Sun*では多様なバックグラウンドを持つデザイナーが多く活躍しており、入社後も得意分野を活かしながら仕事の領域を広げています。
今回は、農学部から空間デザインへ、さらにデジタル領域のUI/UXデザイナーへと転身し、Sun*でUXデザインに挑戦することを選んだ栾 暁菁(ラン ギョウセイ)へのインタビュー。ビジネス上流でのUXデザインに関わりたいと思って入社しましたが、その価値創造の範囲は当初のイメージ以上に広がっていると語ります。UXデザインの可能性をアップデートする姿と、多様な案件を通して自由な発想を歓迎しデザインを進化させ続けるSun*の環境に着目しました。
目次
空間デザインから、デジタルプロダクトのUXデザインへ
大学を選ぶ際、文部科学省の「Global 30」という国際プログラムと出会い、国際的な授業に魅力を感じて日本への留学を選択しました。プログラムの中では農学部の所属になったのですが、次第にデザインに興味を持つようになり、ランドスケープのデザインを学んで、オフィス内装を手掛ける東京の会社へ就職しました。デザイナーを希望したのですが、「人当たりが良いから」と営業組織内のプロジェクトマネージャーに配属されてしまい…戸惑いもありましたが、顧客と要件をすり合わせたりお金の話をしたり、企画に関わる経験ができてコミュニケーション力が高まったと思います。
とは言っても、やはり何かしらデザインで手を動かしたいと考えて、小さな造園会社へ転職しました。実際に図面や植物を描くのですが、植物の向きや置き方によっても印象が全く変わって面白く、デザインの感覚的なところを経験できました。ところが、コロナ禍で外出自粛の状態になって、基本的に現場に行く必要がある造園や研修の仕事は、続けるのが難しくなってしまいました。
しばらく落ち込みましたが、リモートワーク可能なデザインの仕事を探し、UI/UXデザインという存在を知りました。アメリカのオンラインコースで学び、本格的にデジタルプロダクトに関わるために小さなプロダクト開発会社に入りました。デザイナーとPMは日本、開発チームはベトナムにいたので、国際的な環境で語学力も活かしたいと考えていました。
ここでは、プロダクト開発の上流から下流まで経験しました。顧客と要件を整理して、自分でデザインして、開発チームに依頼して、テストまで。ワイヤー状態から実際にアプリになるプロセスにやりがいを感じました。ただ、クライアント側で仕様が決まったものを形にすることが多かったので、徐々に「もっとユーザーについて理解を深めたい」その上で「根本的なUXの戦略や方針から関わりたい」と思うようになりました。
「デザインの力で新しい価値を生み出したい」Sun*で踏み出したUXデザイナーとしての挑戦

転職活動では事業会社もクライアントワーク会社も候補にあり、クライアントワークの場合はコンセプト設計など上流から一緒に考えられる仕事を探しました。見ていくうちに、事業会社では社内の意見を取り込み、既存プロダクトを改善することが多くなりそうな印象を受けました。私はゼロから何かを作るところに面白さを感じていたので、それなら新規事業に関われるクライアントワーク会社、特にデザイナーに裁量権のある会社に行きたいと考えました。
Sun*は、自社のことを「デジタルクリエイティブ・スタジオ」と表現しているのが好きです。何か新しい価値を作りたい、そういう人が集まっている印象がありました。希望するデザインの仕事ができそうなこと、前職に似てグローバルな体制で外国人に対する包容力もある、リモートワークもできることから、求める条件に一番フィットする会社だと思い入社を決めました。
最初に関わったのは、EVの充電サービスを検討するプロジェクトです。現地調査の結果をもとに機能整理を始めたところで、私はサポートデザイナーとして、コンセプトボードやモックアップの画面を作るところから入りました。UI部分を担当しながらでも上流が見える状態でした。現地調査のやり方やインサイトの出し方、ユーザーストーリーマッピングの様子を見て、感銘を受けたのを覚えています。また逆に、私が前職のWFの作り方を持ち込んで提案したところ、採用してもらうこともできました。
