Voices

TOP

>

Voices

【ウェビナーレポート】オフショア開発の新常識3選~大手企業が今こそオフショアを選ぶべき理由~

更新日: 2026年1月7日

【ウェビナーレポート】オフショア開発の新常識3選~大手企業が今こそオフショアを選ぶべき理由~

「オフショア開発」と聞いて、どのようなイメージを持つでしょうか。「言われたことしかやらない」「上流工程は任せられない」「とにかく安さだけを追求する製造工場」——こうした従来のイメージは、果たして今も正しいのでしょうか。

本ウェビナーでは、オフショア開発市場の大きな変化と、新たな活用の可能性について考察しました。

松本 健次 / 株式会社Sun Asterisk C&E Division Manager
2009年、株式会社野村総合研究所に新卒入社。大手証券会社のシステムに関するプロジェクトマネジメントや顧客業務支援に従事する中で、システム統合・移管に伴う大規模プロジェクトの統括リーダー等を担当。2019年以降、株式会社リクルートテクノロジーズ(現株式会社リクルート)にてプロジェクトマネジメント、キャディ株式会社にてプロジェクトディレクターや事業開発・組織マネジメントに従事。2022年11月、株式会社Sun Asteriskに入社。大手企業の新規事業立ち上げの支援やシステム刷新計画策定支援プロジェクトを担当した後に、現在のアカウントマネジメント部門に異動。2024年1月に同部門Unit Manager、2025年1月にDivision Managerに就任。

宇都宮 俊 / 株式会社Sun Asterisk C&E
新卒でベトナムに渡り、以来一貫してベトナムに深くかかわり続け、現在に至るまで豊富な経験を積む。前職では、ホーチミンに拠点を持つオフショア開発企業に約8年間勤務し、日本側の法人営業を担当。主に、オフショア開発を経営戦略の一環として活用するSIerや、内製化を進めるユーザー企業の情報システム部門との取引を手掛け、顧客との関係性構築を担った。ベトナムの市場や魅力はもちろん、エンタープライズ系SIerの抱える課題解決を得意領域としている。

1,000件以上のプロダクト支援実績から見える成功の秘訣は?

オフショア開発市場のパラダイムシフト

大手企業のニーズが急増

オフショア開発.comが発表した「オフショア開発白書2024年版」によると、オフショア開発の相談企業の従業員規模に大きな変化が見られます。従業員5,001名以上の大手企業からの相談が62%を占める一方、中小企業からの相談は減少傾向にあります。

この背景には、大手企業がオフショア開発の強みと活用方法を理解し始めたことがあります。オフショア開発は2000年代から約20年の歴史があり、多くの企業が一度は経験しています。その経験を経て、単発的な小規模案件ではなく、パートナーシップを組んだ中長期的・戦略的な活用へとシフトしているのです。

予算規模も大型化

相談企業の変化に伴い、予算規模も大きく変化しています。年間予算「1億円以上」の案件が35%と最大のボリュームゾーンとなり、大規模プロジェクトの増加を示しています。これは、基幹システムの刷新やDX推進など、日本にない機能をオフショアで補完するといった戦略的な活用が進んでいることを示唆しています。

オフショア開発投資の3つの新常識

新常識1:「コスト削減」から「リソース確保」へ

従来、オフショア開発の主な目的は「コスト削減」でした。しかし、現地の人件費高騰や円安の影響により、オフショア開発の平均コスト削減率は2021年の28.5%から2024年には19.2%まで減少しています。

この変化を受けて、企業のオフショア活用の目的も大きく変わりました。白書によると、「開発リソースの確保」を理由に挙げる企業が51社と最多で、「コスト削減」の42社を上回りました。もはやオフショア開発は「安さ」だけを目的とする時代ではなく、開発を推進するためのチームを持つことが主目的となっています。

特に大手企業においては、DXを進めなければならない一方で、一定のコスト削減も求められるという背景のもと、リソース確保とコスト最適化を両立させる手段としてオフショア開発が選ばれています

新常識2: 保守運用から先端技術を活用した事業の競争力強化へ

オフショア開発の案件内容にも変化が見られます。従来は決まった業務や明確な開発を依頼し、保守運用等のコストメリットを追求することが主流でした。

しかし現在では、Webシステム開発(業務系29%、サービス系27%)やスマホアプリ開発(16%)に加えて、AIやブロックチェーンなどの先端技術を使った案件が6%を占めるまでになっています。これは一見少数派に見えますが、数年前には想起もされなかった領域です。

