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【ウェビナーレポート】アプリリニューアル成功の道vol.2〜選ばれ続けるアプリに生まれ変わる7つのステップ〜

更新日: 2026年6月23日

【ウェビナーレポート】アプリリニューアル成功の道vol.2〜選ばれ続けるアプリに生まれ変わる7つのステップ〜

アプリのリニューアルに取り組んだものの、「思ったほどユーザーが増えない」「既存ユーザーの離脱が増えてしまった」という結果につながる例は少なくありません。機能を追加し、UIを刷新しても期待した成果に届かない背景には、「誰に・どんな体験を届けるか」という設計の欠如があるかもしれません。

そこでSun*では、アプリリニューアルにおけるUX設計の重要性と、ビジネスゴールを達成に導く具体的なステップを解説するウェビナーを開催しました。

登壇者プロフィール

株式会社Sun Asterisk Creative & Engineering Unit Manager / Designer 猪野 茉莉子

筑波大学大学院人間総合科学研究科修了。電通グループのコンサルティング会社にてクリエイティブディレクター・UXデザイナー・事業企画コンサルタントとして、主にヘルスケア(フェムテック・美容・ウェルネス)領域における事業企画とUIUXを中心としたコミュニケーション開発を専門とし、多数のプロジェクトに参画。サービスデザイン領域のプロジェクトを幅広く手がけ、顧客の課題解決のためのUXデザインに強みを持つ。キッズデザイン賞・凸版グループPJT優秀賞等、受賞歴多数。

株式会社Sun Asterisk Creative & Engineering Designer 大塚 雄人

2003年より京都のデザインコンサルティング会社にて、家電・医療・自動車など幅広い業界を対象にしたデザイン支援を行う。2015年以降は特に変革期にあった自動車業界を中心に関与し、2024年よりSun*に参加。京都芸術大学にてUIUXの講師も務める。初期のラフな可視化や状況に応じたモデル化を柔軟に駆使し、複雑な要件をまとめ具体に繋げることを得意としている。

アプリリニューアル開発の事例はこちらからチェック

なぜアプリリニューアルにUX設計が必要か

アプリのリニューアルというと、デザインの刷新や機能の追加をイメージしがちです。しかし、リニューアルの成否を左右するのは「どうUXを設計するか」にあります。その理由は大きく2点あります。

①リニューアルすることでインパクトのある顧客層・体験領域を定めるため

アプリをよく利用しているユーザー像や利用シーンを明確にしないまま機能追加や導線整理を行っても、「誰のためのアプリか」がぼやけ、結果として使われないプロダクトになってしまいます。「誰に、どんな行動をさせるか」を設計することが重要です。

②機能の取捨選択の軸を持つため

UX設計によって「誰に・どんな行動を促すか」の軸が定まれば、実装すべき機能の優先順位が明確になります。逆にこの軸がないと、機能の洗い出しが散漫になり、本当にユーザーにとって必要な体験がぶれてしまいます。

アプリリニューアルの進め方

Sun*では、アプリリニューアルを以下の4ステップで一気通貫して推進しています。サービスコンセプトを起点に、各フェーズで成果物を明確化することで、意思決定の質とスピードを高め、確実にサービスインへとつなげていきます

  • 現状分析: 市場調査とユーザーセグメントの仮説立てを元に、インタビューなどのユーザーリサーチを実施する。
  • ビジネスゴールの設定: 事業戦略および市場環境を踏まえ、KPI(売上・利用率・継続率・LTVなど)を定義し、アプリを通じて達成すべき成果指標を設計する。
  • UX設計: ペルソナごとにサービス利用時の体験ストーリーを想起し、理想的な体験フローを描く。コンテンツエンハンス施策を検討する。
  • 情報設計・UI作成 → 開発・テスト: 策定した体験フロー・施策に沿ってUIを具体化し、検証を重ねながら開発を推進する。

中でも今回のウェビナーでは、戦略レイヤー(「誰に」の見極め)と施策レイヤー(「どのように届けるか」の体験設計)という2つの観点を中心に解説していきます。

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ビジネスゴールを達成に導くUX設計の基本ステップ

戦略レイヤー:「誰に」を見極める

戦略レイヤーにおけるUX視点での要諦は、最も成果を生む顧客層を見極めることです。「誰に」を間違えると、アイディエーションする機能も、ユーザージャーニーの設計も大きく変わってしまい、結果として成果が出ません。

ビジネスゴール①:新規ユーザーの獲得

新規ユーザーの獲得においてポイントとなるのは、未充足ニーズから「刺さる層」を見つけることです。既存アプリの体験では満たすことができていない顧客ニーズを充足する機能をアドオンすることで、これまで取り込めていなかった顧客層を新たに獲得できます。

