国内のIT人材が不足している影響から、オフショア開発やアジャイル開発といった新しい開発手法に注目が集まっています。人的リソースの足りていない企業にとって、大きなメリットがありますが、それぞれの特徴を把握していないと、うまく活用できません。この記事では、オフショア開発とアジャイル開発について、その概要や組み合わせる際の有効性、注意点などを解説します。ぜひ参考にしてください。
オフショア開発とアジャイル開発の組み合わせに有効性はあるのか
ここからは、オフショア開発とアジャイル開発を組み合わせた場合の有効性について解説します。
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オフショア開発とアジャイル開発の双方のメリットが得られる
オフショア開発とアジャイル開発を組み合わせると、双方のメリットを生かして開発を進められます。
アジャイル開発では、開発工程を単体ごとに分けて素早く開発を進められますが、その分、エンジニアの数が必要です。そのため、コストを抑えたうえで、人的リソースも確保できるオフショア開発との相性がよく、人員不足などの課題を解消しながらメリットを最大限生かせるようになります。
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ウォーターフォール開発でのデメリットをカバーできる
オフショア開発では、海外拠点とのコミュニケーションの壁が大きな課題となります。そのため、これまではコミュニケーションを最低限に抑えられるウォーターフォール開発が主流でしたが、作業が長期化しがちな点や、小さな要望への対応が困難で、状況把握が難しい点などのデメリットがありました。
一方、オフショア開発とアジャイル開発の組み合わせであれば、細かく作業を進めながら、変更や要望の追加にも柔軟に対応でき、納期の短縮も期待できます。さらに、チームとしての一体感が生まれやすく、モチベーションを保って開発を進められるでしょう。
オフショア開発とアジャイル開発を組み合わせる際の注意点
オフショア開発でアジャイル開発を実施する場合は、以下の点に注意が必要です。
コミュニケーション方法に工夫が必要
アジャイル開発では、チームが一体となって開発に取り組む必要がありますが、違う国のエンジニアとのやり取りが必要となるオフショア開発では、言語の壁や距離の問題があります。そのため、コミュニケーション方法に工夫が必要です。
コミュニケーションツールをうまく活用し、綿密にコミュニケーションが取れる環境を用意しなければなりません。
ブリッジエンジニアの存在が必要
コミュニケーションが重要となるオフショア開発でのアジャイル開発は、オフショア拠点との仲介役としてブリッジエンジニアの存在が必要です。プロダクトの仕様を伝える際などに、日本語ではうまく伝わらないケースもあるため、現地の言語にも精通している人物を配置するとよいでしょう。
言語の違う拠点とのコミュニケーションでミスや齟齬が発生しないよう、ブリッジエンジニアにフォローしてもらいながら開発を進めていくのがポイントです。
開発ルールの明確化が必要
開発計画が厳密に決まっているウォーターフォール開発とは違い、仕様変更や修正に都度対応しながら、臨機応変に対応していくアジャイル開発では、開発メンバーへの開発ルールの理解が必要です。
開発ルールが浸透していれば、メンバーがそれぞれ改善案などを提案しやすくなり、積極的に開発に参加してもらいやすくなります。
請負ではなくラボ型契約が必要
アジャイル開発をオフショア開発で発注する場合は、準委任契約が一般的です。オフショア開発における準委任契約をラボ型契約と呼びます。
仕様変更や修正に柔軟に対応するためには、契約内容が明確に決められている請負契約よりも、契約内容を柔軟に対応できるラボ型契約の方が適しています。オフショア開発の拠点選びの際には、契約内容が選択できるかどうかも確認しましょう。
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オフショア開発でのアジャイル開発に向いている案件
明確に開発内容が決まっておらず、継続的なリリースやアップデートにより、よりよい品質でプロダクトを形成したいケースが向いています。たとえば、アプリやオンラインゲームなどの、ターゲットの要望を反映させる必要があるケースなどです。
開発の内容や予算が明確である場合や正確に開発を進めていく必要があるインフラ系システムなどでは、ウォーターフォール開発が適しているケースもあるため、開発内容に応じて的確な手法を活用しましょう。
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まとめ
オフショア開発でアジャイル開発を取り入れる場合には、コミュニケーション方法の工夫や適切なブリッジエンジニアの選定が重要です。また、開発の内容によっては、適さないケースもあるため、開発プロジェクトの内容をしっかり把握したうえで判断しましょう。
また、質の高い成果を上げるためには、委託先の企業選びも重要なポイントです。実績が確認でき、信頼できる企業を選びましょう。
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オフショア開発の活用でお悩みの担当者は、ぜひ一度ご相談ください。
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