
こんにちは。Sun Asterisk クラウド支援サービスチームです。
基幹システムの老朽化や業務の複雑化、DX推進などを背景に、移行・入れ替えを検討する企業が増えています。しかし、基幹システムは企業活動の中核を担うため、十分な準備をせずに進めると、業務停止やデータ移行の失敗などの大きなトラブルにつながるおそれがあります。
そこで今回は、基幹システムの移行が必要となる理由やメリットのほか、具体的な進め方や失敗を防ぐためのポイントについてわかりやすく解説します。社内の基幹システムの移行を検討している担当者は、ぜひ参考にしてください。
- 基幹システム移行・入れ替えの概要と必要になる理由
- 基幹システム移行による業務効率化などの6つのメリット
- 現状分析から本番切替までの移行プロジェクトの進め方
- 基幹システムの入れ替えを成功させるための4つのポイント
- 移行・入れ替えで失敗しないための注意点と対策
目次
基幹システムの移行・入れ替えとは?
基幹システムは、企業の経営や事業の運営に欠かせない業務を支えるシステムです。近年はDX化の流れに伴い多くの企業で導入されているほか、古くなった基幹システムの移行も進んでいます。
基幹システムの入れ替えは、既存の基幹システムを新しい基幹システムへと移行し、業務基盤を刷新することを指します。老朽化したシステムの更新はもちろん、クラウド化やERPへの移行、業務プロセスの刷新など、入れ替えの目的はさまざまです。また、新しい基幹システムへの入れ替えを行うことによって、セキュリティ強化やシステムの拡張性の向上にもつながります。
併せて読みたい:基幹システムのリプレイスとは?進め方と失敗を防ぐためのポイントを解説
基幹システムの移行・入れ替えが必要になる理由
企業を取り巻く環境や業務の内容は年々変化するため、導入から長期間経過した基幹システムでは対応が難しくなることが珍しくありません。基幹システムを移行するおもな理由として、OSやハードウェアのサポート終了によるセキュリティリスクの増加・新たな事業や業務への対応不足・法改正への対応などがあります。
また、システムの老朽化によって保守費用が増加したり、古い言語を取り扱える人材が減少したりすることも、システムの移行を検討する要素のひとつです。さらには、AI・クラウド・IoTなどの最新技術を活用したデータ分析や経営改善を狙っての移行ケースも見られます。
基幹システムを移行・入れ替えのメリット

基幹システムを移行することで、業務効率や経営品質の向上など、さまざまなメリットが期待できます。
併せて読みたい:基幹システムのモダナイゼーションとは?レガシーシステム脱却の手法と進め方
業務の効率化・自動化につながる
基幹システムを新しい環境へ移行することで、業務フローのさらなる効率化や新技術による業務の自動化を行えます。また、最新のシステムは機能も充実しており、業務の標準化や属人化の解消にもつながります。
データ活用による迅速かつ的確な経営判断を行える
新しい基幹システムでは、さまざまな業務データの一元管理によって、経営に必要な情報をリアルタイムで把握できます。技術の発達やAIの活用によって取り扱えるデータが増加しているほか、データ分析の活用によって迅速な意思決定も可能です。
セキュリティリスクを抑制できる
古い基幹システムでは、OSやミドルウェアのサポート終了により、セキュリティ上の脆弱性が放置されるリスクがあります。システムを入れ替えることで、最新のセキュリティ対策や認証機能などを利用できるようになり、情報漏えいや不正アクセスのリスクを低減できます。
クラウドシステムに移行すれば保守コストを削減できる
クラウド型の基幹システムへ移行すると、自社でサーバーやネットワーク機器を保有・管理する必要がなくなります。ハードウェアの購入・保守費用やシステム管理のリソースを軽減できるため、運用コストの削減につながります。
ただし、クラウドの利用料や通信費、監視・運用費などが発生するため、必ずしも総コストが下がるとは限りません。現行環境と移行後の環境について、一定期間の総保有コストを比較する必要があります。
併せて読みたい:クラウドとは|メリット・デメリットと導入の流れを徹底解説
将来的な運用に向けて拡張性や柔軟性を改善できる
