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新卒からPM、新人賞受賞へ。Sun*だから経験できた成長とは

更新日: 2025年12月2日

新卒からPM、新人賞受賞へ。Sun*だから経験できた成長とは
社内で活躍するプロジェクトマネージャーへインタビュー!「ConnectPM」の取り組み

Sun*では、プロジェクトマネージャー(以下、PM)として活躍するメンバーが多く在籍しています。そうしたメンバーの持つ経験に基づいた仕事術を明文化して共有する取り組みとして2025年に始まったのが、特に若手メンバーへ向けて企画された「ConnectPM」。様々な強みを持つPMメンバーをゲストに公開インタビューを行い、マインドセット・価値観、具体的なスキル・ノウハウ、キャリア観などを掘り下げる社内向けイベントです。

今回は、2022年新卒でSun*へ入社、2年目にBest Rookie賞も受賞した山本夢乃さんへのインタビュー。ビジネス総合職として入社後、PMとして多様な案件で実績を積み、現在は5名チームのリーダーも務めるなどプロジェクト内外で活躍しています。

OJTとしての立ち上がり、サポートPMからメインPMへと役割が変わる中での工夫、そしてマネージャーと作業者の両立から得た視点にくわえ、これまでの経験や、モチベーションの源泉や仕事への想いなど、マインドや価値観にも迫りました。

※この記事は、2025年9月に実施された社内向けイベント「ConnectPM」でのインタビューを基に再構成しています。

Sun*のPMとしてどのようにスタートし、壁を乗り越えてきたか

―これまでのプロジェクト経歴を教えてください。

新卒研修の後から、OJTとして物流Techのプロジェクトに入らせていただきました。3ヶ月ほど経験を積んだ後、エンタメ系のファンクラブアプリ、別のファンクラブサイトと連続して担当しました。次に薬局の予約システムの案件に入り、現在は、比較的大規模なシステムの案件を担当しています。来月からは、新たに小売業の案件にもアサインいただく予定です。

―OJTでの経験を詳しく教えてください。

すでにリリースされたサービスで、リードPMのサポートを行うサブPMとして追加機能とエンハンス(既存機能の品質向上や保守業務)が主業務でした。追加機能実装に向けて要件定義や簡単なデザイン、ベトナムのエンジニアチームが開発した成果物のテストなどを受け持ちました。プロジェクトを通じて一通りの流れを学ぶことができ、ほどよく負荷が掛かり成長できるように、リードPMの方に調整していただきました。

今でも未経験業界に携わると感じるのですが、最初はミーティングに登場する単語が全く分かりませんでした。議事録が取れず、聞こえた音をそれらしく書いて後で調べたり、リードPMとの毎日の1on1ミーティングで意味をすり合わせたりしました。他にもスプレッドシートで単語集を作成して、同じタイミングで案件に入ったベトナムメンバーと共有しました。業界用語やIT用語など、お互いに勉強になったと思います

―OJT後の案件ではどのような経験をしましたか?

こちらも主にエンハンス(保守・運用)でした。同じく要件定義なども担当していましたが、特徴的だったのは、カスタマーサクセスに近い業務です。toC向けのアプリだったのでユーザーの方から直接お問い合わせをいただく機会が多く、その対応もしていました。中でも印象深いのは、データベースを見る機会が多かったことです。たとえば「イベントの参加スタンプが付与されない」といったご連絡には、データベースの参加レコードを確認しながら対応していました。この時の経験が、今でもテストの際などに非常に役立っていると感じます

―幅広い業務を担当されていたようですが、マルチタスクに対して心がけていたことはありますか?

あらかじめ作業の時間を決めることです。特に、イベント後のお問い合わせは頂戴する量も膨大でした。そこで、先輩PMと一緒に毎日対応の時間を確保し、集中して進めました。「この作業には絶対に時間がかかる」と分かっている業務は先に時間をブロックすることで、他の業務に割く時間をしっかり作っていました。

―もう一つのファンクラブ案件ではどのような経験がありましたか?

