システム開発では、プログラミングの基礎だけではなく、要件定義や設計、進行管理まで幅広い知識が求められます。効率的に知識を身につけるには、自分のレベルや目的に合った本を選ぶことが大切です。
この記事では、入門者向けの基礎書から、情報システム部で役立つ実務書、プロジェクトマネジメントを体系的に学べる専門書まで、目的別におすすめの17冊を紹介していきます。
目次
システム開発の基礎を学びたい人におすすめの本4選
システム開発を始めるには、プログラミングだけでなく、要件定義や幅広い基礎知識が必要です。ここでは初心者が体系的に理解を深めるために役立つ本について解説します。
図解まるわかり プログラミングのしくみ
プログラミングの基礎から言語の特徴、Web技術、アルゴリズムまでを図解でわかりやすく解説した入門書です。
見開き1テーマで整理されているため、体系的に学ぶことも、気になる部分だけを効率よく確認することもできます。初学者からスキルを伸ばしたい人までおすすめできる本です。
図解まるわかり 要件定義のきほん
システム開発の成否は、最初の要件定義にかかっているといっても過言ではありません。この本では要件定義の基本概念から進め方、ドキュメント作成の方法までを豊富な図解でわかりやすく解説しています。
DXやAIなど最新事例も交え、現場で役立つ知識を体系的に習得できます。基礎から実務まで幅広く学びたい人に最適な1冊です。
1週間でシステム開発の基礎が学べる本
システム開発の基本を1週間で効率よく学べる初心者向けの解説書です。発注者と受注者の両方の視点から開発プロセスを丁寧に説明し、提案書の見方や必要な資料、発注先を決める際の基準まで具体的に紹介しています。
関係者の認識違いによるトラブルを防ぎ、顧客の希望に沿ったシステムをつくるための知識を身につけられる1冊です。
ずっと受けたかったソフトウェアエンジニアリングの新人研修 第3版 エンジニアになったら押さえておきたい基礎知識
新人エンジニア向け教科書として、定番のロングセラーが大改訂された第3版です。システム開発の目的や流れ、手法や用語を基礎から丁寧に解説し、アジャイル開発の解説も大幅に追加しています。
演習課題も充実しており、学生や新人だけでなく、現役エンジニアの知識整理や研修教材としても役立つ1冊です。
エンジニアにおすすめのシステム開発本4選
現場でミスを減らし、設計品質と見積もり精度を上げたい方向け。ここでは、要件定義から開発プロセス、工程改善まで、スキルアップまで明日から使える実務系の4冊を厳選しました。
はじめよう! 要件定義 ~ビギナーからベテランまで
システム開発の成功を左右する要件定義をUI・機能・データの3要素を軸にわかりやすく解説した1冊です。豊富な図解で要件定義の流れや進め方を具体的に学べるのが特徴です。業務システムやアプリ開発に携わるエンジニアはもちろん、PMや設計担当者にも役立ちます。
実務で必要な知識を基礎から身につけたい人におすすめです。
SEの基本 この1冊ですべてわかる
SEに必要な知識とスキルを基礎から学べる定番入門書です。著者は現場経験豊富なコンサルタントで、システム開発の全体像やSEの業務範囲、技術力、人間力、マネジメント力まで幅広く解説しています。IoTやAI時代に求められるSE像もわかり、初心者から経験者まで長く役立つ1冊です。
システム開発をより速く確実に 本当に使える開発プロセス
システム開発を効率的かつ確実に進めるための実践的なプロセスを解説した1冊です。上流工程に重点を置き、開発の流れや要点、設計書の作り方、最新ツールやプラクティスまで幅広く学べます。
ウォーターフォールやアジャイルに縛られない現実的な手法が特徴で、プロジェクト成功率を高めたいエンジニアやリーダー層におすすめです。
上流・下流工程から改善・監査までわかる システム開発のすべて
システム開発の上流から下流工程、運用や監査まで全体像を網羅的に解説した定番入門書です。具体例を交えながら、各工程の役割やつながり、成果物の作り方をわかりやすく紹介しています。
顧客との認識ギャップを防ぐポイントや手法の使い方も丁寧に説明しており、基礎を学び直したいエンジニアにもおすすめの1冊です。
情報システム部におすすめのシステム開発本4選
情報システム部では、業務効率化やシステム導入の判断を担うため、幅広い知識が求められます。ここでは、基礎知識の習得から発注管理、ITリテラシー向上まで役立つ4冊について解説します。
読めばわかる!情シス入門 情報システムの基礎知識
情報システム担当者に必要な基礎知識をわかりやすく学べる入門書です。情報システムの仕組みや開発・運用の流れ、情報システムに求められる役割やスキルを豊富な事例とともに解説しています。情報システム初心者はもちろん、基礎を整理したい担当者にもおすすめの1冊です。
システムを作らせる技術 エンジニアではないあなたへ
システムを発注する立場の人が知っておくべき考え方や進め方をまとめた実務書です。「なぜ作るのか」を起点に、要求整理から投資判断、発注先への依頼、運用後の課題対応までを具体的に解説しています。
情報システム担当者やDX推進に関わる経営層が、失敗を防ぎ成果を出すために最適な1冊です。
基礎からのIT担当者リテラシー