次のプロジェクトでは、アメリカや中国の市場を対象に競合調査を依頼されました。私は中国語や英語の一次情報に直接アクセスできるので、自分が行った調査が機能検討に貢献する経験ができました。その後も車メーカーのお客様のプロジェクトでアメリカ展開に向けたプロジェクトに参加し、英語でインタビューを行うなど、語学力とバックグラウンドを活かしたプロジェクトをいくつも経験させてもらいました。
1年目は楽しくプロジェクトに関わりながら、「UXデザイナーとは」の実践をひと通り経験しました。そして昨年からは、徐々にリードとしての動きもしています。いろいろなプロジェクトを経験してきましたが、自分の特徴を活かしたプロジェクトに入れていることや、サポートを受けながらリード的な立場に挑戦できていることに、とても感謝しています。
UXデザインの応用に、無限の可能性を見出した製造業向けプロジェクト

Sun*での経験の中で、私自身が特に成長したと感じるプロジェクトがあります。
とある世界的な産業機械メーカーで、工場の生産プロセスを可視化したいという、DX推進部署のお客様からのオーダーでした。課題も含めたプロセスの全体像が把握できておらず、当初の依頼内容は「現状プロセスを現場にヒアリングして可視化し、第三者の目線で課題をリストアップしてほしい」というものでした。
ヒアリング自体はUXデザインでよくあるユーザーインタビューに近いですし、現場の皆さんが協力的だったので進行はスムーズでした。業務フロー図ができて課題もリストアップした時点で、残り一カ月ほど猶予がありました。
ただ、一般的なUXのプロジェクトであれば、生産プロセス、つまりカスタマージャーニーができて課題が見えたらそこで止まるのではなく、さらに分析してインサイトを出して、To-Beや解決策を示すところまでがUXデザイナーの仕事。むしろ本当に得意なのは現状把握よりも、本質的な問題を分析して改善案を出す、アイディエーションの部分です。
そこで、課題の先の部分までやらせてもらえないか、という提案をクライアントへ行いました。元は後半を別会社に依頼する予定だったのですが、お客様も情報を接続する難しさに不安を感じていて、OKをいただきました。チームに協力してもらって200個ほどある課題の整理を進めると、構造的には日程計画(スケジューリング)が大きな問題で、その後のプロセスにも影響していることが見えてきました。
この分析プロセスや結果を見せた結果、意義を感じていただけたようで、後続のプロジェクトもSun*に依頼いただくことになりました。To-Beの設計、また既存のツールでは対応できない問題も見えてきたので、一緒に新しい管理ツールの開発を検討するところまで発展しています。
業務フローの可視化を進めている時、これはUXデザインの仕事なのかな?と思ったことも正直あります。ただ実際にやってみると、UXデザインの手法は業務フローにも十分に応用できました。お客様は過去にも業務フロー可視化を他社に依頼していたそうなのですが、「この業務フローを変えて、結局どうなるの?」という尻切れトンボなところで終わってしまったようで、UXは斬新なアプローチだったようです。
プロジェクトを通して、UXデザインの無限の可能性を感じました。また、自分でプロジェクトをリードしたり、AIを使って専門用語や業務理解の壁を乗り越えたりしたことで、仕事を通して大きく成長できたと感じています。実はすでに、製造業に向けた業務フロー改善をメニュー化した提案にも参加し始めているんです。
こうした挑戦ができるのは、Sun*の環境が大きいと思います。自由度が高く、やりたいことを発信すればやらせてくれる。やり方が分からなければ聞けばアドバイスをくれる。デザインの手法も、今までと同じにするだけではなく、みんなでアイデアを出しながら進化させていて、やりがいを感じます。
BTCが対立せず、補い合って良いサービスをつくる

良いサービスを作るには、B(Business)・T(Technology)・C(Creative)の3つがきちんと動く必要があります 。お客様としては「私たちはこういうビジネスを実現したい」という前提があります。そこに対して、ビジネス側であれば、どうすればよりお金になるのかをアドバイスする。デザイン側は、ユーザーの目線をインプットする。どちらが欠けても良いサービスにできないので、すり合わせながら削るところは削る、意見を吸収して最適な提案をする、という状態が理想だと思います。
