近年、ビジネス環境の変化により、BtoCおよびBtoB ECサイトの構築が注目されています。国内だけでなく海外でECサイトを構築することで、QCD(Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期))を最適化することが可能です。本記事では、特にBtoC ECサイトに焦点を当て、詳細に解説します。
ECサイトとは
ECサイト(electronic commerce site)とは、インターネット上で商品を販売するためのWebサイトのことです。
ECサイトの種類
大きく分けて、以下の2種類があります。
1. モール型
代表例: Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング
特徴: 出店型で、集客はモール運営者が担当。競合が多く、SEO対策が難しい点や取引手数料が高いのがデメリットです。
2. 自社ECサイト型
代表例: ユニクロ、アップル、無印良品、Nike.com
特徴: 自社で構築・運営し、ブランドイメージやデザインを完全にコントロール可能です。手数料が割安ですが、サイト構築費用がかかり、集客から販売までのノウハウが必要です。
SREが提唱された背景
SRE(Site Reliability Engineering)は、開発と運用の分離によるリスクを解決するためにGoogleによって提唱されました。開発と運用が分断されると、新機能追加やバージョンアップ時に担当者の負担が増し、問題が発生しやすくなります。SREはシステムの利便性と安全性を実現するための手法です。
自社ECサイトの種類
自社のECサイトを構築する方法は、大きく以下の4つに分類されます。
自由度が高い順に紹介いたします。
フルスクラッチ / パッケージ型
ゼロからECサイトを構築する方法です。こちらの構築方法は、自社で高度な開発スキルを保有したエンジニアが在籍することが必須の条件となってきます。もしECサイト構築に長けたエンジニアが在籍していない場合は、専門スキルを持った外部に委託する必要があります。外部委託する際には、プロフェッショナルによる知見を活用できますがその分コストがかかるという面があります。
また、ゼロからアイディアを形にすることやシステムへの要件のレベルが上がることも多く、開発開始からECサイト運用までに膨大な時間をがかかることが多いです。
※注意点:外部に開発を委託する場合は、サイトの変更が必要となるごとに、開発費用が必要です。
ただし、自社に必要な要件に合ったシステムで自由度の高いデザイン性を持たせたシステムを構築することができますので、中長期的に見て、コスト効率が良い場合もあります。
よって、現状のビジネスのフェーズが順調で今後のビジネスの見通しがあらかじめ読めている場合は、フルスクラッチ型のWCサイト構築を検討できるかと思います。
代表例:Magento Cloud、C/4 HANA、Salesforce Commerce etc
オープンソース型
外部に公開されている無償のシステム(ソースコード)を利用する方法です。フルスクラッチ型とは違い、ホスティング(サーバを借りること)以外の使用料がかからないため、導入コストが抑えられるというメリットがあります。ただし、こちらもフルスクラッチ型同様、プログラミングなどの専門知識がないと、システム構築、バグ(不具合)への対処、セキュリティ対策などを専門家に頼らなくてはいけなくなります。
よって、フルスクラッチ型同様に、社内に専門家を保有していることか、社外にシステム構築〜運用・保守までをお願いできる信頼できるパートナーを探す(調達する)ことが必須となります。
代表的例:EC-CUBE、Magento etc
SaaS型
SaaS EC型は、サブスクリプション形式のプラットフォームを利用して、自社のECサイトを立ち上げる方法です。製品別にメリットデメリットはありますが、標準機能としては、ショップの開設・運営に必要な機能は初期段階から揃っていることが特徴です。ホスティング(サーバを借りること)も、月額の利用料に含まれていますし、コーディング等の専門知識もない初心者でもECサイトを構築することができることが最大のメリットです。
また、一部のプラットフォームは、標準機能がなくカスタマイズを行うことができたり、自社のブランドイメージに合致したデザインを実施することも可能です。
代表的例:Shopify、GMOクラウドEC、メルカート etc
ASP型
ASP(Application Service Provider)は、オープン・アプリケーション・プロバイダーの略で、カート会社が提供するECプラットフォームを利用(レンタル)して利用する方法でし。
ASPを利用すれば、デザインテンプレートを選択して、支払い方法などは最新の機能を利用することが可能です。
課金形態としては、無料サービス・有料サービスがあります。
ASPで運用し、軌道に乗り、事業拡大を図るなどのフェーズで、専門的な知識がなくてもECサイトを開くことができることがメリットです。
利用できる機能が限定的 ・カスタマイズの幅が狭くなるなどのデメリットもあります。
代表的例:Base、STORES、FC2カート etc
構築時の市場課題
経済産業省から発表されている通り、日本国内のITエンジニアは、2030年には最大79万人の不足するといわれています。
経済産業省が公表した「IT人材需給に関する調査」によると、IT関連市場規模の拡大に伴い、2018年を基準として2030年までIT人材の不足は年々増加すると予測があります。需要の伸び率別に高位(約9~3%)・中位(約5~2%)・低位(1%)の3つのシナリオをもとに試算したところ、仮に高位シナリオの経過をたどった場合、2030年には最大約79万人のIT人材が不足する見込みであるとの結果になりました。
