こんにちは、Sun*です。
2025年10月11日、Designship 2025のパネルディスカッションに、Sun*の開発部門Design Division Managerである竹本慶太郎が登壇しました。
「デザイン態度から考える、私の軸とこれから」をテーマに、グッドパッチの石井克尚さん、Visionalグループの大河原陽平さんとともにパネルディスカッションに登壇しました。
デザイナーとしての「態度」や「姿勢」をテーマに、それぞれのキャリアや組織における軸について語り合う場となりました。
今回は、登壇を通じて再確認した「デザイナーとしての軸」について、竹本本人の視点からお伝えします。
目次
1. パネルディスカッション「デザイン態度から考える、私の軸とこれから」
Designship 2025 のパネルディスカッション「デザイン態度から考える、私の軸とこれから」は、Kaospilotが提唱するDesign Attitudeの視点から、
「デザインに向き合うとき、どんな姿勢や在り方が価値をつくるのか」を掘り下げる内容です。
デザインの手法やトレンドではなく、
- ものごとの本質をどう捉えるか
- 不確実さにどんな態度で臨むか
- 創造性をどう引き出すか
といった、デザイナーの根本にある姿勢を議論するセッションとなりました。
ご一緒した他の登壇者の方々は、経歴もそれぞれの会社での役割もバラバラでしたが、お話しする中で自然と考えを共有でき、互いに深く共感したり、普段の自分の思考だけでは辿り着けない視点にも気づくことができました。
2. 立場を超えた対話から生まれた、共感と発見
一緒に登壇させていただいたのは、グッドパッチさん、Visionalグループさんの方々。会社も立場も違う3人が集まるということで、始まる前はどんなセッションになるか想像がつかず不安もありました。しかしいざ打ち合わせをしてみると、ものづくりの根っこの部分での共通点が驚くほど多く見つかり、「デザインをどう捉え、どう向き合うか」という姿勢に強く共感する場面が何度もありました。当日すべてを語りきることはできなかったものの、とても充実した時間となったと感じています。自分自身の経験に裏打ちされた話もさせていただき、「デザインに向き合う自分の態度」とは何かを、改めて確認することができました。
もちろん、デザイナーとしての歩みや、関わってきたモノ・コトが異なるため、自分にはなかった視点や考え方に、たくさんの刺激を受けた場面も多くありました。同じ「デザイン」という言葉を使っていても、その背景や価値観は人の数だけ存在します。だからこそ、対話の中から発見できることが多くあるのだと思います。
3. デザインに向き合う「態度」はクオリティに直結する
僕自身は、「デザインに向き合う姿勢や態度は、アウトプットの創造性やクオリティに必ず表れる」と考えています。
実際のプロジェクトにおいては制約も多く、自分の理想を貫けない場面があるのも事実です。
それでも、
「何のためにこのデザインをつくるのか」
「誰に、どんな価値を届けたいのか」
という本質だけは、常に大事にし続けたいと思っています。
探究を続けていると、ふと視界がひらけるような突破の瞬間に必ず出会います。その瞬間をつくるのは、特別なスキルよりも諦めずに可能性を探り続けるという態度です。
この態度こそが、最終的なクオリティの違いにつながると信じています。
4.驚きを創造することを諦めない
Sun*のデザインチームには、Designer’s Attitudes という指針があります。これは会場の展示でもご紹介しました。
最初に掲げられているステートメントは、「驚きを創造することを諦めない」 という姿勢です。
この言葉は、単なるスローガンではなく、ものづくりの仕事において、とても重要な軸だと考えています。
僕自信もプロジェクトで迷いが生まれたときにもう一段深く考えたり、別の角度から探ることで道が開けた経験が何度もあります。
驚きというのは、派手さや奇抜さのことではなく、社会やユーザーにとって本質的な価値・体験を新しい形で届けることだと思っています。そのためには、不確実な状況でも探究を続けることが大切です。
とはいえ、驚きを生み出すのはデザイナーだけの力では難しいです。実際に社会やユーザーに対して驚きを創造していくには、それを支える行動や環境が必要だと感じています。
- 挑戦するためにチームをつくる
- 正しさを追いもとめ、真に伝える
- 知らないことを自覚して成長する
- こだわりを信頼に変える
これらは、Sun*のDesigner’s Attitudesの他の指針でもありますが、こうした行動や環境があることで、仲間を巻き込み、意見を交わし、挑戦し続けられる土壌が作れると考えています。
5. AI時代のデザイナーは、より越境していくことが不可欠
AIを含む技術や環境は、今この瞬間も大きく変わり続けています。そんな時代だからこそ、これからは「越境していくデザイナー」がより活躍すると信じています。
クリエイティブに限らず、ビジネス、テクノロジー、データ、コミュニケーションといった、複数領域を横断できる視点と態度が求められます。
未知の領域に飛び込む姿勢も、これから不可欠なデザイン態度の一つなのだと思います。
僕自身のキャリアも、グラフィック→ブランディング→UX→マネジメントと、挑戦を重ねながら広がってきました。
やってみて気づくのは「意外とできる」「やってみたら新しい世界が広がる」 というシンプルな事実です。
越境することで視野が広がり、視野が広がることでアウトプットの幅と深さにも影響が出てくる。AIは、このようなポジティブなサイクルを強烈に後押ししてくれるものだと考えています。
6.おわりに
デザインすること自体が目的ではありません。社会が必要とする価値や体験を描き、それを実際に届けること。それこそが、デザイナーの本質的な役割だと思います。
変化の大きい時代だからこそ、新しい挑戦に飛び込むことで、ものづくりの質は大きく高まります。
僕自身、まだまだ挑戦の途中です。一人でできることは限られていますが、新しいヒト・モノ・コトとの出会いを大切にしながら、自分自身をアップデートし続け、より良い価値を届けられるデザインを追い求めていきたいと考えています。
今回のパネルディスカッションを通じて、改めて「デザインに向き合う態度」の大切さを実感することができました。ご一緒していただいた登壇者の皆さん、会場に足を運んでくださった皆さん、そしてこの記事をここまで読んでくださった貴方も、ありがとうございました。この内容が、皆さんの未来にポジティブな影響を与えられていたらいいなと思っています。
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