
こんにちは。Sun Asterisk クラウド支援サービスチームです。
基幹システムは、企業の業務や経営を支える重要な基盤です。しかし、老朽化したシステムを使い続けると、保守コストの増加やセキュリティリスク、システム障害など、企業経営に大きな影響を及ぼす可能性があります。
本記事では、基幹システム刷新が必要とされる背景をはじめ、レガシーシステムを使い続けるリスク、刷新プロジェクトを成功させる進め方、導入時のポイントまで解説します。DXを見据えたシステム刷新を検討している企業担当者は、ぜひ参考にしてください。
- 基幹システム刷新が必要な理由とレガシーシステムを放置するリスク
- システム刷新によって得られる業務効率化とDX推進のメリット
- 刷新プロジェクトが失敗しやすい主な要因
- 現状分析から定着化まで、成功に導くための5つのステップ
- 導入効果を最大化するための推進体制づくりとパートナー選定のポイント
目次
基幹システム刷新の現状
現在、多くの企業で基幹システムの刷新が進められています。しかし、長年の機能追加やカスタマイズによってシステムが複雑化し、全体を把握できる担当者が少なくなっている企業も少なくありません。
また、ハードウェアのサポート終了や既存ERPの保守期限も、刷新を検討する大きな要因です。近年は、従来のオンプレミス環境からクラウドERPへの移行が進んでおり、拡張性や柔軟性に優れたシステムを活用して、変化の激しい市場に対応できる環境づくりが求められています。
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なぜシステム刷新が必要なのか?

システム刷新が必要とされる理由は、放置することで企業の経営基盤を揺るがす深刻な事態を招く可能性があるためです。
老朽化したレガシーシステムを使い続けるリスク
レガシーシステムを使い続けると、担当者の退職や資料不足によって仕組みがわからなくなり、障害発生時の復旧や機能改修が難しくなる恐れがあります。
また、サポートが終了したOSやミドルウェアは脆弱性が放置されやすく、サイバー攻撃のリスクも高まります。そのため、安定した運用と情報資産を守るためには、早めのシステム刷新が重要です。
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コスト増大と保守・運用の限界
レガシーシステムは維持するだけで多額の費用がかかります。IT予算の大半が既存システムの維持・保守に費やされ、新規事業やDXに向けたITへの投資を圧迫しているのが実態です。
さらに、古いプログラミング言語(COBOLなど)に対応できる技術者は年々減少しており、属人化した保守体制の維持コストは高騰し続けています。
システムの改修に多大な工数と時間を要するようになると、市場や法改正(インボイス制度や電帳法など)への対応ができなくなり、企業の競争力を著しく削ぐ結果となります。
基幹システム刷新を検討すべきタイミング
基幹システムが古いからといって、必ずしも全面的な刷新が必要とは限りません。まずは、現在のシステムが経営や業務の変化に対応できているかを確認することをおすすめします。
次のような状況が見られる場合は、刷新やモダナイゼーションを検討するタイミングです。
- 製品やOS、ミドルウェアのサポート終了が近い
- 保守できる担当者や技術者が限られている
- 小規模な改修にも多くの時間や費用がかかる
- 部門ごとにデータが分断され、経営判断に活用できない
- 外部サービスとの連携や新規事業への対応が難しい
- 障害やセキュリティ上の問題を継続的に抱えている
該当する項目がある場合も、全面刷新だけが選択肢ではありません。
既存システムを継続利用する領域、段階的に改修する領域、再構築する領域を分け、費用やリスク、期待効果を比較して判断することが重要です。
併せて読みたい:基幹システムのモダナイゼーションとは?レガシーシステム脱却の手法と進め方
基幹システム刷新の目的
基幹システム刷新の目的は、「経営基盤の再構築」にあります。
業務効率化
基幹システム刷新の目的の1つは、業務の標準化と効率化です。ERPの標準機能に業務を合わせる「Fit to Standard(FTS)」を採用することで、手作業や重複入力を減らし、生産性の向上が期待できます。
