
こんにちは。Sun Asterisk AWSクラウド支援サービスチームです。
クラウドへの移行を検討しているものの、「AWSとは何か」「自社に導入するメリットはあるか」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。AWS(Amazon Web Services)は、Amazonが提供するクラウドコンピューティングサービスの総称で、世界中の企業のシステム基盤として広く採用されています。
本記事では、AWSの仕組みや主要サービス、導入のメリットと注意点を、社内説明や稟議の参考になるよう体系的に解説します。
- AWSの基本的な仕組みと、オンプレミス環境との違い
- Webサイト構築やデータ保存など、AWSで実現できる具体的な活用領域
- コスト最適化や強固なセキュリティなど、AWSを導入するおもなメリット
- EC2やS3など、導入検討時に押さえておくべき主要サービス
- コスト変動リスクや専門知識の確保といった運用時の注意点と、移行手順
目次
AWSとは?
AWS(Amazon Web Services)は、Amazonが2006年に提供を開始したクラウドサービスプラットフォームです。現在では世界39の地域的リージョンと123のアベイラビリティーゾーンにインフラを展開しており、スタートアップから大企業まで幅広い規模の組織に利用されています。
クラウドサービス「AWS」の仕組み
AWSはインターネットを通じて、コンピューティング(処理能力)・ストレージ(データ保存)・データベース・ネットワークなどのITリソースを必要な分だけ提供します。利用者は自社でサーバー機器を購入・管理する必要がなく、必要なタイミングでリソースの調達が可能です。料金は実際に使用した分だけ発生する従量課金制を採用しており、リソースの増減も柔軟に行えます。
オンプレミスとクラウドの違い

オンプレミスとは、自社の施設内にサーバーや機器を設置・運用する従来型のシステム形態です。オンプレミスとAWSのおもな違いは、以下のとおりです。
| 比較項目 | オンプレミス | AWS(クラウド) |
|---|---|---|
| 初期コスト | 高い(機器購入・設置費用が発生) | 抑えやすい(大規模な設備投資は不要) |
| 拡張性 | 低い(機器の追加が必要) | 高い(数分でリソースを変更可能) |
| 保守管理 | 自社で対応 | AWSが基盤を管理 |
| セキュリティ | 自社で設計・運用 | AWSが標準機能として提供 |
| 障害対応 | 自社で対応 | AWSが冗長化を提供 |
オンプレミスとAWSの違いを比較すると、初期コストや拡張性・保守管理の面でAWSが優位であることがわかります。
AWSでできること
AWSは単なるサーバーレンタルではなく、企業のビジネス課題を解決するための多様な機能を提供します。代表的な活用領域を以下に解説します。
Webサイト・アプリケーションの迅速な構築と運用
AWSを活用することで、WebサイトやモバイルアプリケーションのIT基盤を短時間で用意できます。従来のオンプレミス環境では、サーバーの調達から設定まで数週間を要するケースがありました。AWSでは必要なリソースを数分で起動できるため、新規事業の素早い立ち上げに適しています。
アクセス数の増減に応じてサーバーの処理能力を自動調整する「オートスケーリング」機能も備えており、突発的なトラフィック増加にも柔軟に対応できます。
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大容量データの保存・バックアップとデータベース管理
AWSのストレージサービス「Amazon S3」を用いると、非常に大規模なデータを柔軟に保存できます。また、保存されたデータは複数の場所に自動でコピーされるため、障害発生時のデータ消失リスクも低減可能です。また、「Amazon RDS」などのデータベースサービスを活用することで、データベースの構築・運用・バックアップを自動化でき、管理にかかる手間を大幅に削減できます。
AI・機械学習やIoTなど最新テクノロジーの活用
AWSはAI(人工知能)や機械学習に関するサービスも豊富に提供しています。「Amazon SageMaker」を活用すれば、専門的なインフラ構築の知識がなくても機械学習モデルの開発・運用が行えます。また、IoT(モノのインターネット)デバイスからのデータ収集や管理を支援するサービスも充実しており、製造業やスマートデバイスを活用する事業にも対応可能です。
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AWSを導入するおもなメリット
AWSを導入することで得られる代表的なメリットは、コストの最適化と高い拡張性、そして強固なセキュリティです。具体的に解説します。
コスト最適化とビジネスの変化に応じた高い拡張性
AWSは従量課金制のため、使用した分だけコストが発生します。大規模なサーバー設備への先行投資が不要で、初期費用を抑えながらシステムを構築できます。ビジネスの成長や繁忙期に合わせてリソースを柔軟に増減できるため、過剰な設備投資を回避することも可能です。Amazonの大規模な調達によるスケールメリットにより、自社でインフラを構築・運用するよりもコストを抑えられる場合があります。
エンタープライズ水準の強固なセキュリティと信頼性
AWSは金融機関や政府機関など、高いセキュリティ基準が求められる組織でも採用されています。PCI-DSS・HIPAA/HITECH・FedRAMP・GDPRを含む143以上のセキュリティ標準とコンプライアンス認証をサポートしており、物理的なデータセンターのセキュリティ対策も厳格に管理されている点が特徴です。
複数のデータセンターにデータを分散して保管する「冗長化」の仕組みにより、単一障害点によるサービス停止リスクも低減されています。
※参考:クラウドコンプライアンス – アマゾン ウェブ サービス (AWS)
押さえておくべきAWSの主要サービス