新しい基幹システムは、事業拡大・組織変更・新規事業の立ち上げなどの経営上の変化にも対応しやすいものが多くあります。利用ユーザー数の増加や新たな機能の追加、外部システムとの連携にも柔軟に対応できるため、将来的なシステム改修の負担を軽減できるでしょう。
BCP要件の明文化や復旧対策を行える
基幹システムの入れ替えは、BCP(事業継続計画)を見直すよい機会でもあります。災害・サイバー攻撃・システム障害などの非常事態が発生した場合を想定し、バックアップ方法・復旧手順・代替運用方法などをあらかじめ整備しましょう。
基幹システム移行・入れ替えの進め方

基幹システムを移行する際は、事前のリサーチや要件定義を丁寧に行った上で、計画を立てて段階的に進めることが重要です。この見出しでは、具体的な進め方について解説します。
現状分析・課題の洗い出し
まずは現行システムの課題を整理し、システムの入れ替えが必要な理由や課題点を明確にしましょう。業務フローの棚卸しや担当部門へのヒアリングを実施し、現状の問題点を洗い出しましょう。また、現行システムから維持すべき機能と改善すべき機能も整理しておくことが大切です。
移行後の業務・システム像の設計
現状分析をもとに、移行後に実現したい業務フローやシステム構成を設計します。将来的な事業拡大やDX推進も見据え、必要な機能やデータ活用方法を整理することがポイントです。現行業務をそのまま踏襲するのではなく、業務改善の視点も取り入れながら設計を進めましょう。
移行方式とベンダーの選定
To-Be設計を基に、自社に適したシステム方式とベンダーを選定します。オンプレミス型とクラウド型の違いやパッケージ製品とスクラッチ開発の特徴を比較し、開発コスト・拡張性・保守性などを総合的に評価するのがポイントです。ベンダーは過去の導入実績やサポート体制などを比較し、自社に最適なパートナーを選びましょう。
併せて読みたい:クラウドサービスのメリットとは?オンプレミスとの違いや選び方を解説
プロジェクト体制・移行計画の策定
システム方式とベンダーを決定したら、社内プロジェクトを立ち上げ、役割分担とスケジュール策定を行いましょう。プロジェクト責任者を中心に各部門の担当者を選任し、開発・テスト・データ移行・本番稼働までのスケジュールを具体化します。想定外のトラブルにも対応できるよう、余裕を持った期間を確保することが重要です。
要件定義・設計・開発
業務要件やシステム要件を整理し、新しい基幹システムの設計・開発を進めます。標準機能を活用する範囲とカスタマイズが必要な範囲を明確にし、将来の保守性も考慮した設計を行うことが重要です。
併せて読みたい:システム開発設計の種類と流れ|要件定義など工程ごとの進め方を詳しく解説
データ移行・システムテスト
旧システムのデータを整理・クレンジングしたうえで、新システムへ移行します。移行後は機能テストや性能テストなどを実施し、正常に動作するかを十分に確認しましょう。データの欠損や不整合がないかも入念に検証することが重要です。
本番切替・並行稼働
テスト完了後は、新システムへの本番切替を行います。業務への影響を抑えるため、一定期間は旧システムと新システムを並行稼働させる方法が一般的です。両システムの処理結果を比較しながら問題点を早期に発見し、安定稼働を確認したうえで完全移行を実施しましょう。
従業員の教育・運用定着
新しい基幹システムを社内に定着させるためには、従業員への教育とマニュアルの整備も欠かせません。システムの操作方法や新しい業務フロー、運用上のルールを事前に周知し、部門ごとの研修や操作説明会を実施しておくと安心です。また、FAQや操作手順書を整備しておくことで、導入後の問い合わせへの負担も軽減できます。
基幹システムの移行・入れ替えを成功させるポイント
基幹システムの入れ替えを成功させるためには、ベンダーとのスムーズな連携や運用体制の整備が必要不可欠です。
自社の業務内容やフローに合わせてカスタマイズする
導入する基幹システムは、標準機能だけで運用できるとは限りません。自社の業務フローや事業内容などを整理した上で、必要に応じてカスタマイズを行いましょう。過度なカスタマイズは導入費用や保守コストの増加につながるため、標準機能を活用できる部分はそのまま活用するのがポイントです。
プロジェクトチーム内での役割分担と責任の所在を明確化する