例えば、AI画像処理を活用して実店舗の監視カメラ映像から客層や来店人数を分析するシステムなど、先端技術を活用した事業の競争力強化にオフショアが活用されています。日本企業のニーズを先取りしたベトナム企業の動きもあり、今後ますます活用が進むと見られます。

新常識3: SIerの2次3次請けから信頼できるパートナーとしての期待へ

契約形態にも大きな変化があります。単発の「請負契約」は33%にとどまり、専属チームを確保する「ラボ契約」が49%と最多を占めています。SES(派遣契約)の16%と合わせると、65%以上が継続的なリソース確保を目的とした契約形態となっています。

ラボ開発(共創パートナー型)とは

ラボ開発とは、専任の開発チームを持ち、一定期間(通常半年〜1年以上)そのチームの稼働を確保する契約形態です。契約は成果物ベースではなく、作業時間に対して支払います。

長期で専任チームにナレッジを蓄積・育成できるほか、「決められた仕様通りにアウトプットを出す」よりも「同じプロジェクトの仲間として、共にゴールを目指す」チームが作りやすく、体制の拡大縮小も柔軟に対応できます。

実際に、オフショア開発を5年以上継続して活用している企業が52%を占めており、単なるプロジェクトの外部委託ではなく、信頼関係に基づいた中長期的なパートナーシップへと変化していることがわかります。

クライアントからのリアルな声

「彼らは単なる開発要員ではありません。プロジェクトの成功を自らのミッションとして捉え、共創するビジネスパートナーです。クライアントが作りたいものを正確に作るに留まらず、開発を通じて何を成し遂げたいのか、そのために我々は何ができるのかを常に問いかけることができます。」

このように、オフショア開発パートナーに対する期待は、SIerの2次・3次請けから信頼できるビジネスパートナーへと大きく変化しています。

オフショア開発を“共創パートナー”にするための手引きはこちら

オフショア開発の真価は「ベトナム×ラボ型開発」にあり

なぜベトナムなのか

ベトナムは2024年のオフショア開発委託先ランキングで中国と並んで1位(26%)となっています。東南アジアを中心とするオフショア開発国の中でも、ベトナムは過去数年間にわたって委託先として第1位にランクインし続けています。

儒教文化による親和性

ベトナムと日本は共に儒教の影響を受けた国であり、文化的に多くの共通点があります。家族を重視する文化、教育を重視する文化、勤勉な国民性など、日本人と働きやすい環境が整っています。

年長者や役職に対する感覚値も日本に近く、ビジネス上のコミュニケーションがスムーズに進みます。一方で、意見を吸い上げにくくなるというデメリットもあるため、実際にベトナムに足を運び、メンバーと信頼関係を構築することが中長期的なパートナーシップにおいて重要です。

チャイナプラスワンの受け皿

政治的背景もあり、中国に集中していた開発拠点を分散させる「チャイナプラスワン」戦略において、ベトナムが注目されています。ベトナムの人々は日本の技術や働き方に対して高い関心を持ち、日本語の学校に通うなど自己研鑽に熱心なメンバーが多いことも特徴です。

インドやミャンマーなどもネクストベトナムとして台頭していますが、ベトナムは日本企業との協業の歴史が長く、コストの面も含めてバランスの良い選択肢となっています。

ラボ契約の特徴と課題

請負契約とラボ契約の比較

請負契約のメリットは、ベンダー側に成果物責任があり、成果物と責任範囲が明確で、日本側の対応工数が小さいことです。一方、案件の立ち上げ負荷が高く、仕様変更が困難で、リスクの上乗せによりコストが高くなるというデメリットがあります。

ラボ契約のメリットは、案件立上げ負荷が低く、仕様変更に柔軟に対応でき、優秀なエンジニアを確保できることです。デメリットとしては、生産性や品質の担保がなく、発注側が担うマネジメントの役割が大きくなります。

ラボ契約の活用方法

マネジメントの負荷は一見課題に見えますが、実は大きな可能性でもあります。若手社員が2週間に1回交代でベトナムに来て、グローバルな環境で働く経験を積むといった活用をしている企業もあります。

また、コアチームを維持しながら、開発フェーズに応じて増減させる柔軟な体制も可能です。開発計画や開発ボリュームは年間で上下するため、コアとなるベトナムチームを持ち、大規模開発時に増員し、落ち着いたら減員するという運用が、リソースが豊富なベトナムだからこそ実現できます。

なぜSun*のラボ型開発は”共創”できるのか?

