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アジャイル開発

アジャイル開発チーム構成と役割、仕事内容から成功の秘訣まで徹底解説

更新日: 2024年9月30日

アジャイル開発の基本的なプロセスやスクラム開発を分かりやすく解説します。また、アジャイル開発チームにおける各メンバーの役割と仕事内容を詳しく紹介し、チームビルディングのポイントにも触れていきます。

アジャイル開発チームが成功するための重要な要素や、スムーズなチームワークを実現する秘訣についても記載しているので、アジャイル開発の効果的な運用方法を理解するために、ぜひ役立ててください。

アジャイル開発とは?

アジャイル開発とは、システムやプロダクト開発で昨今主流となっている手法で、「素早い」「機敏な」という意味を持つ「アジャイル(Agile)」に由来しています。この開発手法は、短期間でプロダクトの価値を最大化し、高品質な成果物を目指すことを目的としています。

アジャイル開発では、機能ごとに細かく開発サイクルを繰り返し、優先度の高い要件から順番に進めるため、仕様変更などにも柔軟に対応できるのが特徴です。こうした特性から、多数のプロジェクトで積極的に採用されています。

ウォーターフォール開発との違い

アジャイル開発と従来のウォーターフォール開発では、進め方に大きな違いがあります。

ウォーターフォールモデルでは、設計から実装、テストの順に一方通行で進行します。開発前に全ての要件定義や機能設計を固めるため、開発開始までに時間がかかるものの、進行計画や予算が立てやすく、チームメンバーの配置計画も整えやすい利点があります。ただし、一度設計が決まると、途中の仕様変更や追加対応が難しく、柔軟性に欠ける点が課題です。

一方、アジャイル開発は、2〜4週間の短いサイクル(イテレーション)で繰り返して開発を進めます。優先度の高い部分から順に開発を進められ、仕様変更や要件追加にも柔軟に対応可能です。また、プロジェクトの進行中に生じる変更に適応しやすく、より迅速なサービス提供ができます。

要性や注目度

アジャイル開発が昨今重要視される理由は、DX(デジタルトランスフォーメーション)やビジネス領域での迅速な変化に対応するためです。

アジャイル開発は、短いサイクルで柔軟に開発を進められるため、急激な市場変化や顧客ニーズの変動に迅速に対応できる点が特徴です。そのため、近年、アジャイル開発のアプローチは開発分野だけでなく、ビジネス全体にも取り入れられています。

アジャイルの考え方は、企業が激しい競争環境に適応し、素早く変革を行う「アジャイル組織」を目指す動きにもつながっています。この柔軟で素早い対応力が、ビジネスの成功においても大きな注目を集めている理由です。

アジャイル開発の基本プロセスとスクラムチーム

ここからは、アジャイル手法の基本のステップやプロセスとチームビルディングの要点を解説します。アジャイル開発には、複数の進め方がありますが、代表格であるスクラムを例にしてアジャイル開発のプロセスを解説するので参考にしてください。

スクラム開発のプロセス

スクラム開発は、反復的なプロセス(イテレーション)を繰り返す手法で、以下のプロセスで進行します。

プロジェクト立ち上げ:目標や方向性を決定し、必要なリソースを確認。
チームビルディング:開発チームを編成、役割や責任を明確にする。
全体スケジュールの作成:全体の大まかな計画を立て、プロジェクトの進行を管理するスケジュールを作成。
イテレーション(反復):反復の単位は「スプリント」と呼ばれ、通常1〜4週間のタイムボックス内で進行する。スプリントプランニングで作業内容を決定し、デイリースクラムで進捗を確認。スプリント終了時にはスプリントレビューで成果を評価し、スプリントレトロスペクティブで振り返りを行う。
次に取り組むテーマの検討:スプリントごとに次の課題や改善点を検討、次回のスプリントに生かす。

このプロセスを繰り返すことで、柔軟かつ迅速な開発が可能となります。

スクラム開発のチームビルディング

スクラム開発のチームビルディングは、自己管理型のチームが一体となってプロジェクトを遂行することを重視したフレームワークです。ラグビーの「スクラム」が語源で、チーム全員が協力して目標を達成します。適切な役割分担とチーム間の協働が重要で、チームの規模はコミュニケーションを円滑に保つために10名以下が望ましいです。

スクラムチームは、設計から実行までのプロダクトライフサイクルを自律的に管理するため、機能横断(クロスファンクション)型でバランスの取れたスキルセットを持つことが求められます。