私の他に、技術に強いPMと交渉に強いPMの方が、メインPMとして参画されていました。最初はサポート的な立ち位置で、議事録を作成したり、メインPMの手が回らないタスクを巻き取ったりしながらキャッチアップを進め、徐々に前面に立っていきました。最終的には、複数社に渡る多くのステークホルダーと認識合わせをしながらプロジェクトを進めるメインPMの一人として動きました。

メインPMになってからは、毎日、お客様とのMTGの前にPM3名で事前打ち合わせを入れて、意識的に密な情報共有をしていました。お客様やステークホルダーの方々に対して、私たちPM間の認識がズレていない状態を常に作るようにしていたんです

―薬局予約システムの案件では、初めてマネジメントを中心にプロジェクトに入られたと伺いました。

いわゆるPMらしい業務、全体のスケジュールを引いたり、開発メンバーのタスク管理をしたり、といった内容が中心でした。私の役割はあくまでマネジメントに徹することだったんです。各タスクは技術的にレベルの高い内容が多く、手を動かすエンジニアの方々に対して、タスク管理することしかできないもどかしさがありました。ただ、直接手を動かせない分、データ準備など、開発メンバーが働きやすくするサポートは、自分にできる範囲で積極的に行っていました。過去に類似のタスクがなかったかを探し、前例を参考にすることで、少しでも状況を理解しようと努めました。これまでもそうですが、この案件も本当に周囲のメンバーに恵まれていて、色々と教えてもらいながら進められたのが大きかったですね。

―現在携わっているプロジェクトでの仕事を教えてください。

比較的大きなプロジェクトで、サービスの機能ごとにチームが分かれているうちの1チームでマネジメントを行っています。前プロジェクトと違う点は、作業者も並行していることです。

両方の役割を担うことで得られた学びがあり、それは「どちらの立場であっても両方の視点が必要」ということです。作業者であっても、後工程のことを考え工夫したり、締め切りを意識したりと、マネージャー的な視点は不可欠です。逆にマネージャーも作業者の視点がないと、ただ指示を出すだけの人になってしまいます。

―特に若手の場合、作業者から経験することが多いと思います。マネージャー視点を身につけるためにできることはありますか?

すぐに意識できることは、上司やマネージャーが何をしているのか観察することです。少しずつ他の人のタスクにも関心を持ってみると良いと思います。いきなり全体を見るのは難しいので、まずは「自分のタスク」、次に「自分のタスクと関わる前後のタスク」、そして最後に「プロジェクト全体」というように、少しずつ視野を広げていくとステップアップに繋がるのかなと思います。

PMとしての「今」と「これから」

Best Rookie賞の表彰時

 

-プロジェクトで特に大変だった経験はありますか?

チーム間の仕様連携がうまくいかず、各チームの実装が噛み合わなくなってしまった時です。結果としてバグに繋がり、一連の処理フローが成り立たなくなってしまうなど、膨大な量の課題を整理していくのが非常にカオスな状況でした。

-どのように解決したのでしょうか?

まずミーティングの量を増やしました。決定的だった取り組みはオフィスでの「合宿」です。案件に関わるメンバーで集まり、対面で徹底的に話し合いながら、少しずつ整理を進めました。合宿には普段ベトナムにいるブリッジSE(日本とベトナムのチーム間の連携のために、翻訳やベトナム側のマネジメントを担当するエンジニア)にも日本へ出張してもらい、全員で顔を合わせて認識をすり合わせました。周りから心配の声もいただきましたが、私自身は役に立ちたい気持ちが強く、完成すればユーザーの業務効率が上がることが目に見えているプロダクトだったので、それを実現させたい一心でした

-仕事におけるモチベーションの源泉は何でしょうか?

シンプルに表すなら「感謝」と「仲間意識」です。当たり前になってしまい気づけないこともあるのですが、ふとした瞬間に「これは本当にありがたいことだな」と立ち止まって考えます。その感謝の気持ちが、「自分もメンバー・仲間のために何かできることをやろう」「もっと良くするためにはどうすればいいだろう」という行動に繋がり、モチベーションの源泉になっているのだと思います。Sun*の上司もそうですし、家族、身の回りの人、学生時代のバイト先の店長と、仲間のために尽くす人が多いので、その人たちの影響を受けているかもしれません。

-理想のPM像はありますか?

これまでの話にも繋がりますが、クライアントとも開発メンバーとも良好な関係を築き、チーム一丸となってプロジェクトを進められる環境を作り出すPMになりたいです。恐怖やプレッシャーを感じる環境では、萎縮して焦ってしまい、最大限のパフォーマンスを発揮しづらいと感じています。だからこそ、PMとして心理的安全性が高く、みんなが働きやすいと感じられる場所を作りたいです。結果として、プロジェクト全体のパフォーマンスを最大化することに繋がると考えています。

-心理的安全性の高いチームを作るための取り組みは?

