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新規事業開発

新規事業プレゼン資料の作成例|おもな項目と書き方のポイントを解説

更新日: 2025年4月25日

新規事業についてプレゼンする際には、資料作成が不可欠です。しかし、いざ資料を作成しようと思うと、何をどう書けばよいかわからず困ってしまう人も多いでしょう。本記事では、新規事業のプレゼン資料におけるおもな項目について、それぞれのポイントや作成例を解説します。資料の質を高めるポイントも述べるため、ぜひ参考にしてください。

新規事業の立ち上げのために作成する資料

新規事業を立ち上げるために作成する資料には、以下のようなものがあります。

事業企画書

新規事業企画書とは、その事業をやるべき理由を説明するための資料です。事業内容やコンセプト、ビジネスモデルや想定される売上などを示し、「事業を進めるかどうか」を決定するための意思決定に必要となります。経営層へのプレゼンだけでなく、補助金や融資の申請に用いられる場合もあります。

事業計画書

事業計画書とは、その事業の具体的な進め方を説明するための資料です。立ち上げが決まった事業や、既存の事業について、「事業をどう進めるか」を決定するために作成されます。

事業企画書と重複する内容もありますが、スケジュールや実行体制、財務計画など、より詳細な情報を記載する必要があります。

新規事業のプレゼンを成功させるために必要な準備

新規事業のプレゼン資料を作成する前に、まずはプレゼンの目的やターゲットを明確化しましょう。たとえば「経営層の承認を得るため」と「社外の投資家に融資を依頼するため」では、必要な情報や伝え方が異なります。

また、新規事業の必要性を示すためには、その事業が課題の解決につながる点をアピールすることが大切です。そのため、プレゼンを成功させるには、自社の現状の課題を洗い出す必要があります。

新規事業のプレゼン資料に記載する項目と作成例

ここからは、新規事業のプレゼン資料のおもな項目について、それぞれのポイントと作成例を紹介します。

事業概要

事業概要では、おもに以下のような内容を記載し、事業やサービスの大枠を示します。

  • 事業名やサービス名
  • ターゲット層
  • 事業やサービスの内容
  • コンセプト
  • イメージ画像 など

まずはどのような事業・サービスなのかを一言で表した上で、ターゲット層や提供方法など具体的な内容を記載するとよいでしょう。

「○○(サービス名)」は、□□を必要とするユーザー向けのサービスです。
直感的なユーザーインターフェースで、特別な知識ゼロでも□□を作成できます。▼おもなサービス内容

  • ○○○○
  • ○○○○
  • ○○○○
  • ○○○○

ビジョン・背景

事業を企画した背景や、最終的に達成したいビジョンについて記載します。ビジョンや背景は、新規事業の必要性を理解してもらうための、核となる部分です。プレゼン相手の関心をぐっとつかめるように、具体的かつ説得力のある内容を記載しましょう。

背景
○○を達成するためには、新規事業の立ち上げが必要です。
新規事業が必要とされる背景

  • ○○の顧客ニーズが上昇
  • ○○の人材が不足している
  • ○○に対応するための体制づくりが必要
新規事業の影響

  • 多様化する顧客ニーズに対応できる
  • ○○の人材を拡充できる
  • ■■の貢献により○○に対応しやすくなる

ビジネスモデル

事業を展開することにより、収益を得るための仕組みを記載します。たとえば、以下のような内容を記載しましょう。

・製品やサービスが顧客に提供する価値
・仕入れから製造、販売までの流れ
・販売モデル(サブスクリプション、広告など)
・コスト構造(人件費、開発費、広告費などの内訳)

ビジネスモデルは文章では伝わりづらいため、図で表現するとわかりやすいでしょう。

ロードマップ

新規事業の最終目標を達成するまでの道のりを、時系列順に記載します。年度別の目標や具体的なアクション、営業方針などを記載するとよいでしょう。

最終目標:○○○の実現
年度 年度目標 具体的なアクション 営業方針 リソース配分
20××年度 ○○○○
○○○○
・○○○○
・○○○○
・○○○○
・○○○○
○○○○
○○○○
20××年度 ○○○○
○○○○
・○○○○
・○○○○
・○○○○
・○○○○
○○○○
○○○○
20××年度 ○○○○
○○○○
・○○○○
・○○○○
・○○○○
・○○○○
・○○○○
○○○○
○○○○

予想収益

新規事業がどの程度の収益を生み出すのかを示します。経営層や投資家の理解を得るためには重要な項目であり、きちんとした根拠に基づく収益予測をする必要があります。たとえば、収益予測には以下のような情報が必要です。