それにともなって、新しくシステム開発を行う場合は、調達コストが大きくかかること、着工までに期間を要してビジネス要求が叶えられないことが問題としてあげられます。
また需給バランスから、日本国内のエンジニア単価も上昇傾向にあるため、外部からの調達や自社採用を実施する際も、年々ハードルが上がり、予算はあっても実現できないという状況が顕著に見られる状況となっています。
専門人材の不足
ここでの専門人材とは上流工程を担当する人材(ビジネス課題、システムの要件の整理、技術選定)を指します。ECサイト構築を検討されている企業様のビジネスフェーズと今後の見通しを鑑みて、最適なソリューションを提供することができる人材です。
開発人材の不足
上流工程が確定すると、次は構築・開発フェーズに入ります。こちらでは、上流フェーズでの決定事項にしたがってECサイトを構築します。ECサイトは上述の通り、ノーコード、ローコードで自身が構築が可能できるものもありますが、自社用にカスタマイズや目的に応じて他サービスとの連携を実施する場合は、プログラミングできる開発人材が必要です。
システム保守人材の不足
ECサイトのリリース後は、サービスが存在する限り、継続してシステム保守が必要です。ECサイトが長期間にわたり安定して稼働できるように定期的なメンテナンスや必要に応じた修正を行う業務を対応する人材です。
また、サービスが軌道に乗り始めると、顧客の要望に合わせて機能を追加したり、UI/UXの変更や基幹システムとの連携など、専門知識を持ちながら臨機応変に対応できる体制の維持が必要です。
オフショア開発という選択肢
オフショア開発を活用することで、上記の問題は解決可能です。
ただし注意点もあるので、こちらに記載します。
専門人材について
注意点として、日本法人側に上流機能を持たないオフショア開発会社が多いことです。その場合は、自らがECサイトのことを勉強し専門人材になる必要があります。
背景としては、これまでのオフショア開発の特性上、コストカットを目指し自らオフショア開発に直接発注するケースが多くみられたことがあげられます。
PM(プロジェクトマネジメント)について
上記のように、コストカットを目指しオフショア開発を利用することで、表面的なコストはおさえられる傾向にあります。しかし、想定よりも日本側でのPMコストが大きくなったり、仕様変更による追加請求をオフショア側から求められるケースも存在します。
何とかECサイトを構築できたとしても、スタートラインにたったにすぎず、ECサイトをアジャイルでよくしていくためには、継続的に無理のないコミュニケーションラインが必要です。
日本市場理解力について
海外のみで展開するECサイトならば問題ありませんが、日本市場で日本人のユーザー向けに開業されるECサイトの場合は、日本市場・日本人ユーザーの広く深い知見が求められます。
効率的に購買していただくためには、ECサイト全体のUI/UXの初期デザインはもちろんのこと、特にチェックアウトページのUI/UXの継続的な改善(カスタマイズ)は必須です。
Sun Asterisk(サンアスタリスク)のオフショア開発は一気通貫
Sun Asteriskのグローバル開発では、BtoC EC、BtoB ECともに一気通貫で対応いたします。日本企業様に対しての、豊富なECサイト構築実績をもとに、カスタマイズ性の高いUI/UX開発・独自機能の開発(独自ポイントシステム、延長保証登録等)・他サービスとの連携(NetSuite、HubSpot等)を得意としております。
日本側に専門人材が在籍
Sun Asteriskは、日本にBusiness,Creative,Technologyのプロフェッショナル人材が在籍しています。機能としては、日本企業クライアント様のビジネス課題の理解、UI/UXの設計、技術選定から開発(PMを含む)です。
日本側にPM機能を保持
昨今のビジネス環境の激化(DXの推進)で、短納期且つ開発規模が大きくなることも多くなりました。そういった際には、弊社ではグローバル開発を実施しています。従来のオフショア開発とは違い、弊社の日本側の専門人材が窓口に立ち、クライアントの日本企業様のビジネス課題の理解、UI/UXの設計、技術選定から開発(PMを含む)までの役割を担います。
他のオフショア開発企業との大きな違いは、日本人を窓口にして上流を固めることができ、PMに開発以降のフェーズもそのまま任せられるという点です。
フェーズに応じた柔軟な体制構築
開発終了後は、保守・機能追加などが発生します。こちらに関しても開発に携わったメンバーを中心に、それぞれのフェーズに合わせた体制を提供いたします。
ex)開発フェーズの体制をピークとすると、保守フェーズは最小体制、機能追加の場合は体制を増強するなど。
また、基本的に上流から弊社のBusiness,Creative,Technologyのプロフェッショナル人材が対応させていただくので、クライアント企業様の背景や狙いを理解した上で、伴奏型のECサイトの開発・運用・保守を中長期的に実現することが可能です。
Sun Asteriskの導入事例
弊社では、ECサイト構築の事例(Shopify、Magento、EC-CUBE)が多数ございます。
顧客の理解とエンゲージメントを高める自社ECサイト/CRM構築
シロカ株式会社
サプライヤー目線ではないユーザー中心設計でECメディアサイトwallpaperstoreを共創
遠藤紙店
まとめ
株式会社SunAsteriskは、企画・設計から本格的な開発・保守まですべてのプロセスをサポートできる会社です。柔軟な開発リソースを持つ上に、DXコンサルのノウハウも豊富です。ECサイトの導入を検討している方は、以下フォームよりぜひご相談ください。
貴社のECサイト構築を伴走、支援します。ECサイト構築のご相談やお見積りのご依頼は、お気軽にお問い合わせください。
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