AWSには200以上のサービスがありますが、すべてを一度に理解する必要はありません。まずは、システム基盤の検討で登場しやすい「コンピューティング」「ストレージ」「データベース」の基本サービスから押さえると全体像をつかみやすくなります。
コンピューティング:Amazon EC2/AWS Lambda
Amazon EC2(Elastic Compute Cloud)は、仮想サーバーを必要なスペックで起動・停止できるサービスです。WebサーバーやアプリケーションサーバーとしてAWSの中でも特に広く利用されています。AWS Lambdaは、サーバーの管理なしにプログラムを実行できる「サーバーレス」サービスです。処理が実行された時間分だけ課金されるため、アクセス頻度が低い処理のコスト削減に有効です。
併せて読みたい:AWSのコスト最適化 <ECS 編>サーバレスやコンテナ環境はAWSの空きリソースを有効活用する
ストレージ・DB:Amazon S3/Amazon RDS
Amazon S3(Simple Storage Service)は、画像・動画・ログデータなどあらゆる形式のファイルを低コストで保存できるオブジェクトストレージサービスです。高い耐久性を持ち、データ消失リスクが極めて低い設計になっています。
Amazon RDS(Relational Database Service)は、MySQL・PostgreSQL・Oracleなどの主要なデータベースをクラウド上で管理できるサービスです。バックアップや障害からの復旧を自動で行う機能を備えており、データベース運用の負担を軽減できます。
併せて読みたい:AWSのコスト最適化 <S3 + Cloudwatch 編>ストレージを要件に基づいて選択しコスト削減を実施
AWS導入・運用の注意点
AWSの導入には多くのメリットがある一方で、事前に把握しておくべき注意点もあります。
従量課金制に伴う月次コストの変動リスクと管理
従量課金制はコスト効率が高い反面、利用量が増えるにつれてコストが想定外に膨らむ「コスト超過」のリスクがあります。AWSでは「AWS Cost Explorer」や「AWS Budgets」といったコスト管理ツールが提供されており、利用状況の可視化や予算超過時のアラート設定が可能です。月次のコストレビューを定期的に実施し、不要なリソースを削除する運用ルールを設けることが重要です。
クラウド最適化に向けた専門知識とリソースの確保
AWSを効果的に活用するためには、クラウドの設計やセキュリティ設定に関する専門知識が必要です。社内にAWSの知識を持つ人材がいない場合、初期設定の誤りによるセキュリティリスクや、コストの非効率が生じることがあります。AWS認定資格の取得を通じた人材育成や、AWSパートナー企業への支援依頼を検討することが有効な対策です。
AWSで既存システムからのクラウド移行を成功させる手順
オンプレミスからAWSへの移行は、段階的なアプローチで進めることが推奨されます。一般的な移行手順は以下のとおりです。
- 現状分析:既存システムの構成・依存関係・データ量を把握する
- 移行計画の策定:移行対象の優先順位と移行方式(リホスト・リプラットフォーム・リアーキテクトなど)を決定する
- 試験的な移行(パイロット移行):影響の少ないシステムから先に移行し、課題を洗い出す
- 本格移行:パイロットで得た知見をもとに、本番システムの移行を進める
- 運用最適化:移行後のコストや性能を継続的にモニタリングし、改善を繰り返す
移行方式の選択は、コスト・期間・リスクのバランスを考慮して決定することが重要です。
>> 外注準備に使える「発注者向け プロジェクト計画書ガイド」はこちら
AWSの活用事例
AWSは多様な業種・規模の企業で採用されています。代表的な活用領域は以下のとおりです。
- 製造業
IoTセンサーから収集した生産データをAWSで一元管理し、生産ラインの稼働状況をリアルタイムで分析・改善 - 小売業
AWSのデータ分析基盤を活用して顧客の購買データを分析し、個別化されたレコメンデーションを実現 - 金融業
厳格なセキュリティ要件に対応したAWSのコンプライアンス機能を活用し、オンラインバンキングシステムの基盤として採用
AWSは業種を問わず、データ活用やシステムの刷新を推進する基盤として幅広く活用されています。
併せて読みたい:AWSの活用事例6選|AWSでできることやメリットを解説
まとめ
AWSは、Amazonが提供する世界最大級のクラウドサービスプラットフォームです。AWSは従量課金制で初期費用を抑えながら利用できるうえ、AIや機械学習にも対応したサービスがあります。一方で、導入にはコスト管理や専門知識を持つ人材も重要なため、AWSを利用する際は、リソース含めて自社の環境を確認しておきましょう。
株式会社Sun Asteriskでは、既存システムの課題整理からAWS導入・移行の進め方まで、システム改善のアプローチをまとめた資料をご用意しています。クラウド移行を検討している方はぜひご活用ください。
よくある質問
Q AWSとオンプレミス環境の主な違いは何ですか?
Q AWSには多数のサービスがありますが、まず何から理解するべきですか?
Q 既存システムからAWSへのクラウド移行は、どのような手順で進めるのが一般的ですか?
Q AWSを導入・運用する際に気をつけるべき注意点やリスクは何ですか?
Q AWSを導入するには、どれくらいの初期費用や構築期間がかかりますか?
Q 社内にAWSの知識を持つ人材がいない場合、導入や運用を外部に支援してもらうことはできますか?

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