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基幹システムの要件定義とは?進め方と成功のポイントをわかりやすく解説

更新日: 2026年8月27日

こんにちは。Sun Asterisk クラウド支援サービスチームです。

基幹システムの導入やリプレイスの成否は、開発前の要件定義の品質に大きく左右されます。要件定義の内容が曖昧なまま開発を進めると、開発中の手戻りや予算超過、導入後のトラブルにつながる可能性があります。

本記事では、これから基幹システムの開発や改修を行う企業担当者向けに、要件定義の一般的な流れや検討すべき項目、要件定義を失敗しないためのポイントをわかりやすく解説します。

✔この記事で分かること/解決できること
  • 基幹システムの要件定義を行う目的と重要性
  • 要件定義が不十分な場合に発生しうる問題点
  • 要件定義を進めるための具体的な5つのステップ
  • 業務要件や非機能要件など、検討すべき6つの要素
  • 要件定義を失敗しないため・短期化するためのポイント
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基幹システムとは?

基幹システムとは、生産管理・財務会計・人事など、企業の事業活動に必要な業務システムです。近年はDX推進の基盤として導入したり、既存の基幹システムを刷新したりする企業が増えています。自社の業務に適した基幹システムを構築するためには、導入前の要件定義が重要です。

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基幹システムの要件定義を行う目的

基幹システムの要件定義は、システムの導入目的や搭載したい機能、業務フローなどを明確にし、開発の方向性を定めるための重要な工程です。一連の流れを通して、業務要件・機能要件・非機能要件・プロジェクト体制などをまとめた要件定義書を作成します。

要件定義によって必要な機能を漏れなく整理できるほか、予算やスケジュールの見通しを立てられます。また、現状分析を通して不要な業務プロセスを見直し、業務フローを標準化することで、システムの品質向上や導入後の運用効率向上につながります。

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基幹システムの要件定義が不十分なときに発生しうる問題

要件定義が不十分なまま基幹システムの開発を進めると、さまざまな問題が発生する可能性があります。たとえば、開発途中で仕様変更や手戻りが増え、スケジュールの遅延や予算超過につながるケースは少なくありません。また、必要な機能を十分に洗い出せていないと、リリース後に追加開発や改修が相次ぎ、運用コストが増加します。

ERPなどのパッケージ製品では、本来不要だったカスタマイズが増え、導入費用や保守費用が増える原因にもなります。このような事態を避けるためにも、開発前の要件定義を丁寧に行うことが重要です。

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基幹システムの要件定義の進め方

基幹システムの要件定義の5ステップ

基幹システムの要件定義は、現状分析からRFP作成まで段階的に進めるのが一般的です。期間の目安は、小規模なシステムで1〜2か月、中規模で2〜3か月、大規模では3〜4か月程度といわれていますが、業務フローや機能の複雑さによって変動します。

1.現状分析(As-Is分析)・ヒアリング

はじめに現在の業務フローやシステム構成を調査し、現場担当者へのヒアリングを行います。業務ごとの課題や不要な作業、現システムへの不満などを洗い出し、改善すべきポイントを明確にしましょう。必要な機能を盛り込むためには、現状を正確に整理することが必要不可欠です。

2.対応可否・優先順位の選定

洗い出した課題や要望を全て実現することは難しいため、必要性・効果・実現性を踏まえて対応可否や優先順位を決定します。必須要件と将来的な要件を整理し、標準機能で対応できるものとカスタマイズが必要なものを分類することで、予算や開発期間に見合った現実的な要件をまとめられます。

3.To-Be設計

現状分析をもとに、システム導入後の理想的な業務フローを設計します。単に現行業務をシステム化するのではなく、不要な業務や重複作業を見直し、業務全体を最適化することが重要です。将来的な事業拡大や組織変更にも対応できる設計にすることで、長期的に活用できる基幹システムを構築できます。

4.機能要件と非機能要件の定義

To-Be設計を基に、必要な機能要件と非機能要件を具体化します。機能要件では業務に必要な機能を整理し、非機能要件では性能・セキュリティ・バックアップ・運用保守などの要件を定義します。

