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システム開発

システム開発とは?手法や手順、依頼時のポイントを解説

更新日: 2024年10月15日

アプリ開発において、要件定義は欠かせない工程です。要件定義が不十分だと、プロジェクトの方向性が曖昧になり、さまざまな問題が発生しやすくなります。この記事では、アプリ開発における要件定義の役割や進め方、要件定義書の記載方法を解説します。要件定義書の主なフォーマットや作成時の注意点もまとめているので、ぜひ参考にしてください。

システム開発とは?

システム開発とは、課題解決・業務効率化のための仕組みをつくることです。たとえば、顧客情報管理システムや勤怠管理システムは、多くの企業が導入しています。

ただし、システム開発を進めるには、システムエンジニアやプログラマーなどの人材が必要です。自社に適切な人材がいない場合は、開発会社に依頼して目的に合うシステムを開発してもらうのが一般的です。

主なシステム開発の手法

システム開発手法の主流である、ウォーターフォール型とアジャイル型について解説します。

ウォーターフォール型

ウォーターフォール型は最初に要件分析・定義を実施した後で、設計、プログラミング、テスト、運用・サポートとというように各工程を順序立てて進める開発手法です。ウォーターフォール型は大規模なプロダクトで用いられやすい傾向で、汎用性が高く管理しやすい反面、要件変更への柔軟な対応が課題となる場合があります。

アジャイル型

アジャイル型は、ウォーターフォール型の課題を解決するために誕生した開発手法です。アジャイル型では、まず最小限の機能を持つ試作品を開発し、ユーザーからのレビューを反映して機能の追加・修正を繰り返します。アジャイル型の主なメリットは、優先順位の高い機能から搭載でき、スピーディに開発を進められることです。

併せて読みたい:アジャイル開発とウォーターフォール開発の違いは?それぞれの特徴を解説

スパイラルモデル

スパイラルモデルでは、工程ごとに試作品を作って要件をチェックし、必要に応じて修正を加えます。検証と改善を繰り返すと、プロジェクトの課題や潜在的なリスクを早期に発見し、対処できる可能性が高まります。ただし、開発コストが増加しやすい点には注意が必要です。

プロトタイピング

プロトタイピングでは、試作品(プロトタイプ)を迅速に完成させる点が特徴です。早い段階で試作品を作っておくと、最終的なプロダクトをイメージしやすくなります。一方で、プロトタイプの作成と修正にコストや時間がかかりやすい点は、デメリットといえます。

システム開発の手順

システム開発の手順を、要件分析・定義、設計、プログラミング、テスト、運用・サポートの順に解説します。

要件分析・定義

要件分析とは、顧客がどのようなシステムを求めているかを把握することです。開発会社は顧客にヒアリングを行い、システムを導入する目的やシステムで成し遂げたい内容を分析します。要件定義とは、顧客の課題解決に必要なシステムを考えることです。

なお、要件分析・定義の段階では、予算、納期、必要なリソースなどの制約条件も合わせて決定します。

外部設計

外部設計とは、全体的なインターフェースを設計することです。開発会社は要件定義に基づいて、操作画面のレイアウトやデータの入出力方法など、ユーザーが直接関与するシステムの機能や動作を具体的に設計します。使い勝手のよいシステムを開発するためには、ユーザー目線に沿った設計が不可欠です。

内部設計

内部設計とは、外部設計に基づいて、機能の作成方法を設計することです。システムエンジニアは、データ構造やモジュール構成、データベースの設計などを具体化し、設計内容を詳細なシステム仕様書にまとめます。作成された仕様書は、プログラミングをする際の指針となります。

プログラミング

仕様書に記載された機能を、プログラマーがプログラミングによって実装します。特定の処理を実行する場合でも、さまざまなコードの書き方が存在します。可読性や効率性、セキュリティなどを考慮して、適切なコードを選択することもプログラマーの役割です。なお、開発会社によっては、システムエンジニアがプログラマーを兼ねる場合もあります。

テストの実施

プログラミングが終了した時点で、システムエンジニアがシステムをテストします。テスト中に不具合が発見された場合は、プログラマーによる修正が必要です。システムが要件を満たしていると判断されるまで、テストと修正のサイクルが繰り返されます。

運用・サポート

システムを長期的に安定して利用し、ビジネスニーズの変化に合わせて進化させていくためには、納品後も開発会社による継続的なサポートが不可欠です。開発会社は、不具合の修正から機能追加の要望まで対応します。なお、運用やサポートは、主にシステムエンジニアの担当です。

併せて読みたい:システム開発を依頼するには|方法・流れ・費用相場・依頼先の選び方を解説

システム開発の関係者・役割

システム開発の関係者・役割を解説します。開発会社との円滑なコミュニケーションに向け、基本を押さえておきましょう。

SE(システムエンジニア)