まずは一緒にご飯行く。私から「ご飯に行きましょう」と声をかけることが多いです。また、アイスブレイクとして前にその方が話していた内容を覚えておいて、「最近どうですか?」と近況を聞いてみたりします。例えば「漫画好き」というのが分かったら、今度からはそこに関連する話をする、そんな感じです。

-ステークホルダーとのやり取りで気をつけていることはありますか?

私は交渉が得意ではなく、割と正直に伝えてしまうので、痛い目を見ることもあります。ただ、できないと伝えなければいけない時は、代替案や回避策を探します。できないこと自体、前提としてとても申し訳ないので、「これはできないけれど、こういう別の方法でやりませんか?」と伝えて、寄り添って話すことが多いかもしれません。代替案が見つからなくて、心からお詫びするしかない時もあります。

-日々の情報収集は、どのようにしていますか?

技術的なトレンドは、社内Slackのチャンネルにたくさん参加して、情報が自然と目に入るようにしています。エンジニアの方のtimes(個人で自由に開設・発信できるSlackチャンネル)に登録して、情報が入ってくるようにしたり、直接話を聞くことも多いです。

本に関しては、技術書はあまり読まないのですが、ビジネス書も小説も幅広く読みます。次の案件で販売管理システムを担当するので、最近はインプットのために小売業界やPOSシステムに関する本を読んでいます。ビジネス書のおすすめを上げるとしたら『47原則』という本がおすすめです。新卒の際に先輩方が作ってくれた推薦図書リストに入っていた一冊で、ビジネスを進める上で大切な47個の要点がまとめられています。各原則が独立した章になっているので、気になるところからつまみ読みできて、必要な時にすぐに参照できるのも良かったです。

Sun*でPMとしてはたらくということ

2023年、代表の小林から発表された新CoreValue

 

-就職先としてなぜSun*を選んだのか、そしてPMを選んだのか教えてください。

最初にSun*を知るきっかけになったのが、NPO法人をクライアントにした案件でした。NPOのため資金繰りなどが大変だったそうなのですが、Sun*は「クラウドファンディングで資金を作るところから一緒にやろう」と提案して成功させたと伺って、「そんな考え方で寄り添い切れる会社があるんだ」と、そこに惹かれました。加えて、当時の最終面接官が代表の小林泰平さんで、自然体で話せたのが最後の決め手になり、Sun*を選びました。

後半の「なぜPMを選んだか」については、私の代の採用は職種を分けない「ビジネス職」での採用でした。なので、「PMになるぞ!」という感じで入ってきたわけではありません。上司と話しながら、向いてる方に入れてもらった、という感じですね。合ってたのかな?(笑) わからないけど、楽しくやらせてもらっています。

-Sun*、またPMの組織がさらに能力向上するには何が必要だと思いますか?

とても難しい質問ですが……もう少し意見交換する機会が増えるといいな、と思います。「どうしたら組織の能力を底上げできるか」という問いかけが、もっと色々なところで、レイヤーを問わず議論できる機会が増えれば、みんなが自分ごととして考えるようになり、自然と底上げされていくのかなと思います。

-今後、目指すキャリア像を教えてください

かっこいいミッションのような文字列には落とし込めないのですが、私が介在することで何かプラスになればいいな、と思います。

-新卒入社メンバーへのメッセージをお願いします。

私は1年目の時に「チャレンジ」を大事にしていました。元々は尻込みしてばかりの性格でチャレンジができていませんでした。でも、「えいっ」と、本当に少しの勇気を積み重ねていくことで、以前より前向きに、積極的に動けるようになってきたのではないかと思います。なので、「やってみようマインド」を大事にしてほしいです。

まずはやってみることで、見えるものが全然違ってきます。意外と周りの人が協力してくれますし、やってみるのはすごく大事だと思います。

 

プロフィール

山本 夢乃/Yumeno Yamamoto

2022年度ビジネス総合職(当時)としてSun*へ新卒入社。入社以来、OJTとして携わった物流の人手不足改善に貢献するプロジェクトをはじめ、ファンクラブアプリやサイト、薬局予約システム、自動車整備システムなど、合計5社にわたり多様な案件と職務を経験し実績を積む。2023年度、優秀な成績を収めた若手社員に対して贈られるBest Rookie賞を受賞、PMが所属する部署で5人のチームのリーダーを務めるなどプロジェクト内外で活躍している。

 

ConnectPMスタッフ

Mr Keita(イベント主催・記事原文執筆)

矢島杏(イベント運営)

河合優大(デザイン)