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アプリ開発

アプリ開発でネイティブアプリを選ぶメリット・デメリット、Web・PWAとの違いを解説

更新日: 2025年6月10日

アプリ開発におけるネイティブアプリネイティブアプリは、Apple社のiOSやGoogle社のAndroid OS向けに開発されたアプリのことです。この記事では、ネイティブアプリとWebアプリの概要、ネイティブアプリのメリット、デメリットについて解説します。新しいアプリPWAについても解説するため、アプリ開発に取り組む担当者は、参考にしてください。

アプリの種類

アプリの種類は、大別するとネイティブアプリとWebアプリの2つに分けられます。それぞれ、アプリの仕組みや特徴が異なります。最近は、ネイティブアプリとWebアプリの特徴を組み合わせたハイブリッドアプリも誕生しています。アプリとは、ユーザーの目的や行動に応じて作成したプログラムのことです。

ネイティブアプリとWebアプリの概要と特徴

ネイティブアプリとWebアプリの概要と特徴を解説します。

ネイティブアプリの概要と特徴

ネイティブアプリは、アプリストアからアプリをスマートフォンやタブレットなどの端末にダウンロードすることで利用できます。アプリストアの主な例として、App StoreやGoogle Playが挙げられます。ネイティブアプリは、決まったプラットフォームの利用を前提として構築されています。

Apple社のiOSやGoogle社のAndroid OSなど、各OS専用のため、OSの機能と相性がよいことが特徴です。ネイティブアプリは、利用前にアプリのインストールが必要です。

Webアプリの概要と特徴

Webアプリは、ネイティブアプリとは異なり、インストールの必要はありません。Webブラウザ上で動作できるため、OSに縛られることがないことも特徴の1つに挙げられるでしょう。Webアプリの主な例として、GmailやGoogleドキュメント、YouTube、各種ECサイトなどが挙げられます。

ユーザーは、普段使用しているWebブラウザからWebサイトにアクセスするだけで、利用可能です。ただし、インターネット環境が必須な点には、注意が必要です。

ネイティブアプリにおすすめのサービス

ネイティブアプリとの相性がよいサービスを活用しましょう。おすすめのサービスを3つ解説します。

プッシュ通知

プッシュ通知機能をネイティブアプリと組み合わせることで、効果的にサービスを提供できます。活用例として、以下が挙げられます。

  • キャンペーン情報を通知する
  • 新商品・セール情報をリアルタイムで発信する
  • ユーザーの誕生日に合わせて限定クーポンを配布する

なお、プッシュ通知はユーザー側のアプリ設定でオンオフの切り替えが可能です。

位置情報

ユーザーの位置情報を取得することで、ネイティブアプリを利用するユーザーに便利な機能を提供できます。例として、以下が挙げられます。

  • ユーザーが現在地から近い店舗に絞って、チラシやお得な情報を検索できる
  • ユーザーの位置情報に近い店舗のクーポンを配布する

カメラ機能

スマートフォンのカメラ機能もネイティブアプリとの活用におすすめです。例として、以下が挙げられます。

  • 店舗内のQRコードを読み取ることでポイント付与やクーポン発行をする
  • 商品写真をSNSに投稿することで、クーポンやポイントを付与する

ネイティブアプリを開発する6つのメリット

ネイティブアプリを開発することで得られるメリットを、6つに分けて解説します。

動作がスムーズである

ネイティブアプリは、一度インストールすれば利用できます。コンテンツの読み込みや画面遷移がスムーズであるかが、ユーザーエクスペリエンスに影響します。端末のホーム画面からワンタッチで起動するため、Webサイトにアクセスする手間やネット環境に左右されるといった心理的なストレスがかかりません。そのため、ユーザーに継続的な利用を促せるでしょう。

強力なユーザー導線を確保できる

ネイティブアプリは、App StoreやGoogle Playなどの大手アプリストアで配布されています。手数料や審査は必要ですが、強力なユーザー導線を確保できることは強みです。アプリストア内のキーワード検索でヒットするため、自社アプリの認知を広げる、ユーザーとの接点を作るための施策としても有効です。

ユーザーが長く利用してくれる

インストールしたアプリのアイコンを、スマートフォンやタブレットのホーム画面に設置できます。常に目につく場所に自社アプリのアイコンがあることは、強力なアピールになり得るでしょう。アイコンをタップするだけで起動できる気軽さは、Webアプリよりも手軽にアクセスしてもらいやすく、ユーザーの継続的な利用を促せます。

端末の機能を利用できる

iOSやAndroid OSなど、端末のOSに合わせてさまざまな機能を実装できる点もネイティブアプリのメリットの1つです。前述したプッシュ通知や位置情報機能、カメラ機能のほか、アドレス機能、マイク機能などもネイティブアプリに利用できます。

