FlutterFlowは、ノーコードで簡単にアプリを作成できるツールのことです。テンプレートを使ったり、ドラッグ&ドロップなどの簡単な操作で直感的にアプリが作成できます。担当者のなかには「具体的にどのようなアプリが作成できるか知りたい」「FlutterFlowを使う際に注意することはある？」など疑問に思っている人もいるでしょう。
FlutterFlowでどこまで開発できるのか、実際にどんなアプリ事例があるのか、本記事では、開発会社が実際に触れて得た知見もふまえて、FlutterFlowの事例・メリット・注意点を整理します。
目次
FlutterFlowとは？
FlutterFlowとは、GoogleのUIフレームワークであるFlutterをベースにしたノーコード／ローコード開発ツールです。コードが書けない人でもアプリやWebサイトを簡単に作成できる特徴を持ちます。
通常アプリを作る際にはプログラミング言語の知識が必要ですが、FlutterFlowは元々あるテンプレートを使ったり、ドラッグ&ドロップといった簡単な作業で直感的に操作することによって、アプリを作成できます。
UI自由度が高く、複雑な構造の画面にも対応しやすいため、誰でも使いやすいツールとして注目されています。
FlutterFlowを使用するメリット
FlutterFlowを使用するおもなメリットは、下記の3つです。
- 本格的なアプリ開発ができる
- コードの自動生成ができる
- 他のサービスと連携できる
FlutterFlowを使用する上記のメリットについて、詳しく説明します。
本格的なアプリ開発ができる
FlutterFlowを使用する最大のメリットは、誰でも簡単に本格的なアプリが作成できる点です。
ノーコード開発ツールにはさまざまな種類がありますが、他のツールと比べてFlutterFlowは開発の柔軟性が高く、ボタン・テキストフィールド・スライダーなどのウィジェットを利用できるので、ビジュアル的に優れたアプリが簡単に作れます。
簡単な操作だけでなく、高度なアプリを作成したい場合にはカスタムコードも追加可能です。高度な計算処理やデータ連携などの複雑な機能も直接コードを打ち込めば作成でき、企業独自の形にカスタマイズもできます。
使い方次第で自由にアプリが作成できる柔軟性も、FlutterFlowが人気のあるポイントです。
コードの自動生成ができる
FlutterFlowを利用するメリットの2つ目は、コードを自動生成できる点です。テキストで指示するだけでコードが作成されるため、開発に不慣れな人でも利用しやすくなります。
FlutterFlowはAIコード生成機能としてChatGPT（OpenAI）やGemini（Google）といった外部AI機能と連携してコード生成を行えます。デザインの自動生成もできるので、開発効率が大幅にアップするでしょう。
開発コストが削減できる
FlutterFlowを使用すれば、アプリ開発にかかるコストを削減できます。1つのコードベースでiOSとAndroidの両方に対応したアプリを作成できるためです。また、Webアプリも同時に開発できること、個々に開発するコストがかからないこともメリットといえます。
一般的にアプリの開発には人員にかかるコストも必要です。システム開発ができる人材に依頼するため、時間も費用もかかります。その点、FlutterFlowを使用すれば誰でも簡単に本格的なアプリが作成できるので、エンジニアに依頼する開発コストを抑えられます。
FlutterFlowを使用する際の注意点
FlutterFlowを使用する際に注意する点は、おもに下記の3つです。
- 基礎知識が不足していると難易度が高い可能性がある
- SEO対策が難しい
- 外部サービスとの連携ができないケースがある
ノーコードでアプリ開発ができるFlutterFlowですが、最低限の知識がないと作成が難しい場合があります。FlutterFlowを使用する際の注意点について、詳しく見ていきましょう。
基礎知識が不足していると難易度が高い可能性がある
FlutterFlowは、誰でも簡単にノーコードでアプリが作成できるツールですが、基礎知識が不足している場合に、作成が難しいと感じることがあります。
UIデザインはドラッグ&ドロップで視覚的に作ることができますが、複雑なデータ連携を行う場合などは、カスタムコードが必要になります。プログラミング知識が不足している場合にはコードが書けず、うまく作成できないと感じるケースがあります。