情報システムや社内SEに求められる基礎知識をやさしく解説した入門書です。パソコンやネットワーク整備、セキュリティ対策、業務システム導入、外部委託の基本まで網羅しています。
新任の情報システム担当者だけでなく、ITに不慣れな中小企業の経営者にも活用できる内容となっています。
お金をドブに捨てないシステム開発の教科書
システム開発を経営や会計の視点から解説した1冊で、技術的な細部ではなく発注側の心構えに重点を置いています。
豊富なコンサル経験を持つ著者が、現場で役立つシステムをつくるための8ステップを紹介しています。DX推進を検討する中小企業の経営者やマネージャーに最適です。
プロジェクトマネジメントにおすすめのシステム開発本5選
システム開発を成功に導くには、進行管理や見積もりの精度といったマネジメント力が欠かせません。ここでは、プロジェクトを計画通りに進めるために役立つ5冊を紹介します。
「プロジェクトマネジメント」実践講座
ISO 21500に準拠し、プロジェクトマネジメントの基本を「目標設定・計画・実行」の流れで解説した実践的な入門書です。
設計立案に重点を置き、WBSやスコープ管理などを豊富な図と事例で紹介しています。辞書的にも使える構成で、はじめてPMを学ぶ人や基礎を整理したい管理職におすすめです。
プロジェクトマネジメントの基本
プロジェクトを成功に導くための基本と実務を体系的に解説した1冊です。なぜプロジェクト化するのかから体制構築、成功要因、計画、実行の進め方までを網羅しています。
製品開発や新規事業、経営改革の実例を交え、現場の課題をどう乗り越えるかも示しています。経営層から担当者まで役立つ内容です。
予定通り進まないプロジェクトの進め方
プロジェクトが予定通り進まない現実にどう向き合うかを示した実践書です。著者は「プロジェクト工学」と「プロジェクト・エディティング」という新視点を提案し、失敗を前提に修正や振り返りを行う重要性を解説しています。
身近な例やユーモアを交えつつ、現場で役立つ思考法や振り返り手法を学べる1冊です。
プロジェクトマネージャーのためのより正確な見積を作るための本
見積もりに特化した珍しい1冊で、工数算出の方法や事例、失敗例を通じて精度の高い見積を行うための知識を解説しています。基本設計後の工程を前提に、正確な根拠を示す手順や注意点を整理しています。
プロジェクトマネージャーはもちろん、見積力を高めたいエンジニアや担当者にも役立つ1冊です。
システム開発のための見積りのすべてがわかる本
クラウドや開発ツールの進化で変化したコスト構造に対応し、従来型から最新の見積もり手法まで網羅した1冊です。
フレームワークや自動化ツールを活用した実践的な方法を解説し、提案書の実例も掲載しています。エンジニアやPMが精度の高い見積もりを行うために必要な知識を体系的に学べる1冊です。
システム開発を学ぶ本以外の方法
システム開発の知識は本だけでなく、多様な学習手段で身につけられます。ここでは、オンラインサービスやスクール、実践的な開発を通じた学び方について解説します。
オンライン学習サービス(動画・演習)で知識を深める
ドットインストールやUdemyなどのオンライン学習サービスを活用すれば、動画や演習で学べるため理解が進みやすく、空いた時間で効率的に学習できます。無料から始められる点も魅力です。
プログラミングスクールで体系的に学ぶ
独学で迷いやすい人にはプログラミングスクールが最適です。TechAcademyやTECH CAMPでは現役エンジニアの指導を受けられ、未経験からの転職にも生かせます。
自作アプリやツールを作って実践する
自宅に開発環境を整えてアプリやWebサイトを作ると、設計から実装までを体験できます。実務に近い流れを学べるため、応用力を鍛えるのに効果的です。
システム開発の学習ポイント
システム開発の学習を効率的に進めるには、知識を得るだけでなく効果的な学び方を意識することが大切です。ここでは具体的な学習ポイントについて解説します。
基礎練習を繰り返して定着させる
プログラミングは反復して理解していくことが大切です。学んだ知識をコードに落とし込み、動作を確認する流れを繰り返すことで理解が深まります。成果物を公開し、周りからの評価を受けるとさらに上達につながり、自身の積み重ねにもなります。
習熟度に合わせた教材を選ぶ
教材選びは自分のレベルに合うかどうかが大切です。無料体験や試し読みで判断し、内容が理解できない場合は一段階下げたものを試してみましょう。現役エンジニアの推薦や実体験に基づいた教材を参考にするのも有効で、効率的な学びを後押しします。
学習を続ける仲間を見つける
学習仲間がいれば情報交換や相談ができ、モチベーション維持につながります。SNSや学習会、スクールなどを通じてつながることで、学びを継続しやすくなります。共に学ぶ環境があると習得スピードも高まり、継続力の支えにもなるでしょう。
まとめ
システム開発の学習では、本やオンライン教材を活用するだけでなく、自社の業務や課題に即した実践につなげることが大切です。
独学だけでは気づきにくい盲点も多く、実際の現場で応用する際には壁に直面する可能性もあるでしょう。そのようなときには、さまざまな事例から学び、自社に合う方法を検討するのが効果的です。
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