アプリ内課金が期待できる

ネイティブアプリはユーザーがあらかじめクレジットカードを登録しておけば、ボタン1つでアプリ内課金に誘導できます。アプリ内課金を取り入れる場合、App StoreやGoogle Playなどのプラットフォームに料金の3割近い手数料を払わなければなりません。しかし、アプリ課金で安定した収益が得られれば、機能拡張や別のアプリの開発に使用できるでしょう。

通信環境の影響を受けにくい

ネイティブアプリは、ユーザーの端末にインストールして使用するため、通信環境に左右されにくいメリットがあります。通信環境が安定しない場所やオフライン状態でも、問題なく使えるため、飛行機や地下鉄の乗車中、または電波干渉のある建物内でも、ストレスなく利用できるでしょう。ただし、オフラインで利用できる機能は限定される点には注意が必要です。

ネイティブアプリを開発する2つのデメリット

ネイティブアプリの開発には、デメリットもあります。ここでは、2つのデメリットを解説します。

ユーザー獲得が困難である

GoogleやYahooなど、検索エンジンからの流入は、あまり期待できません。ネイティブアプリの新規ユーザー獲得方法は、App StoreやGoogle Playの検索、広告経由がメインです。そのため、1ユーザー当たりの獲得コストが高くなる点はデメリットといえるでしょう。また、利用するためには、アプリのインストールが必要な点もハードルを高くしている要因の1つです。

自由な開発が難しい

ネイティブアプリは、リリースやアップデートの際に、アプリストアによる審査が必要です。アプリストアを介してアプリをリリースする場合は、ガイドラインを遵守することが重要です。ガイドラインに抵触しないように開発することが求められるため、ある程度の不自由さは強いられるでしょう。審査の厳しさや通過にかかる時間は、アプリストアによって異なります。

PWA(Progressive Web Apps)とは

あまり耳馴染みのない言葉かもしれませんが、新しいアプリ形式として、PWAが注目を浴びています。

PWAの特徴

PWAとは、「Progressive web apps」の頭文字をとった言葉です。Webアプリをネイティブアプリのようにスマートフォンやタブレットなどの端末にインストールできます。Webアプリでありながら、ネイティブアプリに近い使用感を提供できます。また、クロスプラットフォーム技術を持つPWAであればiOSとAndroid OSのいずれのプラットフォームでも、同じ仕様のアプリを動かせます。

ネイティブアプリとの違い

ネイティブアプリとPWAの違いは、表示環境にあります。ネイティブアプリは、あくまでもiOSとAndroid OS、それぞれの環境に合わせた専用アプリです。その点、PWAは本質的にはWebサイトです。アプリを介さず利用できる点こそ、PWAの最大の特徴であり、ネイティブアプリとの違いといえるでしょう。

アプリ開発でPWAを導入するメリット

ネイティブアプリと異なり、アプリストアにアクセスする必要がないため、ユーザーがアプリを利用するハードルを下げられるでしょう。iOSとAndroid OSそれぞれのOSにあわせた専用アプリの開発が不要なため、開発や運用のコストを下げられます。

Webサイトの読み込み時間も短縮できるため、ユーザーエクスペリエンスが向上します。Webアプリのため、アップデートやリリースに審査も不要です。

アプリ開発でPWAを導入するデメリット

PWAは、ネイティブアプリと比べると自由度が低いデメリットがあります。オフライン動作や高度なデバイス機能など、機能によっては制限がかかるものもあります。また、機能を使えるか否かは、Webブラウザの状況に左右される点もデメリットといえるでしょう。

ネイティブアプリとWebアプリ、どちらを開発するべき?

アプリの利用目的により差はありますが、プッシュ通知や位置情報などの機能を活用したいなら、ネイティブアプリがおすすめです。クラウド型のアプリプラットフォームを使用して、ノーコードで開発できれば、開発や運用にかかるコストも減らせます。

アプリストアを経由してインストールするといった手間はデメリットですが、ロイヤリティの高いユーザーに使ってもらえるメリットに言い換えることもできます。Webアプリは広く浅く、ネイティブアプリは、ロイヤリティの高いユーザーとの長期的な関係構築と、用途に合わせた使い分けもおすすめです。

まとめ

ネイティブアプリを開発すると、ユーザーの継続的なアプリ利用や利益向上、強力なユーザー導線の確保といったメリットを享受できます。アプリには、ネイティブアプリのほか、Webアプリ、PWAがありますが、ユーザーと構築したい関係や、用途、目的に適したアプリ開発を行うとよいでしょう。

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