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オフショア開発

オフショア開発の進め方とは?具体的な手順や押さえておきたいポイント

投稿日: 2024年6月6日

更新日: 2024年6月6日

オフショア開発を自社にも取り入れたいと考えている担当者もいるでしょう。しかし、具体的な進め方が分からず悩んでいるケースもあるかもしれません。この記事では、オフショア開発の進め方について詳しく解説します。オフショア開発において押さえておきたいポイントもまとめているため、ぜひ参考にしてください。

オフショア開発とは?

オフショア開発とは、どのような開発方法なのでしょうか。ここでは、オフショア開発の概要を解説します。

オフショア開発の意味

オフショア開発とは、海外の企業に委託してシステムを開発する方法です。日本ではエンジニアが不足している企業が多く、人材確保が難しくなっています。その分、システム開発にかかるコストも高くなりがちです。オフショア開発ならエンジニアを確保しやすく、人件費も抑えられます。

オフショア開発のトレンド

従来、オフショア開発では中国の企業へ委託するケースが多くありました。しかし、近年は中国の企業へ委託するコストが上がったため、ベトナムの企業へ委託するパターンが増えています。ベトナムは人件費が安いうえに、勤勉な国民性で高い技術力をもつエンジニアが豊富です。

オフショア開発の進め方

オフショア開発を進めるには、さまざまな工程が必要です。ここでは、オフショア開発の進め方について解説します。

1.目的を明確化する

まずは、自社がオフショア開発に取り組む目的を明らかにしましょう。日本人同士なら当然に理解できる暗黙の了解やビジネス文化も、海外の企業には通用しません。システム開発において認識のズレが生じないようにするには、事前に目的を定めたうえで委託先にも正確に伝える必要があります。

2.要件定義を進める

要件定義とは、システム開発の工程に入る前に、要望や開発の進め方について詳しく決めることです。オフショア開発を行う場合、要件定義は自社で進めておきましょう。ただし、要件定義を自社のみで対応すると大きな手間になります。ある程度の内容を決めた後は委託先にも相談しましょう。

3.国・企業を選定する

オフショア開発の目的や要件定義が定まったら、開発を委託する国や企業を選定しましょう。オフショア開発を依頼できる国は複数あり、企業によっても特徴がそれぞれ異なります。たとえば、技術レベルやコミュニケーションの取りやすさなど、重要なポイントを基準にして選定する必要があります。

4.見積もりを複数社から取る

依頼する国を具体的に決め、候補となる複数の企業から見積もりを取って検討します。同じ国でも企業によって条件はそれぞれ異なるため、複数社の見積もりを比較することが大切です。見積もりを確認する際は単なる価格の安さだけでなく、実績やサポート体制なども踏まえて総合的に判断する必要があります。

5.仕様書を作成する

オフショア開発においては、仕様書の作成が重要です。海外の企業にシステム開発を委託する場合、基本的に仕様書に記載していない内容には対応してもらえません。そのため、依頼したい内容をよく検討し、着実に仕様書へ反映させる必要があります。主語や目的語をはっきりさせ、何を依頼するか具体的に伝えましょう。

6.成果物の動作確認をする

海外の企業から成果物が納品されたら、動作確認を行います。動作確認の際は、自社の担当者だけでなく委託先の担当者にも同席してもらいましょう。委託先の担当者がいれば、動作確認において不具合が見つかっても迅速に共有して修正を依頼できます。

7.リリースに進む

動作確認と修正を終えると、リリースに進みます。ただし、リリース後にも不具合が発生する可能性はあるため、その都度修正が必要です。また、システムのアップデートも行わなければなりません。よって、オフショア開発については、納品後も責任をもって保守運用してくれる企業に依頼する必要があります。

オフショア開発のメリット

オフショア開発を行うと、コストやリソースの面で大きなメリットがあります。以下で具体的に解説します。

低コストで人材確保

すでに触れている通り、オフショア開発は、日本国内でエンジニアを確保してシステムを開発する場合よりも低コストです。オフショア開発が盛んな国では、日本よりも人件費が安い傾向があります。そもそも国全体の物価も安いため、オフショア開発はコストを抑えて開発に取り組みたい場合に向いています。

リソース不足解消に役立つ

日本では少子高齢化に伴って労働人口も減少しています。さまざまな業界でリソースが不足しており、その状況はIT業界も例外ではありません。日本ではエンジニアの確保が難しくなっていますが、海外人材を確保するオフショア開発はリソース不足を解消できます。

オフショア開発のデメリット

オフショア開発にはデメリットといえる部分もあります。ここでは、オフショア開発のデメリットについて解説します。

コミュニケーションコストがかかる

日本と海外ではコミュニケーションの文化が異なるため、注意が必要です。たとえば、日本では暗黙の了解がありますが、海外では要望をすべて言葉にしなければ伝わらない可能性があります。どのような場面でも内容を具体的に伝える必要があり、日本人同士のやり取りよりもコミュニケーションコストがかかるでしょう。

