルも大きく変わるのが両者の特徴です。

外注先選びの判断ポイント

外注先を選ぶ際は、まず「何を作りたいのか」を明確にすることが大前提です。たとえば、在庫管理や販売管理を含む、業務全体の仕組みを作りたい場合は、サーバー構成やデータベース設計まで含めて対応できるシステム開発会社が最適です。
一方で、スマートフォンアプリや予約システムなど、ユーザー向けの機能を単体で開発したい場合は、アプリ開発やWeb開発に強いソフトウェア会社を選ぶ方が効率的です。販売実績や対応範囲、保守体制なども事前に確認し、自社の課題やゴールに合った外注先を見極めましょう。

混同を避けるために押さえたいチェックポイント

システム開発とソフトウェア開発のどちらが最適かで迷った場合は「全体を設計するのか」「部分的な機能を作るのか」がひとつの基準になります。たとえば、業務の流れそのものを見直し、仕組みごとに新しくしたい場合は、システム開発が最適です。
既存サービスに新機能を追加したい、スマートフォンアプリを作りたいといった場合は、ソフトウェア開発となります。また、担当者と打ち合わせをする際も、目的や対象範囲を明確にしたうえで伝えることが大切です。曖昧なまま進めると、思っていたものと違うものになってしまうリスクがあります。

まとめ

システム開発とは、業務全体を支える仕組みを作ることで、ネットワークやデータベースなども含む広い範囲を扱います。ソフトウェア開発は、特定の機能や目的に特化したプログラムを作るもので、アプリや業務ツールの開発が代表例です。
目的や対象範囲が異なるため、開発を検討する際は自社の課題やゴールに合った形を見極めることが大切です。違いを正しく押さえて、最適な開発手法を選びましょう。
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