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トラック簿

大企業の傘下だからこそできるスピード感

社員2人のスタートアップが、構想から半年で新サービス「トラック簿」をローンチできた理由

Client Interview
株式会社モノフル

助っ人CTO

チーム提案型開発

開発分野: 物流最適化

組織規模: 1名-10名

開発技術: React / Redux / Ruby on Rails / Java


2025年に3兆8743億円に拡大すると予測される次世代物流システム・サービス市場。一方、20万人以上のドライバーが不足するとも言われています。従来の物流企業には、「モノを運ぶだけでよい」という旧来の事業から脱却し、新たな展望を切り開くことが求められています。そんな課題を解決していくために物流・倉庫業界の外資系大手GLP社のなかで立ち上がったスタートアップ「モノフル」。Sun*では、新サービスの構想から開発、グロースの支援をさせていただいております。大企業におけるスタートアップの立上げについて、事業責任者の宇都氏、テックリードの渡部氏に、開発の経緯についてお話を伺いしました。

大企業の良さとスタートアップの良さを兼ね備えた会社

物流テック界における御社の強みについて教えてください。

宇都:我々は2017年の11月に立ち上がったスタートアップで10人程度しかいませんが、日本GLPは100人くらいの組織です。物流テック界における私たちの強みは、日本中に倉庫を持つ親会社の人的リソースのサポートを受けたり、我々の顧客となるテナント(借り主)の基盤を使うことができる点です。名だたるクライアント企業に直接アクセスできること、またグローバル展開していることもスタートアップが短期で成長するうえで強みと言えるかと思います。

物流テックのスタートアップとしては、大手から資本出資を受けてるところはありますが、エンタープライズ企業が、スタートアップの子会社を抱えているところは他にはないかと思います。

モノフル社 事業責任者の宇都氏

どのような経由で立ち上がった会社ですか?

宇都:GLPは、物流施設を建てて貸すという「不動産業のハード」に特化してビジネスを展開していますが、モノフルは、倉庫を利用されるトラックの業務効率化を実現するための「ソフトウェア」を開発する会社として立ち上がりました。別会社化した理由は、GLPの既存顧客だけでなく、日本全国で物流に携わられている方の課題を解決するサービスを展開していくためです。

エンタープライズ企業は、スタートアップに比べると意思決定に時間がかかる傾向があるかと思いますが、そのあたりはいかがでしょうか。

宇都:GLPは創業10年程度の外資でフラットな会社です。イメージされているような大企業ではなく、個人が大きな裁量をもち、自分で考え、自分で動いています。日本の大企業と比べるとスタートアップ気質なところがあります。大企業の良さとスタートアップの良さを兼ね備えている会社なので、働いてる身としてはやりやすいですね。この環境で駄目なら自分のせいだと思います(笑)

「サービスをどう良くしていくか」という意識を持つ

大企業の中のスタートアップの強みはどんなところにあると思いますか?

渡部:スタートアップというのがおこがましい立ち位置にいて、ベースがしっかりしているので、心配をすることなく、前を向いて成果だけを出せばいいので、やり甲斐があります。

大企業の中でやっていく新規事業とスタートアップでやっていくことの違いは、意思決定にあると思っています。大企業の意思決定者は上のほうにいて、そこから段階を経て下に降りてきます。「外向けに対してサービスをどう良くしていくか」というよりは、「社内でどう生き残るか」みたいなところに特化しがちで、スタートアップであれば成長の妨げになります。一方、スタートアップの場合は、サービスそのものが売れないと死んじゃうので、そこに心血を注げます。

その点、モノフルでは、社長との 1on1で、フラットに課題として感じていることを聞いてもらえ、社員一人ひとりが、外に向けてサービスをよりよいものにしていくために社長に相談できます。大企業の中で新規事業の立ち上げっぽい感じで、スタートアップができているので、すごくやりやすいですね。

モノフル社 テックリードの渡部氏

そういう例が増えていくといいですね。

宇都:本業がしっかりしているため食うには困らず、経営トップも新しいことをしていくことにコミットし、変化をしていかないといけないことに危機感をもっています。実際、そのためのチームを作ったら、そのチームに任す。そういう会社は、今の日本の大企業ではなかなかないと思います。