コスト削減につながらない場合がある

オフショア開発を導入しても、場合によってはコストを削減できないパターンもあります。オフショア開発を行うと人件費が安くなりますが、新たに発生する翻訳業務の費用が増えます。翻訳業務の費用が高ければ、人件費は下がっても全体でみるとコストが上がる恐れがあるでしょう。オフショア開発に取り組むなら、長期的な目線で入念に計画を立てる必要があります。

オフショア開発で押さえたいポイント

オフショア開発では、さまざまな要素を検討する必要があります。ここでは、オフショア開発のポイントを解説します。

「金額が安い」だけでは選ばない

オフショア開発に限らず、システム開発は金額に応じた質になる場合がほとんどです。そのため、金額の安さだけで委託先を選ぶと、自社が求める開発を実現できない可能性があります。やりたいことができなかったり、クオリティが著しく低くなったりするリスクがあるため、金額以外の要素も考慮して委託先を決めましょう。

委託先の技量を確認する

オフショア開発では、委託先の技術やコミュニケーションのレベルが重要です。自社が求める基準よりレベルが低いと、プロジェクトが失敗する可能性があります。確実な成功を目指すには、開発を任せたい企業の実績や経験などを事前に確認しておくことが大切です。なるべく高い実績や豊富な経験をもつ企業を選びましょう。

予算に余裕を持たせる

オフショア開発では、余裕のある予算で進める必要があります。コスト削減のためにオフショア開発を導入する企業は多いものの、実際に開発を進めると想定外のトラブルによって、想定よりも費用がかかるパターンは少なくありません。多少費用が増えても開発を進められるよう、予算は多めに見積もることが大切です。

コミュニケーションが重要

オフショア開発では、国内で開発を進める場合よりもコミュニケーションが重要です。言葉や文化の違いなどがコミュニケーションを妨げるケースも少なくないため、丁寧なやり取りが求められます。納期に遅れず、要望に沿った品質の成果物を納品してもらうためにも、すれ違いが生じないようにコミュニケーションをとりましょう。

オフショア開発のよくある失敗理由

オフショア開発が失敗する場合、どのような理由があるでしょうか。ここでは、オフショア開発の失敗理由について解説します。

日本側のコントロール、マネジメントが不足している

委託する日本側が明確な要件を決めていなかったり、無理なスケジュールを立てていたりすると、オフショア開発が失敗する可能性は高くなります。そもそも日本人同士のようなスムーズなコミュニケーションは難しいため、コントロールやマネジメントの工夫が必要です。しかし、その工夫を怠っているパターンは少なくありません。

成果物の質が悪い

オフショア開発で納品された成果物の質は、期待した水準を下回るケースもあります。すでに触れた通り、システム開発は金額に応じた質になる場合が多く、金額の安さを重視して委託すると成果物の質も低くなりがちです。求める水準以上の成果物を受け取るには、委託先を慎重に選定する必要があります。

メンバーが流動的

システムを開発するメンバーが流動的な場合、ノウハウの蓄積や情報共有は困難です。メンバーの入れ替わりが激しいと成果物の質が低下しやすく、納期の遅れが生じる恐れもあります。基本的にメンバーが固定されており、交代する際は着実に引き継ぎが行われることを確認して委託先を選びましょう。

オフショア開発が向いている案件例

オフショア開発は、どのような案件に向いているでしょうか。ここでは、具体的な案件例をあげて解説します。

高い技術が必要な案件

近年、オフショア開発が盛んな東南アジア諸国の技術力が向上しています。そのため、高い技術が必要な案件も、問題なく依頼が可能です。日本にも優秀なエンジニアはいますが、全体的な人材不足により、高い技術力があるエンジニアの確保は簡単ではありません。しかし、オフショア開発を取り入れると、技術力が高い海外人材をスムーズに確保できます。

大規模で長期的な案件

オフショア開発は単発の案件より、大規模で長期的な案件の方が向いています。長期にわたる案件なら適切にコミュニケーションを優先し、その後は効率的に開発を進められるからです。単発の案件ではコミュニケーションコストが多くかかり、非効率になる恐れがあります。大規模で長期的な案件ならチームワークを発揮しやすく、プロジェクトもスムーズに進行するでしょう。

既存システムの運用・改修

新規開発に限らず、既存システムに関する案件についてもオフショア開発はおすすめです。たとえば、既存システムの運用で人材が不足している場合、オフショア開発により海外の企業に委託すると問題の解決につながります。また、既存システムについて外部に委託すれば、新規開発のために自社の人的リソースを割きやすくなります。

まとめ

オフショア開発は、海外の企業にシステム開発を委託する方法です。人件費が安い国の企業に依頼するため、低コストでエンジニア不足の問題を解決できます。ただし、海外とのやり取りではコミュニケーションに問題が生じる場合が多いため、相手の文化や考え方を理解したうえで対応する必要があります。また、金額の安さも重要ですが、技術力や実績もよく確認しましょう。
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