Sun*の場合はBとCで対立するより、ビジネス側がデザイン側の意見もちゃんと理解して取り入れて、「じゃあどうしようか?」と一緒に考えてくれることが多いですね。デザイナーからの説明ではお客様がピンと来ていないときには、ビジネスデザイナーが事業メリットとして一緒に説明してくれる、という連携もあります。
開発においては、実現可能性が大切になります。理想のアイデアはいろいろあるけれど、実現するためにはどんな開発が必要で、難しさはどうなのか、意見を出せる存在が必要です。ただ、エンジニアが強くなりすぎると、実現可能性ばかりで面白くないサービスになってしまう可能性もあります。デザイナーがうまく接続して、「ユーザーはこう思っているからズレないでくださいね」とバランスを保つのも大切です。
本当の意味でチャレンジできるSun*で、UXデザインの定義をアップデートしていきたい

入社前の私は、UXデザインに対して、UIデザインの手前にある延長線上のように考えていました。でもSun*にいるUXデザイナーはさまざまで、ビジネス側に伸ばす人、マーケティングに接続をする人、ターゲット分析までやる人、インタビューを得意とする人、インサイト分析が得意な人など…。私はUXデザインの手法が活きる領域をさらに探索していくことに興味があります。Sun*にいれば、ステレオタイプ的なUXデザイナーではない、さらなる可能性を探っていくことができると思っています。
社内には本当にさまざまなプロジェクトがあり、自由にやり方を探りながら試すことができます。手法を制限されたり、言われた通りにやらなければいけない、ということがないので、自由にできる環境が私にとって心地良いです。
大変だなと思うのは、リードデザイナーとしてチームをマネジメントする難易度が高いこと。すごく大変というより、今までやったことがなかったので、まずはやってみてダメだったら別の方法を試していこう、と考えて日々試行錯誤しています。
「チャレンジしてください」という会社はよくあると思うのですが、チャレンジできる前提として、自由な環境を用意することと、失敗したらただ怒られるのではなく一緒にどう解決するか前向きに考えてくれること、そしてその知見を次に活かしていける組織環境が大切だと思います。少なくとも私の組織では、メンバーが何か試したい、例えば「このやり方をプロジェクトで使ってみたい」と言えば、基本的には挑戦させてくれます。一方で問題になりそうな時、例えば一週間試してどうしてもうまく進まない時は、相談すれば専門的な知識をもらえたり、場合によっては一緒にプロジェクトに入って考えてくれたりする先輩、キャリアについて一緒に考えてくれるマネージャーもいるので安心できます。
ただし、その自由度とサポートを最大限に生かすためには、自分の仕事量を管理したり、問題がある時に早めに報告や相談をする主体性や責任感は必要です。手を伸ばせば助けてくれる人はたくさんいます。
デザイナーとして、自分でいろいろと考えて動きたい、裁量権を持って動きたい方にとって、Sun*はすごく良い環境だと思います。努力した人をちゃんと評価してくれるところもありがたいですね。
私自身は、これからUXデザイナーの可能性をどれくらい広げられるのか試したいと思っています。UXデザイン、デザイン思考など色々原理的な部分をどう運用していけば良いか、他にどんな場面でUXデザインの力を活かせるのかについてもとても興味があります。デザインの手法的にも新しいことを探していける環境なので、プロジェクトごとにどんどん挑戦していきたいです。AI時代の今、デザイナーとして様々なスキルを身に付けられるSun*で働けていることをとても幸運に感じています。これまで色々と教えてくださった先輩方やマネージャーの皆さんにも感謝の気持ちでいっぱいです。
栾 暁菁 / ラン ギョウセイ / LUAN CLARE
株式会社SunAsterisk Designer
九州大学を卒業後、株式会社コスモスモアにてオフィス移転・内装リニューアルの設計・PMを担当。その後、福岡で植栽・ランドスケープ設計に従事。コロナ禍の中でUI/UXデザインを学んだ後に、受託開発の企業でUI/UXデザイナー兼プランナーとしてデジタルプロダクト支援に従事する。2024年、デザイナーとしてSun*へ入社。現在はUXデザインとサービスデザインを専門とするリードデザイナーとして活躍している。
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