Sun*(サンアスタリスク)の強み

強み1: 独自の開発文化

Sun*は、ウォーターフォールとアジャイルの両輪で進めるハイブリッドな開発体制が特徴です。要件定義や設計はクライアントに伴走しながら進め、デザイナーが画面モックアップを作成して認識齟齬がない状態で確定します。その後、ベトナム側でアジャイル的に確定した機能から開発を進めていきます。

また、多くのオフショア開発企業では、クライアントが日本語のできるブリッジSEに直接指示を出し、そこから開発メンバーに展開する形態が一般的です。この方式では、上流工程をうまく伝えきれない、汲み取れないといった課題が生じがちです。

Sun*では、日本側に約500名のメンバーを配置し、シニアのプロジェクトマネージャーがクライアントとやり取りをします。このPMはベトナムメンバーのスキルを把握しているため、上流工程を満たしたかどうかを確認した上で納品するという体制を取っています。

開発体制の柔軟性

スタートアップのアプリ開発では、日本側にPM1名を配置し、ベトナム側のチームを柔軟に調整します。開発期間40ヶ月、総開発予算1.75億円といった規模の案件も、クライアントのロードマップに応じて開発体制を柔軟に変更しながら進めています。

エンタープライズ企業の基幹システム開発では、日本側を厚めに配置し、ベトナム側を稼働させる「中価格帯」の提案を行います。日本のベンダーと比較してオフショアのメリットを享受しながら、日本法人のメリットも活用できる形です。

強み2: ベトナムでのブランド力

産学連携による人材育成

Sun*はJICAが展開してきた高度IT人材育成事業を2014年から継承し、4カ国12大学でIT教育プログラムを展開しています。常に母集団を強化し続けることで、優秀な人材の採用につながっています。

ベトナム最大のナレッジ共有プラットフォーム運営

Qiitaのアジア版と言える、ベトナム人エンジニアのためのIT知識学習・共有プラットフォーム「Viblo」を構築・運営しています。現在約35,000の記事が公開され、月間約300万PVを獲得しています。このプラットフォームの運営により、ベトナム国内での認知度が高く、中途採用においても優位性を持っています

強み3: 採用力

xseeds Hub

JICAのプログラムで育成した日本語のできる超優秀層のエンジニアを日本企業に新卒採用で紹介する「xseeds Hub」を運営しています。現在180社、1,000名を超える実績があり、Sun*自身もここから厳しい採用基準をクリアした優秀層を獲得しています。

テクニカルスキルはもちろん、コミュニケーションやマインドセットなどのソフトスキルも採用時に評価しているため、他社よりもグレードの高い人材を採用でき、入社後も活躍している人が多いことが特徴です。

AI専門チームの設置

Sun*では、AIを戦略的な武器として位置づけ、ベトナム側に24名、日本側にもAIチームを組織しています。

新規事業コンサルティングをAIで効率化するソリューションの開発や、AI駆動開発による生産性向上など、最先端の分野に力を入れています。また、ハノイ工科大学等へAIやブロックチェーンなど最先端技術の講座を提供するなど、育成プログラムも展開しています。

まとめ:オフショア開発の新しい定義

従来のオフショア開発のイメージは、「言われたことしかやらない」「上流工程は任せられない」「安さだけを追求する」「SIerの2次・3次請け」というものでした。

しかし現在では、「高品質」「安さだけじゃない付加価値」「信頼できるパートナー」「能動的なスタンス」「競争力強化」といった新しい価値を提供する存在へと進化しています。

重要なのは、コストダウンにフォーカスするのではなく、事業の成長や開発を前に進めていくためのリソースとして、競争力強化という目的を見据えながら活用していくことです。

Sun*は、開発文化ブランド力採用力という3つの強みを持ち、クライアントに伴走しながら一緒に開発プロジェクトを考え、プロダクトや事業を良くしていく文化を持っています。「ベトナム×ラボ型開発」で事業成長を加速させ、DX・新規事業を推進していける開発チームを共に作り上げていきます

550社1,000プロダクト以上の支援実績はこちら