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【ウェビナーレポート】“100%自前”の甘い罠。人材不足を打破し、価値を出し続ける「開発内製化」3つのステップとは?

更新日: 2026年1月9日

【ウェビナーレポート】“100%自前”の甘い罠。人材不足を打破し、価値を出し続ける「開発内製化」3つのステップとは?

DX(デジタルトランスフォーメーション)の重要性が叫ばれて久しい昨今、多くの企業が「開発の内製化」を急いでいます。しかし、その実態は「人が採れない」「教育が追いつかない」「外部ベンダーへの依存から抜け出せない」といった課題に直面しているケースが少なくありません。

そこでSun*では、「100%自前主義」が抱えるリスクを浮き彫りにした上で、人材不足という現実を前提とした、持続可能な内製化体制構築のための「3つのステップ」について解説するウェビナーを開催しました。

株式会社Sun Asterisk Tech Specialist | Unit Manager
鈴木 義
2009年よりSIerにて要件定義から運用保守まで幅広く従事。2018年からは大手上場SIerにてPMとして複数案件を担当し、その後自社サービスの開発マネージャー兼テックリードとしてスクラム開発の導入推進などに携わる。2021年にSun*へ入社。現在はエンジニア、PMとして複数のプロジェクトに参画し、クライアントの内製化支援にも深く関わっている。

人材不足でも開発を止めない、ラボ型開発とは?

日本企業を取り巻く内製化の「実態」と「構造的な課題」

まずは日本企業のDX推進における現状を、各種調査データに基づき分析します。

DX着手率は96%超。しかし「実行工程」で詰まる現状

従業員1,001名以上の大企業において、DXに取り組んでいる割合は96.6%に達しており、もはや「やる・やらない」のフェーズは過ぎ、「いかに実行し、成果を出すか」が焦点となっています。

しかし、実行フェーズにおいては深刻な課題が浮き彫りになっています。

  • 人材の圧倒的不足: 実行工程を担当できる人材が「大幅に不足している」と回答した企業は46.2%に上ります。
  • 外部依存の高さ: 戦略・企画は内製できている(約5割)ものの、実行工程では外部比率が急増し、ノウハウが社内に蓄積されにくい構造になっています。

なぜ「100%自前」は難しいのか? 4つの罠と構造要因

内製化を急ぐあまりに陥る「100%自前主義の罠」として、以下の4つがあります。

  1. 採用難: アジャイルなどの希少スキルを持つ人材の母集団が極めて薄い。
  2. 育成難: 社内に教えられる人が不在で、実行の「型」が定義されていない。
  3. ガバナンスの後回し: 権限管理や監査ログが未整備のまま、統制の効かない運用が増殖する。
  4. モチベーションの摩耗: 成果の可視化が遅れ、現場が疲弊し負のスパイラルに陥る。

これらの背景には、IT人材がベンダー側に偏在している日本の特異な構造や、IT投資の8割が「既存システムの維持・運営」に割かれているという現実があります。

日本が抱える構造上の課題を踏まえ、100%自前に固執せず、『差別化領域は内製化』し、『非差別化領域は共創』していくことが内製化成功の鍵となります。

開発と運用をスムーズに統合する、Sun*のDevOpsチームの強みは?

人材不足を前提とした内製化体制構築の「3ステップ」

では、どのようにして実効性のある内製化体制を構築すべきか。具体的な3つのステップを提示します。

STEP 1:足りない要素を「可視化」する

まずは現状を正しく把握することから始めます。「なんとなく人が足りない」という感覚を、データで特定する工程です。

Value Stream Mapping (VSM)というフレームを活用し、アイデアからリリースまでのリードタイムと、工程間の「待ち時間」を可視化。どこがボトルネック(承認待ち、テスト後工程など)かを特定します。

次に、どのフェーズに、どんなスキルを持つ人が何人必要なのかを明確にします。

Four Keys(4つの指標)という開発組織のパフォーマンスを図るための指標に照らし合わせ、デプロイ頻度、変更リードタイム、変更障害率、復旧時間を計測。速度と安定性の両面から「現在地」を測ります。

STEP 2:外部で「補完」し、型を移植する

現在地が把握できたところで、足りない要素をすべて採用や教育で解決するのではなく、外部パートナーを戦略的に活用することが重要です。

内製と、外部パートナーを活用した共創の線引きを、「事業価値への影響度」と「運用負荷」という2軸のマトリクスで判断することで、それに応じた内製と共創の”最適な組み合わせ”が見えてきます。

 

外部パートナーを活用する際にもう一つ重要なのが、自走するための仕組みを念頭においた運用モデルを構築することです。

外部パートナーは単なる人手の補填ではなく、CI/CDのテンプレートやレビュー基準(DoR/DoD)などを移植してもらうことを意識しましょう。

アジャイル開発を文化に…ラボ型開発で実現する真の内製化

STEP 3:学習を「運用」に組み込む

内製化の成功を左右するもう一つの鍵は、「学び続けられる文化」が定着するかどうかです。そのために、学習を運用に組み込むための工夫をおすすめしています。

まず、メンターを善意ではなく「役割」として定義、週2回程度の固定枠でペアプログラミングやモブプログラミングを実施。教材は座学ではなく、実際の「実務チケット」を使用します。こうすることで知識移転を仕組みかすることが可能になります。

また、毎週、動くもの(デモ)と数字(事業KPI+4つの指標)を確認するレビューを実施。「完璧主義よりも習慣化」を優先し、学習を業務プロセスに埋め込みます。

価値を出し続ける組織へ。Sun*が提供する内製化支援

Sun*は、企画から開発、グロースまでを一気通貫で伴走する「デジタル・クリエイティブスタジオ」として、内製化の壁を突破するための内製化支援サービスを提供しています。

単なる受託開発ではなく、最終的にクライアント自身で学び続け、改善し続けられる「自走化」を前提とした伴走がSun*の特徴です。

最後に:内製化は「手段」であり、「目的」ではない

内製化はあくまで手段であり、ゴールは『価値を出し続ける組織』になることです。

すべてを自前で抱え込む必要はありません。差別化領域にリソースを集中させ、それ以外は賢く競争・共創することで、スピードと再現性を取りにいく。まずは明日から、『毎週、動くものと数字で見直す』というシンプルな習慣から始めてみてください。

完璧主義を捨て、学習を運用に組み込むこと。それが、人材不足の中でも内製化を成功させる現実的な解です。

Sun*では、内製化の現在地の診断から、具体的な体制構築のロードマップ策定、実行支援まで、幅広くサポートしています。内製化の進め方に課題を感じている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

価値を生み出し続けるDevOps体制構築の秘訣とは?