SEの主な役割は、システムの要件分析・定義です。また、開発会社によっては、SEがプログラミングにも直接携わる場合もあります。SEには、以下のスキルが必要です。

・顧客や開発メンバーと、円滑にコミュニケーションを取るスキル
・プロジェクト全体を管理するマネジメントスキル
・さまざまなプログラミング言語に関する知識

PG(プログラマー)

PGの主な役割は、プログラミングによるシステムの実装です。また、PGは自身が書いたコードの単体テストを実施し、不具合があれば修正します。PGに必要なスキルは以下のとおりです。

・開発ジャンルに応じたプログラミング言語
・開発メンバーとの協調性

PM(プロジェクトマネージャー)

PMはプロジェクト全体を統括する立場で、プロジェクトの進捗管理やトラブル対応などを担当します。業界特有の知識、プログラミング言語、フレームワークやライブラリ、データベースなどの幅広いテクニカルスキルを駆使して、プロジェクトを成功へと導きます。テクニカルスキル以外にも、PMには以下のスキルが必要です。

・管理スキル
・問題解決スキル
・コミュニケーションスキル
・ビジネススキル

システム開発依頼時の注意点

目的の明確化や効果的なコミュニケーションは、システム開発の成功に欠かせません。システム開発を依頼する際の注意点を解説します。

目的を明確にする

システム開発の目的を具体的に決めてから、開発会社に依頼しましょう。目的が明確であれば、要件分析・定義の段階で、必要な機能を的確に特定しやすくなります。また、各機能の重要度や優先順位を適切に決定できるため、効率よく効果的なシステムを開発できます。

密に情報共有する

システム開発を成功させるため、開発会社の担当者と密に情報共有しましょう。自社に必要なシステムの要件や条件を、正確かつ詳細に伝えるためです。また、開発会社からの進捗報告や質問に対しては、迅速かつ適切に返答するよう心がけてください。なお、双方が負担なく効果的に情報共有するためには、コミュニケーションの頻度や方法を最適化する必要があります。

エンジニアの質・実績を確認する

開発会社を決める際は、コストだけではなく、在籍するエンジニアの質をチェックしてください。実績を見ると、エンジニアの質を推察できます。たとえば、長期にわたって取引を続けている顧客がいれば、高い技術力と信頼性が期待できるでしょう。エンジニアと直接やり取りする機会を設けることも、知識や対応力を確認するよい方法といえます。

複数社を比較検討する

複数の開発会社から見積もりを取り、コストを比較することも大切です。見積もりを見ると、市場の相場観をつかめるだけではなく、各社の提案内容や強みも比べられるためです。コストは、開発会社に所属するエンジニアの数や、開発の納期などに左右されます。

システム開発の事例

各業界で、システムによる業務効率化が急速に進行中です。たとえば、放送業界では、番組の自動配信やアーカイブ取得システムが実用化されています。保険業界のコールセンターの場合は、顧客からの問い合わせ内容を、リアルタイムでシステムがデータベースに登録しています。

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システム開発の予算

システム開発にかかるコストの約8割は人件費です。多くの専門人材が関わるため、人件費はシステム開発において大きな費用項目となります。

人件費を適切に管理するために、システム開発では「人月」という単位がよく使用されます。人月は、1人の開発者が1か月間、フルタイムで働いた場合の作業量を表す単位です。1人あたりの単価に必要な人月数を掛けると、人件費の概算を算出できます。

システム開発依頼先の探し方

システム開発依頼先の探し方を解説します。複数の方法を併用し、自社に合う開発会社を見つけましょう。

マッチングサイト

システム開発に特化したマッチングサイトでは、依頼内容や納期、予算などの具体的な条件に基づいて、適切な開発会社を紹介してもらえます。マッチングサイトには多数の開発会社が登録しているため、幅広い選択肢のなかから比較検討が可能です。

企業の展示会

複数の開発会社が出展する展示会に足を運ぶと、先方の関係者と直接コミュニケーションを取る機会を得られます。対面でのやり取りを通じて、先方の人となりや企業文化、技術力を直接確認できる点は、展示会参加の大きなメリットです。展示会では、自力で開発会社を選ぶ必要があります。効率よく各会社を比較できるように、興味のある開発会社について事前に調査しておきましょう。

周囲からの紹介

知り合いなどから開発会社を紹介してもらうと、開発会社を探す手間やコストを省けます。ただし、開発会社にはそれぞれ得意分野があるため、紹介された会社が自社にマッチするとは限りません。知り合いの紹介でも安心せず、開発会社の得意分野や実績、納品後の対応、開発担当者との相性などを慎重に検討しましょう。

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まとめ

システム開発とは、課題解決・業務効率化のための仕組みを作ることです。自社でシステム開発できなければ、開発会社に依頼しましょう。開発会社を選ぶ際は、事前に開発目的を明確にし、自社のニーズに合う信頼できる開発会社と契約を結んでください。

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