What we do

Our Works

ソフトバンク / MeeTruck

配車業務をペーパーレス化し、
基幹配送業務のDXに向けた挑戦

今回は、ソフトバンク株式会社(以下、ソフトバンク社)・MeeTruck株式会社(以下、MeeTruck社)とともに、運送会社向け配車支援サービス「MeeTruck」(社名と同名のサービス)の事業開発に伴走した実績をご紹介いたします。「MeeTruck」は、トラック輸送を担う物流事業者向け配車支援サービスです。

クライアントの課題

配送業務のペーパーレス化

ソフトバンク社のデジタルトランスフォーメーション本部は、多様なパートナーと様々なDX推進・新規事業開発に取り組んでいます。数ある新規事業ドメインの中で、今回ご相談いただいたのは物流ドメインで、その中でも「基幹配送」をDX化するというミッションでした。Sun*チームは2019年8月からプロジェクトに参画したのですが、お客様内では1年以上前から事業環境分析・ユーザーリサーチ・ビジネス構想の検討が進んでいました。その結果、基幹配送を構成する業務プロセスの中でも「配車」に大きな課題があることを発見。配車は運送業者の収益に大きな影響を与える重要業務であり、配車を担う配車担当者 には配送・物流に関する豊富な知見が求められます。


しかしながら、業務のほとんどが紙ベースで行われており、多忙な日々。他に配車の業務を行える人がおらず、配車担当者 がなかなか休めない、というような課題が顕在化していました。このような調査の結果、配車業務を支援するためのサービスの必要性と潜在ニーズを確認しました。この課題を解決するために紙や電話、FAXなどをデジタル化し、ウェブアプリケーション上で適切な配車管理を行えるシステムを提供することで、物流会社の課題解決に貢献しよう、そんな想いからプロジェクトが始まりました。

プロジェクトは構想段階ではソフトバンク社のプロジェクトメンバーがリードされ、事業化フェーズでは新設されたMeeTruck社(ソフトバンクと日本通運が設立した合弁会社)のメンバーが中心となって推進されました。

Sun*からの提案

ユーザー中心のプロダクト設計

Sun* チームは当初、主にUI/UXデザインの一部を支援するという役割からスタートしましたが、プロジェクトをご一緒する中で、「この事業を成功させたい」「物流の現場で働く人々をサポートしたい」というMeeTruck社の情熱に応えるために、この配車支援サービスをどのようなプロダクトとして具現化するのか(プロダクトデザイン)、ユーザーに本当に必要なUXはなにかという点をデザインの側面から、そして最終的にどのようなシステム設計に落とし込んでいくのかを技術的な側面から、本事業を成功させるために、様々な観点から積極的にご提案させていただきました。


提案にあたり貫いたのは「ユーザー中心のプロダクト設計」にこだわる事でした。
構想段階で大まかなユーザー理解はあったのですが、事業化フェーズでも改めてユーザー理解のための調査を実施。ディレクター・デザイナー・エンジニアも配車現場へ足を運び、現場の課題・苦労・想いなどを感じる機会もいただきました。そこからユーザーへの提供価値を抽出しプロトタイピングを何度も行い、とにかくユーザー中心のプロダクト設計を進めましょう、という提案をし続けました。お客様もユーザー中心のプロダクトを作りたい、という強い想いをお持ちだったので、お互いが同じ価値観・熱量でプロジェクトを推進することができました。

徹底したユーザー調査をもとに行われたプロトタイピング

MeeTruckというブランドに込めた思い

サービスの形が徐々にでき上がってくる中、チームメンバーの文化や立場の違いから提供しようとしていたサービス像に隔たりが出てきてしまう場面が出てくるようになりました。こうした状況を受けて、お客様から「意志統一を図るためにも合弁会社の名称・ロゴを早期に決定したい」というご相談をいただきました。Sun*としてもチームが一体感を持つために、改めてチームメンバーがプロジェクトにかける思いを丁寧にヒアリングし、ワークショップでチームの意志統一をすることを提案させていただきました。


