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新規事業開発

新規事業の狙い目を見つける方法は?共通する条件、注意点も解説

更新日: 2025年5月14日

新規事業の成功には、適切な狙い目を見つける必要があります。競争状況や顧客ニーズを正しく把握し、自社の強みを生かせる領域を見極めることが大切です。この記事では、新規事業の狙い目を見つける方法や共通する条件、注意点を解説します。他社の成功事例も紹介するため、新規事業を検討する際の参考にしてください。

新規事業の狙い目を見極めるべき理由

新規事業を成功させるには、成長が期待できる市場を見極めることが不可欠です。競争の激しい市場では差別化が難しく、価格競争に巻き込まれるリスクがあります。一方、競争が少なく需要が高い市場では、独自の立ち位置を築きやすく、事業拡大もしやすくなります。また、新規事業にはリスクやコストが伴うため、自社の強みを生かせる分野を選ぶことも大切です。

新規事業の狙い目に共通する条件

新規事業の狙い目に共通する条件は主に3つあります。以下で、それぞれの条件について解説します。

競合他社が少ない

競合他社が少ない市場は、狙い目となります。ブルーオーシャンでは、市場をリードしていける可能性があるためです。ただし、競合他社が少ないのは、参入するメリットが乏しいと判断されている場合もあります。将来的に競合が増える可能性も踏まえた上で、市場の成長性や魅力を見極めることが重要です。

なお、新規事業を検討する際、同じ商品やサービスの競合にだけ意識が向きがちですが、実際には「時間競合」「消費競合」「課題競合」「完全競合」の4つのレイヤーがあります。これらを把握することで、自社のポジションや優位性を見つけるヒントが得られます。

「競合構造の見極め」や「本当に価値あるMVPをつくるための視点」は、以下の資料で詳しく解説しています。ぜひあわせてご活用ください。

顧客ニーズが高い

新規事業の狙い目を見極めるには、顧客ニーズの把握も大切です。現時点でニーズは高いのに提供されていない分野や、将来的に需要が高まると考えられる領域にはチャンスがあります。特に顧客も気づいていない潜在ニーズを見つけることがカギです。自社の技術やサービスが、どのような場面で求められるかをエンドユーザーの視点で考えましょう。

自社ならでは強みを生かせる

新規事業では、自社ならではの強みを生かせるかを判断することが重要です。将来にわたって、自社の価値を発揮できる分野であれば、有望な狙い目といえます。また、自社の経営資源や強みを生かし、顧客に明確なメリットを届けられるビジネスモデルであれば、他社との差別化にもつながるでしょう。

新規事業の狙い目を見つける方法

新規事業の狙い目を見つけるためには、押さえておくべきポイントがあります。以下で、それぞれの方法について詳しく解説します。

既存事業の周辺から探す

新規事業の狙い目として、自社の既存事業の周辺領域を探ることも有効です。全く新しい分野に飛び込むよりも、既存事業から少し軸をずらすほうが成功しやすい傾向があります。自社の顧客データや技術、リソースをそのまま生かしやすいためです。

既存顧客の新たな課題を見つけたり、予期しない顧客の受注データからニーズを分析したりすることで、新しい市場を発見できます。

新技術を活用する

新技術を活用して、新規事業の狙い目を見つける方法もあります。新規事業では、成長が見込まれる分野に注力することが大切です。AIや5Gなどの新技術を活用することで、革新的なサービスを提供するチャンスがあります。トレンドに敏感になり、市場の動向を把握することで、斬新な事業アイデアを得られるでしょう。

ただし、新技術で新分野を開拓する方法はリスクが高いことも覚えておきましょう。既存分野へのICT導入は現在の市場では自然な方法ですが、競合他社も同様のアプローチを取る可能性があります。そのため、技術の活用方法で差別化を図らなければなりません。