  • 市場の規模や成長率、自社の事業が取得するシェアの予測
  • 製品やサービスの価格設定
  • 予想される販売量
  • 事業運営の必要経費 など
売上 費用 営業利益
20××年度 ○○○○ ○○○○ ○○○○
20××年度 ○○○○ ○○○○ ○○○○
20××年度 ○○○○ ○○○○ ○○○○

競合分析

すでに参入している企業やブランドを特定し、それぞれの特徴を記載します。競合他社が提供する製品・サービスについて、強み・弱みを分析してまとめましょう。各社の市場シェアや成長率など、市場でのポジションについて記載することも大切です。

また、同時に自社の優位性を明らかにして、市場に参入すべき理由を示します。

実行体制

新規事業のプロジェクトにおける組織図を記載します。チームの構成を図で表現し、どのように業務を進めるのか、オペレーションを明らかにしましょう。

また、必要に応じて、責任者やメンバーの氏名・プロフィールも記載します。社外リソースを活用する場合は、外部の営業担当者や作業者についても別途組織図を用意しましょう。

プラン・スケジュール

新規事業の実施プランやスケジュールを記載します。事業をどのように進めていくのか、ガントチャートやWBS(Work Breakdown Structure:作業分解構成図)などで図式化して、わかりやすく示しましょう。

全体のスケジュールだけでなく、「開発・設計」や「販売」など工程ごとのスケジュールを作成することも大切です。

課題・リスク

新規事業が抱える潜在的な課題やリスクを洗い出し、記載します。その際、リスクや損害を最小化するための対応策をセットで記載しましょう。綿密なリスク分析は、ステークホルダーや投資家に信頼性をアピールすることにつながります。

内的要因リスク 対応策
・ハラスメントの発生
・従業員間のトラブル、人材の流出
・情報漏えい
・○○○の発生
・ハラスメント研修の実施と相談窓口の設置
・チームのコミュニケーション促進と定期面談の実施
・セキュリティ対策の見直しとインシデント対応フローの作成
・○○○の防止策の策定
外的要因リスク 対応策
・顧客ニーズの変化
・○○○の発生によるリスクの顕在化
・自然災害による業務停止
・半期に1度の市場調査の実施
・○○○発生時の対応フローの作成
・BCP(事業継続計画)の策定

新規事業のプレゼン資料の質を高めるコツ

新規事業のプレゼン資料のクオリティを高めるためには、次のポイントを押さえることが大切です。

伝える情報を絞り込む

あれもこれもと情報を詰め込みすぎると、かえって重要な内容がわかりづらくなります。情報量・文章量があまりに多いと、聞き手の負担が大きく、興味も失われてしまうでしょう。プレゼン資料を作成する際は、1スライドあたりの情報を絞り込み、なるべくシンプルにすることが大切です。

フォントや色を統一する

プレゼン資料に使用するフォントは、なるべくオーソドックスなものがおすすめです。個性的すぎるフォントは可読性が低く、読みにくくなってしまいます。また、文字のフォントやカラーを統一すると、見やすいデザインにできます。

視覚的なわかりやすさを重視する

プレゼン資料は読みものではなく、必要な情報を的確に伝えるためのものです。そのため、資料作成においては視覚的なわかりやすさを重視しましょう。

たとえば、数値はグラフや表で示すと効果的です。また、ビジネスモデルやサービス提供の流れなどを説明するパートは、文章だけではわかりづらいため、図解するとよいでしょう。

定量データを用いる

市場規模や収益予測などに定量データを用いることで、情報の信ぴょう性が増し、プレゼン相手に納得してもらいやすくなります。ただし、定量データを使用する場合は、そのデータの正確性を確かめることが大切です。

ストーリー性を意識する

プレゼンを成功させるためには、ストーリー性を意識することが重要です。聞き手が思わず引き込まれるようなストーリー展開をつくることで、単に情報を並べるよりもプレゼンが通る可能性を高められます。プレゼンにストーリー性を持たせる際は、起承転結を意識するとよいでしょう。

背景や現状の課題から始まり、新規事業が課題をどのように解決し、どのようなメリットをもたらすのかを記載して、最後は聞き手に最も伝えたいメッセージで締めくくります。

まとめ

新規事業のプレゼン資料には、事業概要やビジネスモデルなど、さまざまな情報を記載します。プレゼン資料の作成において大切なことは、説得力とビジュアル的なわかりやすさです。今回紹介したポイントや作成例を参考に、経営層やステークホルダーが新規事業に賛同してくれるようなプレゼン資料をつくりましょう。

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