FlutterFlowは開発の自由度が高いメリットがあります。一方で使える機能が多いため、はじめて使用する人が使いこなせるようになるまでは、ある程度学習が必要です。
SEO対策が難しい
FlutterFlowによる開発では、SEO対策が難しい場合があります。SEOとは、「Search Engine Optimization（検索エンジン最適化）」の略称で、検索した際にページが上位に表示されるための仕組みづくりのことです。
FlutterFlowはHTMLではなくJavaScriptを活用しているため、検索エンジンにうまく反映されないというデメリットがあります。SEO対策が必要な場合には、FlutterFlowは向かない可能性があるでしょう。
外部サービスとの連携ができないケースがある
FlutterFlowは、API連携が可能なため、外部サービスとの連携ができますが、一部サービスでは連携がうまくいかないケースがあります。
FirebaseやSupabaseとは簡単に連携できますが、サーバーレス環境との直接連携には対応していないため、接続したい外部サービスとの連携が可能かどうかを事前に調べておく必要があります。
FlutterFlowのアプリ開発事例
FlutterFlowは、開発自由度の高いツールです。FlutterFlowを使用して作ったアプリの開発事例について、3つのアプリの例を紹介します。
- お仕事マッチングアプリ
- SNSアプリ
- ヘルスケアアプリ
お仕事マッチングアプリ
FlutterFlowでは、企業と求職者をつなぐマッチングアプリを作成できます。
継続的に働いてもらう従業員を探すアプリももちろん作成可能ですが、隙間時間に働いてくれる人材を探す際に、人員の管理から給与明細を送る機能まで実装可能です。また、位置情報サービスと連携すれば近くにある仕事場所を検索でき、求職者が働き先を探す際にも便利です。
求職者がアプリを使用する際には、条件を入れて検索できる機能や、面談の日程調整などの機能が使えます。企業側が使用する際には、面接後の評価やフィードバックなどの管理ができる機能も実装可能です。また、面談のリマインドやチャット機能も実装することができます。
FlutterFlowであれば、企業側も求職者側も使いやすいアプリを簡単に作成できます。
SNSアプリ
FlutterFlowでは、同じ趣味を持つ人同士で集い、コミュニティを作成するSNSアプリの開発も可能です。
SNSアプリでは、個人のプロフィールの設定、条件を設定して仲間を検索する機能、イベントの告知機能、趣味に関するニュースやイベント情報の確認など、さまざまな機能を実装できます。
写真の投稿や互いに「いいね」などの高評価を押す機能、コメント機能も実装できるので、ユーザー同士の交流を盛んにすることも可能です。
ヘルスケアアプリ
FlutterFlowでは、病気を管理するためのヘルスケアアプリも作成できます。
個人情報を守るためのユーザー認証機能やユーザーの健康データを収集するためのフォーム作成、服薬のリマインダー機能や運動頻度のチェック機能、外部サービスと連携してのオンライン診察など、多数の機能を実装可能です。
ヘルスケアアプリはユーザーの命にかかわるため、ユーザー情報の管理、健康データの可視化、リマインド機能などのさまざまな機能が必要です。FlutterFlowでは外部サービスとの連携なども活用しながら、上記の機能を実装できます。
FlutterFlowはノーコードで本格的なアプリを作成できる
FlutterFlowは、ノーコードで本格的なアプリが作成できるツールです。プログラミングなどの知識がない人でも、テンプレートの利用やドラッグ&ドロップといった簡単な作業で直感的に操作することによってアプリを作成できます。
より高度な仕様を求める場合には、カスタムコードを入力することによってさらに本格的なアプリも作成できます。OpenAIとの連携でコードの自動生成ができるため、自社で独自のカスタムができます。
ただし、複雑なデータ連携や外部システムとの連携を行う場合には、プログラミングの基礎知識がない場合、難しく感じるケースもあります。この場合は外部に依頼するなどして対応するのがおすすめです。
まとめ
FlutterFlowは、ノーコードで本格的なアプリが作成できるツールです。直感的な操作で作成が可能ですが、複雑なデータ連携を行う場合や多数の機能を実装する場合には、外部へ開発を依頼するのも良いでしょう。
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