スタートアップでやっていきたいと思っている人はたくさんいると思うんですが、不安定なところから躊躇してしまう人もいます。組織としての基盤が安定していると安心して挑戦できますね。

渡部:グループであることのメリットと、グループであることでロックされるデメリットを外した「いいとこどり」をしたことが僕たちの強みだと思います。バックボーンが安定していると新規事業に対する渇望感は弱くなりがちですが、両方がある会社はなかなかないと思います。

そこがモノフルという会社の魅力と言えますね

宇都:そうですね。まだ2年ですが、この先もずっとそうだといいですね。

渡部さんはモノフル初のエンジニアメンバーですが、ジョインしようと思った決め手はなんでしょうか

渡部:今持っている自分の技術を使って業界を変えていくことにフォーカスしたいと思ったことがきっかけです。いくつかの業界でやってきたのですが、物流に関しては変えられる部分が多いなと感じていて、会社としても変えようとしている意思を感じられたので、いろんな選択肢があるなかで、自分が進むべきはここだと思いました。

宇都:よかったぁ(笑)

ただの開発会社には依頼できなかった

Sun*で開発を支援させていただいている「トラック簿」について教えてください。どのような過程を経てローンチされたサービスでしょうか。

宇都:最初に開発を相談させていただいたときは、モノフルは私と社長の二人しかいない状態でした。事業の構想はあるもののプロダクトとしてどのように実現していくべきか、私自身、プロダクト開発のマネジメント経験はあったものの、物流に関しては経験はなく専門外でした。エンジニアもいない中でどうやって進めていくかという相談をさせていただいたのがきっかけです。

トラック簿

物流施設や工場などで、トラックが長時間待機していることの「ロス」の解消を実現するためのサービス。トラックの荷物の積み降ろしに使用されるスペースの状況をモニタリング・データ化することで、作業の効率化が図れ、トラックの待ち時間が削減できる。2027年の日本では、24万人のドライバーが不足が予測され、物流工程の効率化が求められている。

https://monoful.jp/

弊社の「助っ人CTO」にご相談いただきましたね。

宇都:開発を頼むというより、非常にふわっとした企画段階のものを、どうやってプロダクトに落とし込んでいくかという一連の過程をいっしょに動いてくれるパートナーじゃないと、そもそも成立しなかったので、ただの開発会社にお願いしようという感じはなかったです。

自社でエンジニアやCTOを採用しようとは思わなかったですか?

宇都:ありましたが、エンジニアの採用をどうやっていいのかもわからなかったので、Sun*の「助っ人CTO」で金子さんに入っていただき、エンジニアの採用に関しても相談していました。

ふわっとした企画からどのような過程を経てローンチされたか教えてください。

宇都:最初の2ヶ月で構想を整理し、3ヶ月目の後半から「トラック簿」を作り始めたんですけど、構想を考えるところは、「助っ人CTO」の金子さんに入ってもらって話合いながら、企画を詰めていきました。

渡部:開発会社は実際にやってみないと実力や品質はわからなかったりしますが、事業のゼロイチの段階からきてもらって、雰囲気を知ってもらってから開発をしてもらうというのは、ほかにはないでしょうね。ベトナムに拠点をもつオフショア会社は数多くあれど、そういうことができる会社はないでしょうね。

コンサル会社や大手SIerの要素を兼ね備えた開発会社って、なかなかないと思います。自社のプロダクトを作っていく過程でいっしょに企画から考えて開発までもっていってくれるというのは非常にユニークな立ち位置だと思います。

「帆走していくためのレール」を作ってくれた

ありがとうございます。助っ人CTOとして、具体的にどのようなアドバイスを受けましたか?

宇都:モノフルとしてはじめて立ち上げるサービスとしての難易度なども判断したうえでアドバイスをもらいました。Sun*は様々な業界でコンサルティングや開発実績があるので、これまの経験から「GLPの資産を活用するためのベストなサービス」という提案を得られたのは、非常にありがたかったです。サービスの立上げ、グロースをやっていくうえで「帆走していくためのレール」を作ってくれました。

約半年でローンチできましたが、想定通りですか?

