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オフショア開発

オフショア開発にかかる費用は?国別の費用相場と特徴、費用を抑えるポイントなどを解説

投稿日: 2024年5月27日

更新日: 2024年5月27日

オフショア開発にかかる費用は?国別の費用相場と特徴、費用を抑えるポイントなどを解説

オフショア開発には、エンジニアとプロジェクトマネージャーの人件費をはじめ、設計費用や通信費、オフィスの賃料なども発生します。オフショア開発の外部委託を検討する人のなかには、費用の内訳や国別の費用相場を知りたい人も多いでしょう。本記事では、オフショア開発の費用の内訳や国別の単価に加えて、費用を抑えるポイントなどを解説します。

オフショア開発の概要

オフショア開発の概要と現状を把握しておくと、オフショア開発の外部委託先を検討する際に役立ちます。

オフショア開発とは

オフショア開発とは、Webシステムやアプリケーションなどの開発業務を海外の開発会社、または子会社に委託することです。オフショア開発の委託側の企業は、従来はコスト削減を重要視していましたが、現在はリソースの確保が重要な課題になっています。リソースの確保を重要視する背景として、国内のIT人材不足や長引く円安などが挙げられます。

オフショア開発の現状

オフショア開発は国内の開発会社に委託するよりも、人件費が安い海外の開発会社へ委託する方がコストの削減を図れます。人件費が安く技術力が高い中国の開発会社へ委託する企業が多かったものの、人件費の高騰やカントリーリスクの影響で、委託先を他の国へ切り替える企業も少なくありません。委託先の主な国はベトナムやフィリピン、インドなどです。

オフショア開発における費用の内訳

オフショア開発にかかる費用の内訳は人件費と設計費用、通信費用、その他が挙げられます。それぞれの費用を詳しく解説します。

人件費

オフショア開発で発生する主な費用は、エンジニアやブリッジエンジニア、プロジェクトマネージャー、通訳などの人件費です。人件費は国によって異なり、一般的には「エンジニアの人月単価×開発工数」で計算されます。人月単価は、エンジニア1人の1か月分の単価です。開発工数は作業が完了するまでに必要な作業量を指します。

設計費用

オフショア開発では、要件定義をもとにブリッジエンジニアや、プロジェクトマネージャーが設計書を作成する際にかかる費用です。また、開発に必要な環境を検討する際に発生した費用も設計費用に含まれます。他には、設計書の内容を現地で使用されている言語に翻訳する際に発生する費用も、設計費用に含めて計算します。

通信費用

通信費用は、オフショア開発の現地と連絡をする際に発生する経費です。オフショア開発を海外の開発会社に委託する場合は、国際電話でのやり取りが必要になるため、国内の開発会社に委託するよりも通信費用は高くなる可能性があります。現地とリモートで利用するコミュニケーションツールの使用料金や、データの転送にかかる費用も通信費用に含まれます。

その他の費用

その他の費用には、次に挙げる費用が含まれます。

・オフィスの家賃
・水道光熱費
・渡航費用
・滞在費用

オフィスの家賃や水道光熱費は、現地にオフィスを構える場合に発生する経費です。日本と現地の行き来をする際に、飛行機のチケット代や電車の切符代などの渡航費用も発生します。現地で滞在することになれば、滞在費用も必要です。

オフショア開発における国別の費用相場と特徴

国別・職種別にまとめたエンジニアの人月単価は以下の通りです。

人月単価(※) プログラマー SE
システムエンジニア
ブリッジSE
ブリッジエンジニア
PM
プロジェクトマネージャー
ベトナム 32万円 40万円 51万円 58万円
中国 42万円 52万円 85万円 86万円
インド 35万円 52万円 68万円 84万円
フィリピン 36万円 50万円 71万円 66万円
バングラデシュ 30万円 40万円 70万円 46万円

※小数1位以下は四捨五入
それぞれの国の特徴を詳しく確認していきましょう。
※出典:オフショア開発白書(2022年版)|オフショア開発. com

1.ベトナム

ベトナムは、新規でオフショア開発の委託先として人気が高い国です。人気が高い理由は、経済的な発展を遂げた中国やインドに比べて安価なためです。また、カントリーリスクが低く、委託費用が比較的安定していることも人気の理由に挙げられます。

ベトナムの開発会社に委託することで、オフショア開発におけるリソースを確保しやすくなります。さらに親日国かつ、勤勉な国民性と日本語教育が行われていることも魅力の1つです。

2.中国

中国は、国を挙げてデジタル改革を推進している世界有数のIT先進国です。沿岸部は日本より単価が高く、内陸部は沿岸部より安価で、エリアによってエンジニアの人件費が異なります。技術力の著しい向上によって、中国の開発会社でなければ開発が難しいとされる案件も少なくありません。

ベトナムに比べて人件費が高いため、コスト削減よりも高度な開発を委託したい場合に選ばれる傾向があります。しかし、近年はカントリーリスクを考えて、中国以外の委託先を確保する企業も増えています。

3.インド

インドは、欧米でのオフショア開発の委託先に選ばれている国です。世界でも屈指の技術力を誇るため、人件費の高騰が続いています。近年は、エンジニアの技術力の高さや豊富なリソースの確保、コンサルティング力、アナリティクスなどの支援にも力を入れている企業が増えています。