実際に導入した企業では、既存のパッケージシステムでは独自の受注生産フローに対応できず、生産計画の立案や工程管理が特定の担当者の経験や判断に依存していました。
そこで、生産管理システムをスクラッチ開発し、SAP Public Cloudと連携する仕組みを構築。属人化していた業務の見える化と標準化を進めたことで、生産状況や納期、工程負荷をリアルタイムで共有できるようになりました。
これにより、担当者だけに頼らない業務体制が実現し、部門間の連携強化や迅速な意思決定につながるなど、業務全体の効率化を実現しています。
デジタル競争力の強化
激変するビジネス環境において、迅速な意思決定は市場競争における武器となります。システム刷新によって部門ごとに分断されていたデータが統合されると、経営状況をリアルタイムで可視化できるようになります。
また、最新のアーキテクチャを採用した基幹システムは、外部サービスやAIツールとの連携(API連携)が容易です。市場の変化に応じてビジネスモデルを柔軟・迅速に変更できる「俊敏性(アジリティ)」を備えられます。
DX推進
基幹システムは、DX(デジタルトランスフォーメーション)を実現するための役割を担います。最新のシステムへと刷新することで、AI・IoT・RPAなどの先端技術を活用できる環境が整います。
DXの本質は、データを軸に新たな価値を創造することです。高品質なデータをリアルタイムに収集・分析できる基幹システムを構築することは、企業が将来のデジタル競争を勝ち抜くための必須条件といえます。
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基幹システム刷新が失敗するおもな理由
刷新プロジェクトが失敗する背景には、共通する課題が存在します。
ベンダー依存
外部ベンダーへの過度な依存は、失敗要因のひとつです。自社で要件を十分に整理せず「丸投げ」の状態になると、自社の真のニーズに合わないシステムが導入されるリスクが高まります。
「大手ベンダーだから安心」と主導権を委ねてしまうと、プロジェクト中盤で認識の齟齬が生じ、多額の追加費用や時間の浪費を招くこともあるでしょう。また、自社内に知識やスキルが蓄積されないため、導入後のトラブル対応が遅れ、業務の停滞を引き起こす可能性もあります。
開発プロセスにおけるコミュニケーション不足
プロジェクト関係者間で合意形成や連携が不足すると、計画の一貫性が失われ、致命的な問題につながります。
経営層が関与せず現場の意見ばかりを重視しすぎると、現行業務の再現(現行踏襲)にこだわりすぎてパッケージの標準機能から逸脱し、システムが際限なく複雑化・肥大化する状況に陥ります。
また、実務に精通した現場担当者がプロジェクトの初期段階から参画していないと、完成したシステムが実際の業務フローに合わず、現場で活用されないケースもあるでしょう。
成功に導く基幹システム刷新の進め方

プロジェクトを成功させるためには、現状分析から運用定着までを段階的に、かつ全社一丸となって進める必要があります。
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1. 現状分析
最初のステップは、現行システムの徹底的な棚卸しです。利用状況、老朽化の度合い、保守・運用コスト、他システムとの連携状況を可視化します。特に、長年の改修でブラックボックス化したコードを解析することは重要ですが、全てを人の手で行うのは困難です。
最新の事例では、AIエージェントを活用して膨大なソースコードを短期間で解析し、仕様を把握する手法も採用されています。
詳細は以下のリンクよりご確認ください。
2. 目的・方向性の明確化
現状分析を踏まえ、経営ビジョンに基づいた目的を明確に設定します。自社の強みである「独自性を維持すべき領域」と、効率化を優先して「標準化すべき領域」をあらかじめ仕分けしておくことが、プロジェクトの迷走を防ぐ指針となります。
3. 手法検討|ベンダー選定
基幹システム刷新では、目的を明確にした上で、自社に合う手法を選ぶことが重要です。新規構築、既存システム移行、クラウドERP導入などを比較し、業務適合性やコスト、ベンダーの実績・サポート体制まで確認しましょう。
4. 要件定義・設計開発テスト