宇都:あの規模感のサービスをこのスピード感でできているのはほんとすごいですね。

早くローンチできた理由はなんでしょうか?

渡部:Sun*で自走していてくれた部分は非常に大きいですね。僕たちとコミュニケーションを取るとどうしてもロスが発生してしまいますが、全部一直線で動かしてくれていて、僕たちからは見えない状態でやっていてくれていた、そのスピード感はすごく早かったです。

最初のチームビルディングのディスカッションで、すでに僕たちのやりたいイメージをキャッチアップしてくれていたのは、すごいなと思いました。一般的な受発注の関係ではなく、同じメンバーだったということですね。

金子:私もそのような気持ちです。

Sun*のほうからいろいろと提案をしてくれた

具体的にどんなところが良かったでしょうか?

宇都:仕様も確定していない状態だと、普通の開発会社は受けてくれないです。仕様が決まっていないと作れないので早く作ってくださいというのが普通ですが、Sun*のほうからいろいろと提案をもらいながらいっしょに形にできたのは心強かったです。

金子:ゴールイメージは共有できていたので、実際に作ってみてもらったほうが早いかと思って積極的に提案をしてきました。本当はもう少し、品質を高めるために余裕をもったスケジュールで進めていたのですが、その前に「トラック簿」のお客さんが取れてしまったので、「(内心)まじかっ!」と思いつつ、スピード優先で対応させていただきました。

渡部:内製していたらこのスピード感は無理なので、そのフレキシビリティはすごいなと思います。Sun*にはレベルの高いエンジニアのリソースが豊富にあり、知らない技術に対する習得が本当に早いと思います。いつのまにかできているし、相談がくるかと思ったらいきなり形になっていたり、そういう意味ではすごく助かっています。

フロントエンドをSPAで開発

助っ人CTOからみた「トラック簿」が技術的に優れている点はどんなところにありますか?

金子:フロントエンドを全てSPA(Single Page Application)として開発したことですかね。今回はサービスを利用するユーザの立場が複数あって、それによってデバイスがパソコン、スマートフォン、タブレットと異なり、それらを組み合わせる必要がありました。

パフォーマンスを考えると、スマートフォンやタブレットはネイティブの実装をした方が当然よいですが、まずは開発を早く進めるために、全てのデバイスをSPAで開発しました。結果、メンバーのスキルを1点に集めて一気に開発することができたと思います。

現地でのチームビルディングが成功の秘訣

ベトナムのメンバーがうまくいった理由はなんでしょう?

金子:現地にいったことですかね。3ヶ月に一回くらいのペースで現地に行ってました。リリース前など、モノフルさんの目指す世界観を、メンバーに伝えていました。メンバーは社長さんとは会ったことがないですが、写真を貼っているので、みんな顔は知っています。

宇都:御社はオフショアとは思ってもないし、言ってもないと思うんですけど、日本の国外でやることの難しいことやリスクは、特に物流は、国ごとの特性が強かったりするので、プロセスの理解が難しいと思うんですね、そういうところを事前に伝えきれてなかったのですが、金子さんがうまく伝えてくれていました。

渡部:なんでこういうプロダクトが必要かという説明をしたうえで、開発をしているので、うまく進められていいるかと思います。美しいくらいPDCAが回ってうまくいっていますね。

今後もSun*をパートナーとしてサービスを拡充していきたいとお考えですか?

宇都:もちろんです。我々の最初のサービスである「トラック簿」については、Sun*の支援なしには、実現できませんでした。まだリリースされて間もないサービスですが、すでに新たなサービスも同時に開発が進んでいます。パートナーとしてご支援いただいてから1年たたないうちに、10人程度のスタートアップが、2つのサービスをローンチできたのは、Sun*の実力を物語っていると思います。これからも、同じチームという感覚をもって、支援いただけると嬉しいです。

ありがとうございます。今後も御社の成長に貢献できるようベストを尽くします。

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