両社にとっても初めての試みでしたがとても良い場となり、また1つのチームで生まれたばかりのブランドを育てていこうという機運が高まるキッカケになりました。朧げだったサービスの提供価値や逆に譲れない部分が明確になったことで、名称の決定だけにとどまらず、その後の具体的な機能やデザインの意思決定にも大きく影響を与えました。Sun*チームはこのブランド策定からMeeTruckという名称の決定、及びMeeTruckのブランドの思想を反映したロゴデザインまでを一貫してサポートさせていただきました。






※MeeTruckには、「物流事業者と共にあり、並んで走っていくことで、物流事業者を支える存在になりたい。多くの物流事業者が集まってくる、そういう場所を提供したい(Meet + Truck)」という想いが込められています。

Project Topic

本気のお客様に、本気で応える

事業化にあたってMeeTruck社が4月に設立されたのですが、サービス開始までに短期間で急ピッチに開発を進める必要がありました。開発体制はSun*のエンジニアチーム×MeeTruck社内のエンジニア×開発パートナー企業の3社で構成。開発手法は仮説検証型のアジャイル開発を採用しました。Sprintは2週間サイクル。短納期のプロジェクトで特に重要になるのは「開発プロセス・進め方・優先順位を合意し続ける事」です。その為に開発チーム内で何度も何度も対話を繰り返し、発生した認識・理解のズレをすぐに修正していきました。


UI/UXへのこだわりとしては、普段デジタルツールを使われていない物流会社の配車担当者でも「直感的に使いやすいよう、できるだけシンプルにする事」でした。配車担当者は紙ベースでの業務に長年慣れ親しんでいるため、スイッチングコストが非常に高い状態。ちょっとした使いづらさは離脱(プロダクトを使わなくなる)につながります。ユーザーとのFit&Gapをしっかりと行うために、7月中旬にスモールテストとして実際の物流会社に使っていただき、8月の1ヶ月間でそこから得られたフィードバックをUX・UI・デザイン・機能などに反映させました。


プロダクト開発が一段落したあとは、プロダクトの運営体制の構築までフォローアップさせていただき、無事に10月にサービスインする事ができました。


MeeTruckのプロジェクトの体制図。日本拠点では、プロジェクトマネージャーを中心にデザイナー、ディレクターの計4人、ベトナム拠点では最大16人のメンバーが参画。


サービスインまでを振り返って、印象に残っているのは「とにかく熱量に溢れたチーム」だったという事。良いプロダクトにしたい・物流の現場で働く人たちを助けたいというMeeTruck社の強い想いから、Sun*にどんどん要求を投げかけてくれたことで、その熱量がチームに伝播していきました。Sun*のユーザーへの提供価値にこだわる提案姿勢も高く評価していただきました。


サービスインして間もない状況ですが、お客様への営業活動も始まり、実際にサービスやデザインへの評価の声も届き始めています。また、経済紙や業界紙など様々なメディアでも取り上げられており、世の中でも注目されているプロダクト開発をご支援する事ができました。

Client Voice

「会社設立時からご支援いただき、誠にありがとうございます。コロナ禍で対面での打ち合わせがほとんどできず、JVという特殊な環境の中でも、事業への理解を深めていただきながらプロダクトや開発を支援いただきました。みなさんのご支援があり、難しいだろうとされていた10月サービスインも無事にできました。これからさらにプロダクトを磨いていくとても重要なフェーズですので、引き続き、ご支援いただけると助かります。」

写真左から、MeeTruck 営業統括部 山田健人 様、マーケティング統括部 塩谷 風様、Sun* 堀江、MeeTruck 営業統括部 飯田 誠様

Project Info

Client

ソフトバンク株式会社
MeeTruck株式会社

Service

MeeTruck(ミートラック)
運送会社向け配車支援サービス

Sun* Team

Sun*JP

Project Manager 1名

Director 2名

Designer 2名

Sun* VN

Lead BrSE 1名

Communicator 1名

Lead Android Engineer 1名

Android Engineer 2名

Lead Frontend Engineer 2名

Frontend Engineer 4名

Lead QA 1名

QA 4名

Solution

ブランド構築

ロゴデザイン

ユーザーリサーチ

UI/UXデザイン

MVP開発

仕様書、要件定義作成

設計書作成

実装(アプリ開発)

事例・実績ソフトバンク / MeeTruck - 運送会社向け配車支援サービス