スクラム開発のメンバーの役割と仕事内容

ここからは、スクラム開発のメンバーとして、プロダクトオーナー、スクラムマスター、開発チームのそれぞれの立場と役割、仕事内容とその重要性を解説します。

プロダクトオーナー(PO)

プロダクトオーナー(PO)の役割は、ユーザーの要望を正確に理解し、チームに伝達することです。具体的には、ユーザーや顧客からの要求に優先順位をつけて整理し、開発チームがどの機能や課題に取り組むべきかを指示します。また、ステークホルダーと密に連携し、プロダクトの方向性やビジョンを調整する役割も担います。

POには、迅速かつ的確にプロダクトに関する判断を行う意思決定能力が必要です。加えて、チームやステークホルダーと円滑にコミュニケーションを図り、全体のビジョンを共有できるコミュニケーションスキルや、長期的な視野でプロダクトを見通すビジョナリーな思考力も不可欠です。

スクラムマスター(SM)

スクラムマスター(SM)は、指示を出すのではなく、チームが自ら成長し、効率的に働ける環境を整える「サポート役」として機能します。チームの生産性を最大化するために重要な役割です。具体的には、チームが直面する障壁や問題を取り除き、スムーズに作業が進むようサポートする役割です。スクラムのプロセスを正しく導入し、チームが自己管理を行えるようにリードします。

SMはチーム全体を導きながら、進行を管理するため、リーダーシップが求められるでしょう。また、チーム内外とのコミュニケーションを円滑に行い、問題があれば迅速に解決するための問題解決力も必要です。

開発チーム

開発チームは、プロダクトの要求に基づいて製品を設計、実装し、テストを行う役割を担います。製品のビジョンを具体的な機能やサービスに変える中心的な役割を持つグループで、プロダクトの開発全体を進めます。

具体的には、プロダクトの設計や実装、テストや品質保証を行い、製品の継続的な改善と反省も担当します。このプロセスには、全体のバランスを考慮した構築が必要です。

開発チームはエンジニアだけでなく、デザイナーやライター、プログラマーなど、多様なスキルを持つメンバーで構成されることが多く、各々が専門分野で貢献しながらプロダクトを作り上げます。

アジャイル開発チームの成功ポイント

スクラム開発には円滑なコミュニケーションと協働が必要です。アジャイル開発チームの成功ポイントであるスムーズなチームワークの秘訣を解説します。

明確な役割と責任を定義

アジャイル開発チームの成功には、明確な役割と責任の定義が重要です。アジャイルアライアンスの2022年の調査によると、役割と責任が明確に定義されていないチームは、定義されているチームに比べてプロジェクトの失敗率が32%高いことが分かっています。

※参考:アジャイルのスクラム開発における役割と関わる人を解説|株式会社PM Club

各メンバーが自分の役割と責任を具体的に理解し、その範囲内で適切に行動することで、チーム全体のパフォーマンスが向上します。明確な役割分担は、効率的なチームワークを促進し、プロジェクト成功に大きく寄与するでしょう。

各役割同士のスムーズな連携と情報共有

プロダクトオーナーとスクラムマスター、開発チーム間のスムーズな連携と情報共有も、アジャイル開発の成功に必須事項です。日次のスタンドアップミーティングやスプリントレビューで、チーム内の進捗や問題点の共有が有効です。ミスを防ぎ、迅速な対応が可能になるでしょう。

また、定期的な交流機会の設定がチームのパフォーマンス向上に直結します。個々のメンバーが持つ知識やスキルの不足を、チームとして協力し合い、補完することで、より効果的にプロジェクトを進められます。

コミュニケーションと協働の重要性の理解

アジャイル開発チームの成功に、コミュニケーションと協働の重要性の理解も大切です。特に、スクラムではメンバー自身がイテレーションごとの計画を立案し、設計・実装を進めるため、チーム内での円滑なコミュニケーションが不可欠です。各イテレーション終了時には進捗状況や制作物の動作を検査するので、綿密な情報共有が必要になるからです。

コミュニケーションがスムーズであれば、誤解やすれ違いが減少し、迅速に問題を解決できます。また、明確な情報共有と協力的な姿勢がチーム内で根付いていれば、開発プロセスがスムーズに進み、結果的に製品の品質と生産性が向上するでしょう。

まとめ

アジャイル開発チームの基本構成とメンバーの役割、仕事内容から成功の秘訣まで解説しました。アジャイル開発チームの成功ポイントは的確なチーム編成やコミュニケーションの円滑さにあります。

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