ただし、日本市場を熟知しているオフショア開発会社は少ないため、インドで委託先を見つけるには高いリサーチ力が必要です。

4.フィリピン

フィリピンはオフショア開発の単価が上昇傾向にあるものの、他国よりも上昇幅は緩やかです。公用語が英語であることから、欧米をはじめとする英語圏の国からの需要が高い傾向にあります。

日本の企業でも英語に対応したサービスの開発を委託する際に、フィリピンのオフショア開発会社を選ぶケースが増えています。特に注目されているのは、サービス開発案件や多言語サービスなどの開発案件です。

5.バングラデシュ

バングラデシュは前述した4カ国に比べて単価が低く、人件費の削減が期待できる国です。ただし、インドやフィリピンと同様に英語にも対応しているため、欧米からの需要が拡大し、単価は上昇傾向にあります。

国を挙げて、ITアウトソーシングを100%免税対象に設定しています。また、デジタルインフラの整備も進められており、情報通信分野で活躍できる企業が増えていることも、バングラデシュのオフショア開発会社へ委託する魅力の1つです。

6.国内ニアショア

ニアショアとは、国内の地方都市や日本から近い国のオフショア開発会社へ委託する方法です。ニアショア開発は、開発業務をニアショアに該当する開発会社へ委託することです。国内のニアショアを活用することで、首都圏や大都市圏でひっ迫しているIT人材を確保しやすくなります。

一般社団法人日本ニアショア開発推進機構の「都道府県別目安単価情報」によると、単価は都市部よりも2~3割程度安くなっています。

※参考:一般社団法人日本ニアショア開発推進機構

オフショア開発におけるブリッジエンジニア・プロジェクトマネージャーの費用相場

オフショア開発には、ブリッジエンジニアやプロジェクトマネージャーが必要です。目安となる費用相場を解説します。

ブリッジエンジニア

ブリッジエンジニアの主な仕事内容は、オフショア開発の進捗管理や、現地のエンジニアの言語を翻訳または通訳することです。ブリッジエンジニアは言語の異なる現地のエンジニアと、日本の企業の従業員をつなぐパイプ役です。ブリッジエンジニアの人月単価は、一般のエンジニアに比べて20~40%程度高めに設定されています。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体の進捗管理や品質管理に加えて、人材管理も行う責任者です。開発会社のなかには、ブリッジエンジニアが兼任するケースもあります。プロジェクトマネージャーの人月単価は、一般のエンジニアに比べて50~70%程度高めです。

オフショア開発の費用を抑えるためのポイント

オフショア開発のコストを削減したい場合は、開発期間を短くしたり、自社の状況に合わせて開発会社を選んだりすることが重要です。

開発期間をできるだけ短くする

開発期間を短縮できれば人件費の削減が期待できます。そのためには、誰が見ても分かりやすいシステム要件定義書を作成し、無駄な工数が発生しないようにしましょう。また、優秀なエンジニアやプロジェクトマネージャーをそろえる必要があります。

同様の開発案件の実績が豊富な開発会社を選ぶことで、安心してオフショア開発を任せられます。さらに、現地とコミュニケーションがスムーズに取れる体制を整えることも大切です。

コミュニケーションが取りやすい開発会社を選ぶ

海外の開発会社に委託する場合、現地のエンジニアとうまくコミュニケーションが取れないと、開発工数が増える上に開発期間が延びる可能性があります。開発工数や開発期間が増えた分、開発にかかるコストも膨れ上がります。

コミュニケーションが取りやすい開発会社を選ぶなら、日系のオフショア開発会社や、日本語と現地の公用語が堪能なブリッジエンジニアを窓口にしましょう。また、自社に英語が堪能な人材がいる場合は、英語圏のオフショア開発会社へ委託するのも1つの方法です。

余分な機能は入れずに必要な機能だけを開発する

余分な機能を省けば人件費を削減できるだけでなく、開発工数の削減や開発期間の短縮が見込めます。ただし、必要以上に機能を少なくすると操作性が低下したり、効率が下がって作業が滞ったりする恐れがあります。機能を選ぶ際は、システム要件定義書を詳細に作成できる機能を確保しつつ、無くても困らない機能を見極めることが大切です。

自社ニーズを得意分野としている開発会社を選ぶ

オフショア開発にかかる費用を抑えるためには、自社のニーズを得意とする開発会社を選ぶことが大切です。オフショア開発の分野は幅広く、必ずしも選んだ開発会社が自社のニーズを満たせるとは限りません。

自社のニーズを得意とする開発会社を選べばニーズへの理解度が高いため、仕様説明や打ち合わせにかける時間を省けます。また、日本企業との取引実績を確認することで、どのような分野が得意なのかを見極めやすくなります.

まとめ

オフショア開発にかかる費用の大半は、エンジニアやプロジェクトマネージャーなどの人件費が占めています。欧米からの需要拡大によって人件費は上昇傾向にあり、人件費の削減が難しいケースも少なくありません。国ごとに特徴や国内におけるリスクが異なるため、十分にリサーチした上で委託先を検討しましょう。

株式会社Sun Asteriskは、日本とベトナムを中心に4か国、6都市に自社の開発拠点を設けています。Webシステムやアプリの開発をはじめとする幅広い開発実績があり、設計から本格的な開発まで一気通貫でサポート可能です。オフショア開発の外部委託を検討している場合はお気軽にご相談ください。

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