要件定義はプロジェクトの成否を分ける最重要工程です。機能要件だけでなく、セキュリティや性能などの非機能要件も具体的に定義し、関係者全員で合意します。
開発後のテストは、単体テストから結合・総合・現場が参加するユーザー受入テスト(UAT)へと段階的に進め、品質を確認します。テストフェーズでの追加要件はスケジュール遅延の大きな原因となるため、原則として運用開始後に対応するなどのルール化も有効です。
5. 運用・定着化
システムが稼働して終わりではありません。従業員向けのトレーニングやマニュアル整備を通じて、新システムへの習熟と業務フローへの定着を支援します。
稼働直後は問い合わせが集中するため、ヘルプデスク体制を事前に強化しておくのも効果的です。安定稼働後も定期的にシステムの効果測定を行い、データの品質維持(メンテナンス)や機能改善のサイクルを回し続けることで、刷新の成果を持続できます。
基幹システムプロジェクトを成功させるためのポイント
導入効果を最大限に引き出すためには、技術面だけでなく、経営層や現場を巻き込んだ体制づくりが欠かせません。ここでは、基幹システム導入を成功へ導くためのポイントを解説します。
経営層を巻き込んだ目的設定
基幹システムの刷新では、「古くなったシステムを入れ替える」という考え方ではなく、経営課題を解決するための取り組みとして位置づけることが重要です。たとえば、「業務時間を○%削減する」「運用コストを○%削減する」など、具体的な目標を設定することで、成果を客観的に評価しやすくなります。
また、経営層がプロジェクトに積極的に関わることで、意思決定が迅速になり、導入をスムーズに進められるでしょう。
全社横断の推進体制づくり
基幹システムは、営業や経理、購買など複数の部署で利用されます。そのため、情報システム部門だけで進めるのではなく、全社的な体制を整えることが大切です。
導入初期から現場担当者にも参加してもらうことで、実際の業務に合ったシステム設計が可能になります。また、プロジェクト全体を管理する責任者を配置し、各部門との調整や進捗管理を行うことで、導入後のトラブルも防ぎやすくなるでしょう。
業務プロセスの見直し
基幹システムを導入する際は、これまでの業務をそのまま再現するのではなく、標準機能に合わせて業務を見直すことも重要です。一方で、競争力につながる独自の業務まで標準化する必要はありません。標準化すべき業務と、自社ならではの強みとして残す業務を整理しながら進めることが、長期的な運用成功につながります。
信頼できる開発パートナーの選定
基幹システムは長期間利用するため、導入を担当するベンダー選びも重要です。導入実績や技術力だけでなく、運用開始後のサポート体制や法改正への対応力まで確認しておきましょう。また、ベンダー任せにせず、自社も主体的にプロジェクトへ参加し、要件や課題を共有しながら進めることが成功への近道です。
まとめ
基幹システムの刷新は、老朽化したシステムを入れ替えるだけの取り組みではありません。業務プロセスやデータ活用のあり方を見直し、将来の事業成長を支える基盤を整えるプロジェクトです。
成功させるためには、現行システムの課題を整理したうえで、経営・IT・現場が共通の目的を持ち、段階的に進めることが重要です。また、全てを一度に刷新するのではなく、事業への影響や優先度を踏まえて対象範囲や進め方を検討する必要があります。
株式会社Sun Asteriskでは、企業のシステム刷新やモダナイゼーション、業務変革を支援しています。基幹システム刷新をどのように進めるべきか検討している方は、具体的な取り組みや支援内容をまとめた事例集をご覧ください。
よくある質問
Q レガシーシステム(古い基幹システム)を使い続けるとどのようなリスクがありますか?
Q 基幹システムの刷新を検討する際、まず何から着手するべきですか?
Q 基幹システムの刷新プロジェクトは、どのような手順で進められますか?
Q 基幹システムの導入や刷新でよくある失敗や注意点は何ですか?
Q 基幹システムを刷新するには、どれくらいの費用や期間がかかりますか?
Q 社内だけでシステムの刷新を進めるのが難しい場合、外部の専門企業に支援してもらうことはできますか?

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