具体的なアプローチは以下の流れで進めます。

事例:Instagram

Instagramはもともと「写真を投稿・共有したいユーザー全般」をターゲットとしていましたが、2019〜2020年頃に大きなリニューアルを実施。Snapchatなどとのユーザー争奪を回避するため、「短時間で直感的に楽しみたい若年層」へターゲットをシフトし、Stories(24時間で消える投稿)やReels(短尺動画)を導入しました。その結果、若年層の利用時間・投稿頻度が増加し、ライトユーザーの新規流入が拡大。Meta Platformsの発表によると、Reels導入後にInstagramの利用時間が24%増加しています。

ビジネスゴール②:既存顧客ステータスの変容

一方、一般ユーザーやいわゆる「一見さん」をロイヤルカスタマーへ変容させたい場合は、他サービスへの送客ポテンシャルがあるかどうかの見極めがUX視点で大事なポイントです。2〜3つのサービスにまたがってファン化してもらい、生活のインフラに組み込んでもらう状態が、ロイヤル顧客への変容に有効です。

アプローチとしては、既存ユーザーの行動ログから利用シーンや目的を軸にセグメンテーションを行い、送客ポテンシャル(他サービスの利用余地)や利用頻度・課題の強さからコアターゲットを定義してペルソナ化していきます。

事例:Amazon

AmazonはECサイトを起点に、Amazon Prime VideoやAmazon Musicなどへ自然に送客する体験設計ができています。「すでに会費を払っているから使わないともったいない」という心理や、追加登録なしですぐ使える低いハードルを活かし、プライム会員の継続率向上と複数サービス利用によるLTV最大化を実現しています。

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施策レイヤー:インサイトを体験に変換し、行動で検証する

戦略レイヤーで「誰に」が定まったら、次は「どのように価値を届けるか」という施策レイヤーへ移ります。戦略をユーザーに届けるための3つのステップを解説します。

ステップ1:顧客を深く理解する

インタビューや行動観察でユーザーの声を集める際に忘れてはならないのが、ユーザーが語らないものを探すという視点です。単純に不満を聞くだけでは、要望リストが肥大化してプロダクトの方向性を見失いがちになります。そのために意識すべきポイントは以下の3点です。

こうした調査設計の工夫によって、表面的な課題の裏にある「他のサービスも試したけど結局戻ってきた理由」や、「機能レベルではなく感情・意味レベルの価値」が言語化されるようになります。

ステップ2:インサイトを体験設計に落とし込む

体験設計は、戦略をユーザーに届けるラストワンマイルです。収集したインサイトはそのまま画面に落とし込もうとすると機能の羅列になってしまいます。3段階の変換を経て、初めて画面に意味が生まれます。

こうした根拠のある流れがあることで、「ホーム画面のファーストビューに先月比カードを配置しよう」といったUI設計の意思決定に確かな判断軸が生まれます。

また、リサーチで浮かび上がった課題をすべて解こうとするとリニューアルが巨大化してしまいます。コンセプトを軸に課題を3種類に分類して絞り込むことが重要です。

ステップ3:小さく作って試す

体験設計から生まれた仮説は、あくまで仮説です。大塚氏は「検証に必要なのは完成品ではなく、その仮説だけを試せる最小限のプロトタイプ」と述べました。プロトタイプには目的に応じて以下の3種類があります。

また、プロトタイプ検証において重視すべきは、「操作できたか」ではなく「行動が変わったか」を測ることです。KPIの数値だけでなく、行動変化の指標(特定の行動頻度が変わったか、意図した順序で使われているか、など)をあらかじめ仮説として設定しておくことで、体験設計が意図通りに機能しているかを確認できます。

家計簿管理アプリを例にとると、「週次ログイン率が20%向上した」はKPIの達成状況ですが、それと合わせて「振り返り画面への遷移率」「目標設定機能の利用開始率」といった行動変化の指標を見ることで、コンセプトが実際に届いているかを両輪で確かめられます。

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まとめ

アプリリニューアルで成果を出すためには、戦略レイヤーで「誰に」を見極め、施策レイヤーで「どのような体験を届けるか」を精緻に設計することが不可欠です。最も成果を生む顧客層を見定め、インサイトをコンセプトに変換し、プロトタイプで行動変化を検証する——この3つのサイクルを適切に回し続けることが、リニューアルを成功に導く鍵となります。

Sun*では、1,000以上のプロダクトローンチ実績・100以上の新規事業開発・伴走実績をもとに、現状分析からUX設計・UI具体化・開発までを一気通貫でサポートしています。アプリリニューアルや体験設計にお悩みの際は、ぜひ一度ご相談ください。

アプリリニューアルのご相談はSun*まで