5.要件の取りまとめとRFP(提案依頼書)への反映

業務要件・機能要件・非機能要件などを整理したら、要件定義の内容を文書化します。外部ベンダーへ提案を依頼する場合は、その内容を踏まえてRFP(提案依頼書)を作成します。RFPには、システム導入の目的や現状の課題、求める要件、スケジュール、提案に求める事項、評価基準などを整理するのが一般的です。要件や評価軸を明確に示すことで、各社の提案を比較しやすくなります。

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基幹システムの要件定義で検討する要素

基幹システムの要件定義で検討すべき6つの要素

基幹システムの要件定義では、業務フローや機能だけでなく、運用環境や開発体制まで幅広く検討する必要があります。

業務要件

業務要件とは、基幹システムの導入によって実現したい業務の内容や目標を定めたものです。対象となる業務範囲・業務フロー・各部門の役割・責任の所在などがこれにあたります。

導入後の理想的な業務の流れを具体化することで、必要な機能を判断する基準となり、業務改善にもつながります。

機能要件

機能要件とは、基幹システムに搭載する具体的な機能を定めたものです。販売管理や財務会計といった基本機能に加え、データの入力や出力・検索・外部システムとの連携などの機能詳細まで整理します。

また、必須機能と追加機能に分けて優先順位を付けることで、不要な開発を防ぎ、予算や期間に合ったシステムを構築しやすくなります。

非機能要件

非機能要件は、システムの処理内容以外に求められる性能や品質、運用条件などです。処理速度・同時接続数・稼働率・セキュリティ・データ保持期間などが該当します。利用人数やデータ量、将来の事業拡大も考慮し、数値を用いて具体的に定義することが重要です。

技術要件

技術要件は、基幹システムを構築・運用するために必要な技術や環境を指すものです。クラウド型かオンプレミス型か、使用するOSやデータベース・開発言語とフレームワーク・ネットワーク構成などを指します。

自社のIT環境や運用体制に適合するかだけでなく、拡張性や保守性、製品サポートの充実度なども確認することが重要です。

制約条件・例外的な処理

要件定義では、予算・納期・関連する法令・社内規定・既存設備などの制約条件も明確にします。また、返品取消処理・分納処理・障害発生時の対応など、通常の業務フローから外れる例外的な処理の洗い出しも行いましょう。

発生頻度が低いケースも含めてさまざまなパターンを想定し、現場へのヒアリングを通じて具体的な対応方法を定めましょう。

プロジェクト計画・体制

基幹システムの要件定義では、開発内容だけでなく、プロジェクトの計画や社内体制も整理しなければなりません。

プロジェクト責任者・各部門の担当者の役割を明確にし、意思決定の責任範囲や承認フローなどを具体的に定めましょう。あわせて、予算・スケジュール・従業員への教育などの計画も必要です。

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基幹システムの要件定義で失敗しないためのポイント

要件定義の品質は、基幹システム導入の成功を大きく左右します。失敗を防ぐためには、事前準備と関係者間の認識のすり合わせが欠かせません。

併せて読みたい:基幹システム移行の正しい進め方|移行メリットと失敗しないポイントを解説

開発・導入目的を明確化する

要件定義を始める前に、なぜ基幹システムを導入・改修するのかを明確にしましょう。業務効率化・運用コスト削減・情報の一元管理・DX推進など、目的によって必要な機能や優先順位は異なります。目的が曖昧なまま進めると要望が増え続け、要件が膨らみやすくなるため注意が必要です。

併せて読みたい:システム開発設計の種類と流れ|要件定義など工程ごとの進め方を詳しく解説

業務フロー設計を行う

要件定義では現在の業務内容をそのままシステム上に反映するのではなく、業務フローを見直した上で設計することが重要です。部門ごとに異なる運用や属人化した業務を整理し、標準化できる部分は積極的に統一しましょう。

業務フローを可視化することで、必要な機能や改善点を把握しやすくなり、不要なカスタマイズも抑えられます。

併せて読みたい:業務フロー図とは?|システム開発における作成手順やポイントを解説

必要な要件のみに絞る

要件定義では、あれば便利という要望まで取り入れると、開発期間や費用が大幅に増えるおそれがあります。そのため、必須要件と希望要件を区別し、優先順位を付けることが重要です。

