
こんにちは。Sun Asterisk クラウド支援サービスチームです。
近年「モダナイゼーション」という言葉を耳にする機会が増えていますが、実際に何を行うのかわからない人は多いのではないでしょうか。
今回は、モダナイゼーションの意味やマイグレーションとの違い、代表的な手法や進め方をわかりやすく解説します。自社の基幹システムや業務システムの刷新を検討している担当者は、ぜひ参考にしてください。
- モダナイゼーションの定義と目的
- レガシーシステムとの関係やマイグレーションとの違い
- リプレイスなどモダナイゼーションの7つの代表的な手法
- 移行を成功に導くための具体的な5つのステップとポイント
- クラウドや生成AIなど最新技術の活用方法
モダナイゼーションとは?
モダナイゼーションとは、老朽化したシステムやIT基盤を刷新することで業務を効率化し、システムの保守性・拡張性を向上させる取り組みを指します。単にシステムを新しくするだけではなく、技術の導入や業務フローの見直しも行うことで、ビジネス環境の変化に柔軟に対応できるシステムへと進化させることを目的としています。
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レガシーシステムとは?
レガシーシステムとは、古い技術や複雑化した構造などにより、保守・改修やほかのシステムとの連携が難しくなったシステムを指します。単に導入から年数が経過しているだけでなく、事業環境の変化に対応しにくいことや、特定の担当者に運用が依存していることも特徴です。
これらは老朽化したハードウェアやサポート終了済みのOS・プログラミング言語で構築されているケースが多く、保守人材の不足やセキュリティリスク、システム改修の難しさに対応する方法として、モダナイゼーションが検討されています。
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モダナイゼーションとマイグレーションの違い

モダナイゼーションと似たような取り組みを表す言葉に「マイグレーション」があります。マイグレーションはクラウド移行やOS変更などを行い、既存システムを別の環境へ移行することが中心です。
一方で、モダナイゼーションはシステムの移行だけでなく、システム構造や業務プロセスそのものの見直しや最新技術の導入までが含まれます。
社内のDX推進や企業としての競争力向上を目的とする場合は、モダナイゼーションがより適しています。
モダナイゼーションを行う目的・背景
近年、企業ではDX推進・IT人材不足・市場変化などへ素早く対応できる環境の構築が求められています。しかし、レガシーシステムでは新しいサービスやクラウドとの連携が難しく、市場への対応以外にも、保守費用の増加やセキュリティリスクも課題です。
そのため、業務効率の向上やデータ活用、将来的な事業成長を見据えてモダナイゼーションに取り組む企業が増えています。
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モダナイゼーションによって得られる効果・メリット
モダナイゼーションを実施することで、業務の自動化や効率化が進むため、生産性の向上が期待できます。また、システム構造の見直しにより、ブラックボックス状態の解消にもつながります。結果として、業務担当者の負担軽減やシステムの拡張性・柔軟性向上、運用コストの削減なども実現可能です。
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モダナイゼーションのおもな手法
モダナイゼーションには、複数の手法があります。システムの稼働状況や目的に応じた手法を選びましょう。ここでは、モダナイゼーションにおけるおもな手法を解説します。
リプレイス
リプレイスとは、既存のシステムから新しいシステムへ運用を全面的に置き換える手法です。老朽化が進み、保守や機能追加が難しくなったシステムのモダナイゼーションに適しています。
業務フローの見直しやデータ移行が発生するためコストや期間は比較的かかりますが、中長期的な視点で市場環境への適応力を高められます。
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リホスト
リホストは、アプリケーションの基本的な構成は変更せず、実行環境だけを移行する手法です。オンプレミス環境からクラウド環境へ移行するケースが一般的で、システムの改修が少ないため、比較的短期間かつ低コストで実行可能です。
ただし、システム自体の構造は変わらないため、業務上の課題を根本的に解決できるわけではありません。
リライト
リライトは、既存システムのプログラムを新しい開発言語やフレームワークに書き換える手法です。現行業務を維持しながら保守性・拡張性を高めたい企業や、将来的な機能追加や人材確保を見据えてシステム環境を整備したい企業に適しています。
リファクター
リファクターは、システムの機能を変えずに内部構造やソースコードを改善する手法です。重複した処理を整理したり、複雑なプログラムを読みやすくしたりすることで、システムの保守性や品質を向上できます。
ユーザーから見た操作性はほとんど変わりませんが、開発者にとって管理しやすいシステムへ改善できる点が特徴です。
リドキュメント
リドキュメントとは、設計書・仕様書・運用マニュアルなどを最新の状態に整備し直す手法です。長年運用されてきたシステムでは、実際のプログラムと設計書の内容が一致していないことが少なくありません。
ドキュメントを整備することで属人化の防止や保守品質の向上につながるほか、将来的にシステム改修を行いやすい状態を整備できます。
リロケート
リロケートとは、システムの構成を大きく変更せず、稼働環境のみを別のプラットフォームへ移行する手法です。リホストと似た手法ですが、リロケートは仮想化環境をハイパーバイザーや仮想マシンごと移行する点が特徴です。
リバースエンジニアリング