異業種の情報を収集する

異業種の情報を収集する方法も、新規事業の狙い目を見つける方法の1つです。異業種のビジネスモデルやアイデアは、新事業の発想や改善に役立ちます。情報収集には、交流会やSNSのコミュニティ、オンラインサロンなどが活用できます。

異業種の考え方や意見を取り入れることで、新たな発見や斬新なアイデアが生まれることが期待できます。また、異業種とのネットワークを構築することで、業界特有の問題解決方法やリスク管理のアプローチを理解し、事業に活かすことが可能です。

市場環境の変化を把握する

新規事業の狙い目を見つけるためには、市場環境の変化を把握することが重要です。競合が多い市場でも、市場環境の変化によって新たな参入機会が生まれることがあるためです。市場環境の変化を素早く捉え、事業に生かすためには、日常的に市場調査・分析をすることが重要です。どの分野に兆しがあるかを見極めましょう。

海外事例を参考にする

海外で成功している事例を参考にする方法もあります。アメリカや中国などの経済大国では、多くのベンチャー企業が生まれ、日本にはないビジネスアイデアが豊富です。海外で成功したサービスやビジネスモデルを日本に展開することで、事業の成功確率が高まります。

ただし、海外での成功事例が日本の市場にそのまま適用できるわけではありません。事例を単純に真似するのではなく、市場をしっかりと調査した上で、適切な形で取り入れることが重要です。

SNSで情報を収集する

新規事業の狙い目を見つけるためには、SNSで情報を収集する方法も効果的です。新聞や書籍、Webからの情報も大切ですが、SNSを活用することで、顧客のリアルタイムのニーズを把握できます。SNSは情報がすぐに拡散されるため、消費者の考えやトレンドを早期に捉えやすくなります。また、企業の公式SNSを通じて、新商品やサービスの展開情報も得ることも可能です。

ターゲットを狭く設定する

ターゲットを狭く設定することは、新規事業の狙い目を見つける方法として効果的です。ターゲット設定が広すぎると、商品開発や宣伝が不十分になり、顧客満足度が上がりません。しかし、ターゲットを絞ることで、ニーズを把握しやすく、効率的な事業運営が可能になります。競合他社との差別化を図ることも可能です。ターゲット設定の際は、以下の点を意識しましょう。

  • 購買行動の分析
  • ニッチ市場への注目
  • SNSの活用

狙い目を的確に見出した新規事業の成功事例

新規事業の狙い目を見つける際には、他社の成功事例を参考にすることも大切です。ここでは、2つの事例を紹介します。

株式会社タイミーの成功事例

株式会社タイミーの新規事業の成功事例です。株式会社タイミーは、「タイミー」を提供し、リリースから3か月でPMFを達成しました。企業の「面接なしで人を採用できる」利便性に焦点を当て、特にコロナ禍での飲食業界の課題解決に成功しています。ユーザーの成功を重視し、リピート利用と信頼を得ました。

株式会社Photosynthの成功事例

株式会社Photosynthの新規事業の成功事例です。株式会社Photosynthは、家庭向けスマートロックから法人向けのクラウド型入退室管理システム「Akerun」へと転換し、PMFを達成しました。市場のニーズに合わせて機能を改良し、営業活動を強化した結果、事業を拡大し、最終的に上場を果たしています。

新規事業の狙い目を見つける上での注意点

新規事業の狙い目を見つける上で重要なことは、顧客が実際に購入するかどうかです。顧客が「良い」と評価しても、必ずしも購入には至りません。そのため、小さく始めて顧客ニーズを確認することが必要です。また、顧客の言葉だけに頼らず、実際の行動を観察することが成功のカギといえます。

まとめ

新規事業の成功には、競争環境や顧客のニーズを的確に把握し、自社の強みを生かせる分野を特定することが重要です。具体的には、既存事業の周辺領域を探す、最新技術を活用する、異業種の情報を収集する、市場環境の変化に注目するなどの方法があります。これらの方法を組み合わせ、柔軟に戦略を立てることで、新規事業の成長につなげましょう。

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