まずは導入時に必要な機能へ絞り込み、追加機能は将来的な拡張として位置付けることで、品質・コスト・納期のバランスを取りやすくなります。

現場スタッフの意見を取り入れる

実際にシステムを利用する現場スタッフの意見を反映することも欠かせません。経営層や情報システム部門だけで要件を決めると、現場の業務実態と合わないシステムになる可能性があります。ヒアリングを通じて課題や要望を収集し、実際の運用を踏まえて要件を整理しましょう。

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基幹システムの要件定義を短期化するためのポイント

要件定義の品質を維持しながら作業期間を短縮したい場合は、事前準備や進め方を工夫しましょう。

テンプレートを活用する

要件定義書を作成する際は、テンプレートを活用すると検討項目の漏れを防ぎながら効率よく作業を進められます。ゼロから資料を作成する必要がないため、担当者の負担も最小限に抑えられるでしょう。

社内に過去のプロジェクトで使用したテンプレートがある場合は、そちらを踏襲しながら作成するとスムーズです。

カスタマイズを最小限に抑える

ERPやパッケージ型の基幹システムを導入する場合は、標準機能をできるだけ活用することがポイントです。過度なカスタマイズは要件定義が複雑になるだけでなく、開発期間や費用の増加、将来的な保守負担にもつながります。

業務フローをパッケージに合わせられる部分は積極的に標準化し、本当に必要な機能だけを追加開発することで、短期間でシステムを構築できます。

業務フローの整理や業務の標準化を済ませておく

要件定義が始まる前に業務フローを整理し、社内の運用ルールを統一しておくと、検討にかかる時間を短縮できます。業務内容が曖昧なまま要件定義を進めると認識のずれが起こりやすいため、開発時の手戻りを防ぐためにも業務の標準化は実施しておきましょう。

外部のベンダーやコンサルタントを活用する

基幹システムの導入経験が少ない企業では、専門知識を持つベンダーやコンサルタントへ要件定義を支援してもらうのも1つの方法です。

第三者の視点で業務を分析し、優先順位や標準化のポイントを整理してもらった上で要件定義を行えるため、品質を確保しながらも効率的に進められるでしょう。依頼する際は、豊富な導入実績や同業界でのノウハウを持つ企業を選ぶのがポイントです。

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まとめ

基幹システムの要件定義は、必要な機能を整理するだけでなく、業務の見直しや標準化にもつながる重要な工程です。目的を明確にした上で現状分析や業務フローの整理を行い、現場の意見を取り入れながら必要な要件を具体化しましょう。

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よくある質問

Q 基幹システムの要件定義とはどのような目的で行われるものですか?
A 基幹システムの要件定義は、システムの導入目的や搭載したい機能、業務フローなどを明確にし、開発の方向性を定めるための工程であり、必要な機能を漏れなく整理して予算やスケジュールの見通しを立てることなどを目的とします。

Q 基幹システムの要件定義を成功させるために、まず何をするべきですか?
A 要件定義を始める前に、なぜ基幹システムを導入・改修するのかという開発・導入目的を明確にすることが重要です。目的が曖昧なままだと要望が増え続け、要件が膨らみやすくなります。

Q 基幹システムの要件定義はどのような手順で進めますか?
A 一般的に、現状分析(As-Is分析)・ヒアリング、対応可否・優先順位の選定、To-Be設計、機能要件と非機能要件の定義、要件の取りまとめとRFP(提案依頼書)への反映、という5つのステップに沿って段階的に進めます。

Q 要件定義が不十分なまま基幹システムを開発すると、どのような問題が発生しますか?
A 開発途中の仕様変更や手戻りによるスケジュール遅延や予算超過、リリース後の追加開発や改修相次ぎによる運用コスト増加、不要なカスタマイズ増加による導入・保守費用の高騰などが起きる可能性があります。

Q 基幹システムの要件定義にかかる期間や費用の目安はどのくらいですか?
A 期間の目安は小規模システムで1〜2か月、中規模で2〜3か月、大規模で3〜4か月程度とされていますが、業務フローや機能の複雑さによって変動します。また、詳細な費用については要件により変動しますので、お問い合わせください。

Q 要件定義のプロジェクト体制構築や外部支援の活用におけるポイントは何ですか?
A プロジェクト責任者や各部門の役割を明確にして承認フローを定めること、実際にシステムを利用する現場スタッフを巻き込み意見を取り入れることが重要です。また、Sun Asteriskのようなノウハウを持つ外部のベンダーやコンサルタントに支援してもらうことも有効です。

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