基幹システムの入れ替えは、情報システム部門だけでなく、経営層・現場担当者・ベンダーを含めたプロジェクトメンバー全体で協力する必要があります。それぞれの役割や責任範囲を明確にし、適切なコミュニケーションを取りながら共通認識を持つことが重要です。
ベンダーと綿密なコミュニケーションを取る
基幹システムの移行プロジェクトでは、ベンダーとの認識のずれが大きなトラブルにつながることがあります。そのため、定期的なミーティングや進捗報告を実施し、要件や仕様変更を逐一共有することが大切です。ベンダーとの信頼関係を構築し、スムーズな意思共有を行いましょう。
導入後の現場のサポートを行う
新しい基幹システムへの移行は導入して終わりではなく、本番稼働後の運用サポートが必要不可欠です。現場から寄せられる質問や改善要望に迅速に対応することはもちろん、実際の運用状況を分析しながら改善を繰り返すことも重要です。
基幹システムの移行・入れ替えを失敗しないための注意点
基幹システムの移行による失敗を防ぐためには、計画段階から導入後の運用まで、各フェーズでの十分な計画と準備が重要です。
要件定義や優先順位を明確化する
基幹システムの入れ替えで失敗する原因のひとつが、要件定義の曖昧さです。何を改善したいのか・どの機能を優先するのかなどを明確にせずに進めると、導入後に想定していた効果が得られない可能性があります。現場部門と経営層の意見を取り入れながら、必須要件と希望要件を整理し、優先順位を明確化することが重要です。
データのクリーニングやデータ移行テストを行う
既存システムに蓄積されたデータには、重複・誤登録・不要な情報などが含まれていることがあります。データをそのまま新システムへ移行すると運用開始後にトラブルが発生するおそれがあるため、移行前にデータの整理・クリーニングを実施し、必要なデータだけを移行しましょう。また、移行前のテストや照合作業を行うことも大切です。
スケジュール・コスト管理を強化する
基幹システムの入れ替え作業は長期化しやすく、予定外の仕様変更によって予算超過や納期遅延が発生するケースも少なくありません。そのため、工程ごとの進捗やコストを定期的に確認し、状況に応じて早期に対策を講じることが重要です。また、予備期間や予備予算をあらかじめ確保しておけば、想定外のトラブルにも柔軟に対応できます。
信頼できるベンダーを選ぶ
基幹システムの品質は、ベンダーの技術力やサポート体制に大きく左右されます。ベンダーを選定する際は料金だけで判断するのではなく、過去の導入実績・サポート内容・保守体制などを総合的に比較しましょう。複数社から見積もりを取得し、商談を行うことで、自社に適したベンダーを選びやすくなります。
導入後のサポート体制を整備する
本番稼働後は、システムの不具合対応や運用改善、問い合わせ対応などが継続的に発生します。導入後のトラブルを防止するためにも、社内の問い合わせ窓口を整備するとともに、ベンダーとの保守契約やサポート範囲を事前に確認しておくことが重要です。また、運用マニュアルの更新や定期的な教育を行い、全従業員がスムーズに操作できるように配慮しましょう。
まとめ
基幹システムの移行は、業務効率の向上・セキュリティ強化・データ活用の高度化など、数多くのメリットをもたらします。移行を成功させるためには、現状の課題を正しく把握し、自社に適したシステムと導入方法を選ぶことが重要です。また、導入後の教育やサポート体制まで見据えて計画を立てることで、新しい基幹システムを安定して運用し、企業の競争力向上につなげられるでしょう。
よくある質問
Q 基幹システムの「移行(入れ替え)」とは何ですか?
Q 基幹システムの移行を進める際、まず何から着手すべきですか?
Q 基幹システムの移行はどのような手順で進めるのが一般的ですか?
Q 基幹システムの移行でトラブルを防ぐための注意点は何ですか?
Q 基幹システムの移行にかかる費用や期間の目安はどれくらいですか?
Q 基幹システム移行を成功させるためのプロジェクト体制やベンダーとの関わり方を教えてください。
私たちSun Asteriskのソリューション・チーム・費用感・実績などをまとめました。
Sun Asteriskがこれまで手がけてきたプロジェクトを多数ご紹介しております。