リバースエンジニアリングとは、既存システムのソースコードや実行環境を解析し、設計情報や仕様を再構築する手法です。長期間運用されたレガシーシステムでは、設計書が残っていなかったり、設計書の内容が現状と異なっていたりすることがあります。
リバースエンジニアリングを行うことで、その後のリライトやリプレイスなどを安全かつ効率的に進められるようになります。
モダナイゼーションの進め方

モダナイゼーションは、現状分析から運用改善までを段階的に進めることが大切です。
1. 現状分析と目標設定
まずは現行システムの構成・運用状況・業務上の課題を整理します。モダナイゼーションによって何を実現したいのかを明確にし、具体的な目標を設定することで、その後の方針や優先順位を決めやすくなります。
2. システム移行手法の選定
現状分析の結果をもとに、リプレイスやリホストなどの自社に適したモダナイゼーションの手法を選定します。各手法の特徴やメリット・デメリットを比較し、事業状況・予算・導入期間・将来的な拡張性なども考慮して決定しましょう。
3. 移行計画・ロードマップの策定
続いて、移行対象・スケジュール・担当者・予算などを整理し、具体的な移行計画を立てます。その際はロードマップも作成しましょう。システムの停止期間やデータ移行のタイミングを検討するほか、想定外のトラブルにも対応できるよう、余裕を持ったスケジュールで進め、テスト期間やバッファ期間もある程度確保しておくことも大切です。
4. モダナイゼーションの実施
策定した計画に沿って、システムの移行・改修やデータ移行、テストを実施します。
本番稼働前には十分な検証を行い、利用部門と連携しながら新システムへの切り替えを行いましょう。
5. 継続的なシステム運用・改善
モダナイゼーションは、実行して完了ではありません。運用開始後も利用状況や業務フローを定期的に見直し、必要に応じて機能改善や性能向上を行うことが重要です。ユーザーの意見を取り入れながら継続的に改善を重ね、変化する事業環境にも柔軟に対応できるシステムを整備しましょう。
モダナイゼーションを成功させるポイント
モダナイゼーションの効果を最大化するためには、事前準備と現場を巻き込んだ取り組みが重要です。
目的や解決したい課題を明確化する
モダナイゼーションは、システムを新しくすること自体が目的ではありません。保守コストの削減や業務効率化、セキュリティ強化など、何を解決したいのかを明確にすることが重要です。経営層と現場の双方で課題を共有し、優先順位を整理した上でプロジェクトを進めましょう。
業務フローの見直しを行う
古い業務フローをそのまま新しいシステムへ移行すると、従来の非効率な運用まで引き継いでしまいます。モダナイゼーションの効果を最大化するためにも、業務プロセス全体を見直し、業務を標準化・簡素化した上でシステムへ反映しましょう。
現場スタッフの意見を取り入れる
モダナイゼーションを進める際は、実際にシステムを利用する現場の意見を取り入れることも重要です。現場が抱える課題や改善要望を十分に把握しないまま導入を進めると、使い勝手が悪く、課題解決に至らないシステムになる可能性があります。
要件定義やテスト段階から各部門の担当者が参加し、実務に適したシステムの構築を行いましょう。
無理のない移行スケジュールを立てる
移行の際に短期間で全てを実行しようとすると、十分なテストや導入準備の時間を確保できず、トラブルが発生しやすくなります。業務への影響を考慮しながら、段階的な移行や並行稼働期間を設けるなど、余裕を持ったスケジュールを策定しましょう。
また、想定外の障害や仕様変更に備えてバッファ期間を確保しておくことも大切です。
モダナイゼーションで活用される技術
ここからは、モダナイゼーションを行う際に広く活用される最新技術をいくつか紹介します。
クラウドコンピューティング
クラウドコンピューティングは、おもにモダナイゼーションで活用される技術のひとつです。サーバーやネットワーク機器を自社で保有せずにクラウド環境を利用できるほか、利用状況に応じたリソースの調整や保守・運用の負担軽減、セキュリティ対策などのメリットがあります。
コンテナ技術
コンテナ技術は、アプリケーションと実行環境をひとつのパッケージとして管理する技術です。パッケージとして管理することで、開発環境と本番環境の差異を縮小できます。そのため「開発環境では動いたのに本番環境では動かない」といった状況を回避しやすくなります。本番環境と同様に動作するため、手元のパソコンでも機能追加やアップデートを効率よく実施できるようになります。
生成AI
生成AIは、モダナイゼーションを支援する新たな技術として注目されています。プログラムコードの生成・設計書の作成・テストケースの自動生成などによって開発業務を効率化できるほか、運用開始後も問い合わせ対応・障害分析・データ活用などに活用できます。
ただし、作業時間の短縮が期待できる一方、生成されたコードやドキュメントが正確とは限らないため、専門知識を持つ担当者によるレビューとテストが欠かせません。
まとめ
モダナイゼーションは、単に古いシステムを新しく置き換えるだけではなく、企業の業務やIT基盤を時代に合わせて最適化し、将来にわたって活用し続けるための重要な取り組みです。
モダナイゼーションを成功させるためには、自社の課題や目的を明確にした上で適切な手法を選択し、段階的に進めることが重要です。長期的な視点でモダナイゼーションを進め、変化に対応できるシステム環境を構築するためにも以下の事例も参考にしてみてください。
よくある質問
Q モダナイゼーションとマイグレーションにはどのような違いがありますか?
Q モダナイゼーションを検討する際、まず何から着手すべきですか?
Q モダナイゼーションはどのような流れで進めればよいですか?
Q モダナイゼーションを成功させるために、進めるうえでの注意点はありますか?
Q モダナイゼーションの実施にはどのくらいの費用や期間が必要ですか?
Q モダナイゼーションの計画策定や実行について外部のサポートを受けることはできますか?
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